挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
妄想少女 ガラシャさん 作者:天浮橋
しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

18/61

◆取引先のお嬢さま

◆取引先のお嬢さま

マンションの内廊下では、思わずルンルンとスキップしてしまう。
旅行の費用がほとんどロハ(只)なのは、もう嬉しいを通り越し、岩清水家の莫大な財力は、どんだけぇ~と人差し指を立ててしまう。
興奮して寝付けなかったあたしは、夜遅く帰宅したパパとママに早速報告した。
「高校生の女の子だけで海外旅行なんて、危ないからダメだ!」
パパは一瞬で結論を出したが、いったい、パパはどれほど高性能のCPUを搭載しているのだろう?

『チッ、隙を見つけて、ラリアットするぞ!』
ラリアットは正面攻撃なので、待ち伏せる場所は限られる。
『一番油断しているだろうと思われるのはトイレ横だ。 よしっ、あそこしかない!』
そうモヤモヤ考えているとママが
「一緒に行くのは、岩清水さん達なんでしょう?」
と聞いてきた。

ママはあれ以来、岩清水さんとメル友らしい。
そういえば、ママもかわいいものが大好きだった。
「岩清水? ママ、いま岩清水さんって言った?」
えっ、なに? パパが妙な食いつきをした。
「ええ、そうよ。 確かあなたの会社の取引先のお嬢さんじゃなかったかしら?」
『え、ええーーっ?』
もちろん驚いたのは、あたしだけでは無かった。
パパも吊るされた鮟鱇あんこうのように大口を開けている。

プッ
そのあまりの間抜け顔に思わず吹いてしまう。
ギシ ギシ
そんな音が聞こえてくるかのように、パパがぎこちなくあたしの方に向きを変えた。
「ガラシャ。 行ってきなさい。 これで大口受注は確定だ」
どうやら、パパは岩清水グループと大きな商談中だったらしい。
あたしは、こんなズルイ大人には絶対なりたくないなと、只になった旅費を喜んだ自分のことは、リビングの棚の上にこっそりと上げたのだった。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