第十六話:高炉
「よく来てくれましたね」
俺は微笑んで、コリーネ王国の商業都市エリンの長である青髪の少女、アスールに握手を求めた。
それに応えた彼女はずいぶんとやつれたように見える。
「ええ、同盟国の長の式。何を置いても参加するわ」
「流石ですお嬢様、自分を振った相手にも献身的なんて!」
「じい、何を言っているのかしら? またお給料減らされたいのかしら?」
「ひいぃ、冗談です。あれですよ、あれ、お仕事の話ですよ。ヘッドハンティング失敗したことを言っているのです」
「もういいわ。それと、これをあなたに」
アスールは、封筒を取り出し俺に預けてくる。この時代では考えられないほど良質の紙に、コリーネ王国の判が押されている。
俺は中に入っていた手紙を取り出した。
「あなた、共通語は読めたかしら?」
「問題ないですよ」
帝国やコリーネ王国は元々単一の国だったため、言語や文字はほぼ同じものが使われている。
そのため、この二国で使われているものが共通語として広く使われている。一般に文字が読めるというのは共通語が読めるということを意味する。
記載されていた内容は、エルシエをコリーネ王国が正式に国として認め、国交を持つとある。ご丁寧に、コリーネ王国の王の直筆のサイン入り。
これがもし偽造であれば、この手紙の流通にかかわったもの全ての首が物理的に飛ぶほどの重罪だ。
「流石ですね。アスール様。まさか、本当に実現するとは」
普通なら、アスールは殺されている。
エルシエと国交を結ぶと言うのは、帝国と敵対するのと同義だ。帝国に敵対するということは、その支援国まで敵に回すということになる。
一都市の代表が独断でこんなことを決めれば、殺されて当然だ。俺だって、長代理のクラオがある日いきなり、隣の国に宣戦布告をしたなんて言い出せば断固とした対応を取るしかない。
「お父様は、私には甘いのよ。身内に甘い王が統べる国なんて、不安になるわね」
「それに私が居ますしね。お嬢様、最後には脅したじゃないですか」
「人聞きの悪いことを言わないで欲しいわね。あれは交渉よ」
「認めないなら、エリンごと、私を連れてエルシエに亡命するって言ったときは、あっ、お嬢様死んだなって思いましたよ」
「今生きているわ」
「私、先週暗殺者を一ダース殺しましたよ。皆口が固くて、依頼主吐きませんでしたけど、たぶん、依頼主、お嬢様の兄妹たちですね。おかげで寝不足で肌が荒れて大変なんですから!」
「あの人たちは臆病だからしょうがないわ。ちゃんと見返りもあげたし、代償も払ったのに何が不満なのかしら」
「お嬢様が生きていることがじゃないですか?」
「なるほど、じい、たまにはいいこと言うわね」
「そこまで強引にしたのか!」
俺は思わず声を荒くしてしまった。何がそこまでアスールをそうさせたのだろうか?
