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妄想少女 ガラシャさん 作者:天浮橋
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◆蕎麦野郎!!


◆蕎麦野郎!!

きぃ~ん こぉ~ん かぁ~ん こぉ~ん
どこの学校でもチャイムの音はこんなんだなぁ・・・
マイケルの曲なら素敵なのに・・と思っていると案の定、あたし(転校生)に興味のある子たちが、ワラワラとよって来た。

「ねぇ、ガラシャって素敵な名前だね」
『おまっ、本当はそう思ってねぇだろっ!』

「もしかしてご先祖は、やっぱり大名の細川家なの?」
『こ、こいつは歴女か? ってか戦国大名にイケメンなんかいねえよ!』

「うわぁ、きれいな髪ねぇ」
『やめろっ。 触るなっ!』

心の中の叫びとは裏腹に顔は反応の鈍さを装い、ワンテンポ遅れてあたりを見まわす。

「ねぇ、どっから転校して来たの?」
「きょ、京都。 前は京都に住んでた」
「えーっ。 それじゃ、やっぱりお姫様?」

あんまり反応しないと、それはそれでハブられるので、当たり障りのない事には返事をするが。
『ぶわぁ~かっ じゃねぇの。 京都に住んでるヤツはみんな貴族か? 大名なのか?』

「ううん。 うちの親はサラリーマンだよ」

「ふ~ん。 でも細川さんって、京都弁じゃないのね?」
『今時、地方のJKだって、初めての人と話すときは標準語を使うんです! 国内バイリンガルどすえ』

「でも京都の人って感じぃ おっとりしてるよね~」
『おいっ! 京都の人に謝れよっ。 それって京都人への偏見やろっ!』

「あのぉ、ちょっとトイレへ・・・」
あたしは、誰も引き止められない理由で、この局面を乗り切ることにした。
1時間目は数学。 東京でも有数の進学校の授業は、やはり難しいだろうな。
編入試験の時は、難問続出に嫌な汗をかいたし・・
ある意味、ここの学校では前述の(5)が(4)になる可能性もあるってことか。
ならば、かなり住みやすくはなるかも知れない。

HRが早く終わったので1時間目の授業開始まで、まだ少し時間があるのだが、トイレが長い=○ンコと思われるのも嫌なので、適当な時間で自席に戻る。
また質問攻めに合うと思ったが、みんな静かに教科書を見ているので、ほっとした。
しばらくして、数学の先生(更科二郎)が教室に入ってきた。
「それじゃ、今日は約束通り小テストを行う。 早く教科書をしまえ~!」
『なっ・・ こ、この蕎麦野郎っ!! あたしは、そんな約束してないぞーーー!! それにみんな酷いよ。 小テストなんて一言も教えてくれなかったしーーー!』
1時間目は、あたしの心の叫び声だけが、虚しく教室の中にいつまでも響き続けたのだった。
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