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妄想少女 ガラシャさん 作者:天浮橋
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◆本当のお金持ち

◆本当のお金持ち

8月1日 晴れ

悲しくて眠れなかったのは今朝の6時までだった。
気が付けばもう夕方近くで、これはママが会社に出かける時にエアコンの温度を26℃に設定してくれた所為ばかりではない。
のろのろと起き上がり、冷たいものでも飲もうとリビングを通ってキッチンへ行く途中、留守電ありのランプがピカピカしているリンちゃん(固定電話)に気付く。

恐る恐る再生ボタンを押すと最初のメッセージはママからだった。

『ママで~す。 岩清水さんからママの携帯にメールが届いたので、家の電話番号を教えておいたからね~』
『1件目 8月1日 午前8時12分です。 ピィー』

『細川さん? 岩清水です。 雷怖かった? それで携帯壊れちゃったんですって? 今日の午後からなら遊べるよ? 連絡待ってます』
『2件目 8月1日 午前9時24分です。 ピィー』

・・・
なんて事だ! もう少しで夕方の5時じゃないか。

あたしは慌ててリダイヤルボタンを押した。

トゥルルル トゥルルル トゥルルル
ガチャ

「はい、岩清水でございます」
受話器からは、予想外の男の人の低い声がする。
岩清水さんのお父さんって、もうこの時間に家にいるんだ。 うちのパパとは大違いだ。

「あの、あたし梓さんのクラスメイトの細川と言います。 あ○にゃんじゃなかった、梓さんはご在宅でしょうか」

「申し訳ございません。 梓お嬢様は、ただいまピアノのお稽古でお取次ぎできません。 後ほど細川様からお電話を頂戴した旨、お伝えしておきます」
「はぁ、それでは、よろしくお願いいたします。 失礼しま~す」

カチャ
ツー ツー

考えてみれば都内でも有数の進学校は、超有名私大の付属高校で、お金持ちの子供がたくさん通っていた。
細川家も両親が共働きで二人合わせた年収は3000万円を超えると自慢話しを聞かされた事を思い出す。

でも、どうやら岩清水家には執事がいるようだ。 これは本当のお金持ちだ。

こっちからの電話で話しができないのなら、岩清水さんからの連絡を待つしかない。

この日、夜遅くまで寝ないで頑張ったあたしは、家中の目覚ましを朝7時にセットして枕元に並べた。
こう見えても、あたしは同じ失敗はしないタイプなのだ。 えっへん。


次回、「マサイの戦士」へ続く
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