そして、なぜじいはアスールに忠誠を誓っている? アスールがここまで無茶をして生きているのは、じいが居るからに他ならない。
勇者レベルの力を持つ個人の価値は非常に高い。さすがに兵の全てを皆殺しにすることが出来なくても、その気になれば単独で突っ込ませるだけで王の首を取れる。
だからこそ、帝国はいかなる場合も皇帝の傍に勇者を控えさせている。
勇者を持っていないだけで著しく交渉が不利になるし、勇者を保有している者同士は簡単には戦争をしない。なぜなら、勇者同士がぶつかって自国の勇者を失う可能性があるからだ。そうなれば他の勇者を保持している国に滅ぼされる。
逆説的に考えると、アスールがここまでの無茶が出来た以上、コリーネ王国にはじい以外に勇者レベルの人間がいない可能性がある。
だとすれば、じいにはいくらでも破格の条件での勧誘があるはずだ。わざわざ、こんな面倒な女に給料を減らすと脅されながら付き添っているのかが不思議で仕方がない。
孤児の妹たちを人質にされている? ありえない。そんなわかりやすいものが弱点なら、アスールの敵対者がとっくに攫ってじいを脅している。
「シリル様、さっきからじろじろ私を見て、もしかして私に惚れました? きゃあ、結婚式当日に新郎さんの心を奪うなんて、自分の美貌が怖い。出来る女オーラが怖い。ううう、でもごめんなさい。見た目は好きだけど、シリル様は生理的に無理なんですぅ」
「いえ、そんなつもりは毛頭ありませんよ」
何気に俺は生理的に無理と言われたことに落ち込んでいた。
思えば、初めてあったときからじいは俺に対して悪印象をもっているし、じいからさまざまな暴言を受けている。何か理由があるのかもしれない。
「じい、仮にも相手は同盟国の長よ。発言には気を付けて」
「お嬢様、申し訳ございません。つい本音が」
「あなた、わざとやっているのかしら? シリルさん、多少強引な手を使ったけど、あなたが気にすることではないわ。もともと人間至上主義の帝国と、多種族の共存を掲げるコリーネ王国は険悪だったし、私の目指す国を作るためには必要だからしただけよ。私は約束を果たしたわ」
続く言葉は口にしなかったが十分伝わってきた。
「もちろん、俺も約束は守るよ。きちんと製鉄の製法と工房の図面は用意した。エリン程度の工業技術でも実現できる範囲で最大限の効率を保証する。結婚式が終わればエリンに行って三日間はアスールの用意したスタッフに指導、以降は月に三日、サポートに行く」
初歩的な高炉を設計しており、そのミニチュア版というべきものを工房の隣に隣接してある。実演したほうが心証がいいし、俺自身実証実験が必要だと判断してクイーロの力で作った。
エリンでは、近くに鉱山があり、砂鉄よりも鉄鉱石が手に入りやすいとアスールが言っていたのも高炉を選んだ理由だ。
「助かるわ。私が用意したスタッフは優秀よ。あなたの指導をすぐに吸収するわ」
「それは助かります」
そして、俺が教えた技術を乗り越えるつもりだろう。
エリンは活気に満ち、次々に新しいものが出来ている。そういう考えが出て当然だ。警戒はしないといけない。
「あなた疑わないのね」
「その封筒の中身が本当に諸外国に出回っているのかですか?」
「そうよ」
「下手な嘘はつかないと信じているんですよ。あなたはそこまで馬鹿じゃない」
エルシエは、ベル・エルシエに忍び込んだスパイを逆利用して諸外国の情報を断片的に集めている。流石に、詳細な情報まではいかないが、コリーネ王国がエルシエと国交を持ったという情報がまったく入ってこないということはありえない。
「ありがとう。そう言ってもらえてうれしいわ。あと、あなたはその敬語をやめなさい。私は対等な立場だと思っているわ。あなたがそれを続けるなら私も、そういう口調にしないといけなくなるのよ」
「失礼。今後は話しやすい口調で話させてもらう」
そちらのほうが俺も気が楽だ。
「じい、祝いの品を」
「畏まりましたお嬢様」
じいが馬車から木箱をいくつかもってきて、その場で開封して俺に見せてきた。
中身は青磁の陶器、魂が吸われるような透明感のある鮮やかな蒼。それでいて、ひどく自然な色だ。一目見て業物だとわかる。この器一つで城一つの価値があるだろう。
「ありがちな贈り物だけど夫婦茶碗よ。ただ、あなたのところは二人の嫁に、妹が一人要るから四つ用意したわ」
「ありがとう。大事に使わせていただくよ」
「えっ、使っちゃうんですか? 大事に飾っておきましょう」
「じい、道具は使ってこそ意味があるのよ。たとえどんな芸術品でもね」
俺もそれには同意だ。道具は使ってこそ輝く。
「結婚式は昼食の時間に開く、まだ時間があるので、試作で作った製鉄用の工房に案内しよう。アスール達も実際に製鉄するところを見たほうが安心できるだろう?」
「お言葉に甘えさせてもらうわ。……それにしてもあなた、実演するためだけに一つ工房を作ったの?」
「普段は魔術を使って作るから、実証試験をせずに図面を渡すのは不安だったんだ」
ドワーフであるクイーロの特性は土と鉱物の完全制御。煉瓦製や金属製のものであれば、図面さえ完璧なら、土と炎の魔術で溶かした金属を操ることで作れてしまう。
「……ねえ、シリルさん。図面を渡すなんて面倒なことをしないで、あなたがエリンで工房を作ればいいのではないかしら?」
「もし、工房が未来永劫一つでいいのならそうするよ。俺も三日も指導する手間が省ける」
とは言ったが、敵地で【輪廻回帰】を使いたくない。魔力のほとんどを消費するし、十二時間に一度という制限がある以上、クイーロを呼び出した後に、じいから襲撃を受ければ死ぬ可能性が高い。保険は常に用意しておきたい。
「そうね、愚問だったわ。一つの工房を手に入れるより、いくらでも工房を作れる知識のほうが得難いわね」
「わかってくれて嬉しいよ」
「……でも、とりあえず一つぐらいは早急にあったほうが嬉しいわ」
「関税の件、永久撤廃を約束してくれるなら考えよう」
アスールが断る条件を突きつけて諦めさせることに俺はした。
「残念、最初にここまで条件を付けておくべきだったわね」
アスールは両手をあげて、お手上げというポーズをして笑った。
◇
その後、俺が物置に使っている旧工房の隣に建設した製鉄用の高炉に案内し、鉄鉱石と石灰を使った製鉄を実演した。
高炉は主に耐火レンガで出来ており、長い煙突がそびえ立っている。
とりあえず、金型に鉄を流し鋳造での剣を作るところまで見せた。鉄鉱石を溶かしながら不純物を取り除き、溶かした鉄を金型に入れるだけの作業だ。
火を焚いて、石灰と鉄鉱石をいれる口にそれぞれの材料を入れるだけなのでさして時間がかからない。
今の時代は石炭自体は見つかっており、エリンでも見かけていたので燃料として石炭を使った。燃える石として少量だが出回っていたのを、籠城用の食料を買い出しにいかせたロレウに買わせてあった。
木炭でもできなくはないが、効率が悪すぎるし帝国のように周辺の山を全て禿山にしてしまうリスクがある。
「こんなに簡単に鉄の剣が手に入るのね」
「お嬢様、すごいですね。銅の剣だってもっとめんどくさい手順を踏んでますよ」
「簡単に作れるようにするために、どれほどの工夫がこの炉にあるのかしら」
「それは、資料を読み解けばわかるよ」
「でも、石炭がいるのよね。結構お金がかかるわ。それに、この黒い煙、エリンが煤だからけになりそうだし、体に悪そうね。木炭とかじゃだめかしら?」
「出来なくはないが、石炭を掘りに行かせたほうが結果的に安上がりになるし、木だと必要な量が多すぎて、せっかくのエリンの近くのいい山が、あっという間に禿げて森の恵みを受け取ることができなくなる」
「そう、うまくいかないものね。どこかに安価で、それでいて煤なんてでなくてエリンが汚れない。そんな燃料がないかしら」
「そんなものはないよ。工房はエリンの郊外に作ることをお勧めする」
これでもこの高炉は可能な限り煙を垂れ流しにせずに粉塵をフィルターで取り除くように配慮している。
だが、限界はある。まったく周囲に影響を与えない製鉄なんて魔術でも使わない限り不可能だ。石炭を燃やして黒い粉塵をまき散らすか、木を大量に切り倒すかしか道はない。
「シリル兄様、そろそろ着付けをしたいってクレオ様がよんでる」
そこに銀色の火狐のユキノが現れた。俺がデザインしたメイド服をいつものように身に纏っている。ただ、いつもと違って可愛い髪飾りを身につけていた。俺の結婚式がある日だからお洒落をしてくれているのだろう。
「ユキノ、呼びに来てくれてありがとう。もう少ししたら行くよ」
「うん、早く来て」
ユキノが隣に立ってくいくいと、俺の袖を引っ張った。俺はほとんど無意識に彼女の頭を撫でると、尻尾を振りながら目を細める。
「シリルさん、可愛い妹さんが呼びに来たところなのに、申し訳ないけど、もう一度だけ実演してくれないかしら」
「それは構わないが、残念石炭の在庫が今ので尽きた……木炭で代用するしかないな。それだと時間がかかるが構わないか?」
「ええ、いいわ」
「なら木炭をとってくる。少し待っていてくれ」
俺は、その場を後にした。
◇
高炉に戻ると、炉に火がともっていた。
「どうして火が? まさか、ユキノ!?」
「シリル兄様、作るところ見たいなら、ユキノがやる。ユキノなら石炭なんていらないし、ずっと早い。これでシリル兄様がはやく結婚式の準備ができる」
ユキノは鉄鉱石と石灰をそれぞれの投入口に放り込み、石炭ではなく自らの魔術で炎を起こすことで製鉄をはじめていた。
ユキノは、この高炉で俺の作業を見て覚えていたので流れような手つきだ。
ユキノの炎は石炭以上の熱量で燃え上がり、一瞬で鉄を溶かし、高炉はその機能を存分に発揮して不純物を取りのぞいた。その溶けた鉄が鋳型に流し込まれる。
俺は頭を抱えたくなった。これは俺のミスだ。
ユキノを一人残すべきではなかった。
「すごい。これなら、コストはほとんどかからないし、エリンが汚れないわ」
今まで以上の感動を込めた視線をアスールは高炉とユキノの両方に送った。
「シリル兄様、終わった。行こう?」
「ちょっと待ってね。ユキノ、もう少しだけお話をするから」
俺は気持ちを落ち着けて、ゆっくりと口を開く。
「アスール、考えていることはわかるが、俺は絶対にそれを許さない」
「何を許さないというのかしら?」
「火狐の力を利用することだ。言っておくが、高炉に必要なだけの火力を安定して供給することは特別に強い力を持っている金と銀の火狐、この子と、妻のクウしかできないし、俺は二人を手放すつもりはない」
「それは一人でならという条件付きよね。数人がかりで交代ですればいいわ」
確かに三人がかりで炎を燃やし、一時間経てば、次の三人に交代なんて方法を取ればできるだろう。
それに、火狐じゃなくても大量に火の魔石を用意すれば普通の人間でも可能だ。
「怖い顔しないで、別に私は無理に攫おうなんて思っていないわ。ただ、エリンで暮らしたい子が居るなら勧誘して仕事を用意するぐらいのことはするかもね」
「火狐達は普通の街では暮らせない。いずれ、必ず不幸になる。変な誘惑をすること自体俺は許さない」
「それは、あなたの思い込みだわ。水精族の私はエリンで幸せに暮らしているし、ちゃんと守ってあげるわよ」
「アスールには権力があるし、そもそも水精族自体がマイナーだ。もし、エルシエの民に手を出すなら、協力関係はなしだ」
「ひどいわね。私には国として認めさせておいて、反古にするなんて」
「それでもだ。たとえ、コリーネ王国と戦争になっても俺は認めない」
「わかったわ。石炭や木炭でも代替が効くもののかわりに、あなたを敵に回したくないもの。私からは勧誘しない」
「その言葉を信じよう」
少なくとも、アスールは平然と約束を破るタイプではない。まずは信じていいだろう。
◇
俺は村長宅の一室でクラオに着替えを手伝ってもらっていた。
どうやら、エルフの村に代々伝わる礼服、俺の父親も使った由緒正しいものがあるのだが、構造的に一人では着れないためだ。鮮やかな緑と黒を基調にした服で、材質は俺にもわからない。
こんな物質は、過去の俺ですら見たことがない。ただ、わかるのが素材が生きていること。
クラオが俺の身体に合せてサイズを調整までしてくれていた。
怖いのが、一度も俺の身体を測ったことがないはずなのにこれ以上ないほど、ぴったりとフィットしている。それにどう見ても無理にサイズを弄ったようには見えない。新品のようにさえ見える。
いったい、どれほどの執念と根気でこの服を仕上げたのだろう。
「シリル様、お似合いですよ。このクラオ、シリル様が結婚すると聞いてから毎晩、徹夜で頑張った甲斐がありました」
「ありがとう。クラオ、クラオにはいつも助けられてばかりだ。いつかお礼をしないとね」
「いえいえ、とんでもない。シリル様からはたくさんの教えを頂いております故、お礼など」
「そういうわけにはいかないよ。頑張っている人にはそれ相応の褒美を与えないとね。これも長としての仕事だよ」
エルシエは脳筋が多い、頭を使う仕事を任せられるのは、クラオ以外には、ルシエとクウ、それにクウの師匠であるレラしかいない。嫁の二人を要職につけるのは、俺が贔屓をしてしまうから避けている。もし、ルシエやクウが罪を犯しても俺はきっと許してしまう。
そしてレラには何度かクラオの補佐をしてほしいと誘いをかけたが毎回断られている。話をしてその思慮深さと知識を感じ取れた俺は、どうしても彼女の力が欲しくて諦めきれていない。
「ならば、お礼としてシリル様の教えの応用編をいただけませんか、頂いた長の心得には基本編と銘打ってあります。ならば、応用編があるはずです」
「確かに、作るつもりはあったけど、それはクラオへのご褒美じゃなくて、仕事に必要な資料じゃないか?」
「いえ、ご褒美です。何卒、何卒、シリル様が帝国に出かけられている間、その間の心の穴を埋めるために何卒」
クラオが土下座までしはじめた。俺はため息をつく。
そこまで言ってくれるなら応用編を用意しよう。もともと作るつもりだったものだ。俺の知識が少しでも役に立つのなら、悩む理由はない。
俺が居なくなった後の道しるべにもなる。
「クラオ、俺は結婚式の後に、エリンに出発して、その後帝国に行くと伝えてあったな。直接帝国に行くつもりだったけど、エリン行きの馬車の中で応用編を書き上げて、一度エルシエに戻って、それを置いてから帝国に行くことにするよ」
「シリル様、ありがとうございます。わざわざ私ごときのために、シリル様の予定を変更してくださって。シリル様の残してくださる応用編をシリル様と思い帰りを待たせて頂きます」
クラオが涙を流して俺にしがみ付いてくる。
俺は苦笑して、話題を変えることにした。このままだといつまでたってもクラオが離れてくれない。
「ルシエとクウは準備が終わったかな」
ルシエとクウは別室で着替えている。
二人のウエディングドレスは、当日までの秘密ということで見せてもらっていない。すごく楽しみだ。できるなら、それを夜でも有効活用したい。
「ずいぶん早くから準備されているので、大丈夫でしょう。シリル様が異常なんですよ。こういう日までお仕事なんて」
「長だからね」
アスール達がわざわざこっちに来る機会は少ないし、あまり長く拘束できない。どうしても式の前に視察を終わらせておきたかった。
「それと、シリル様、ずっと思っていたことがあるのです」
「何かな?」
「シリル様って良い匂いがしますよね」
俺は、久しぶりに本気で身の危険を感じた。
どうして、ロレウといいクラオといい、エルシエの男は変わりものが多いのだろうか。
次回、四章最終話です。