ペンは剣よりも強し?
武器っちょ企画に参加すべく書き下ろした作品になります。
読者様の想像力次第でとてもえぐくなると思われますので十分にご注意くださいませ。
ペンは剣よりも強し?
「ねぇ、そろそろその戦い方やめない?」
「ぇ、なんで?」
いやそこでこてんとかいって首傾げるなっ。かわいいからっっ。
くそう、男の癖になんでこんなかわいいんだ。
く、くやしくなんてないんだからねっっっ。
…ってそうじゃなくて。
「なんで…って」
ええと。
思わず私は言い淀んでしまう。
「だって、…ねぇ?」
わかるでしょ?っと見つめればやはりこてんと首を傾げられて。
ああもう!だからそれかわいいからやめなさい!!いややめないで!!!
「なんで?」
ふぅぁぁぁぁぁああ!!上目遣いとかっっ。ああもうぎゅーってしたくなるじゃない!!!
「や、だからぁっ、ペンで戦うなんて変でしょ!?」
「ぇー、ペンで剣に勝っちゃうってカッコよくない?」
顎に人差し指あてて小首傾げて上目遣いとかぁぁぁぁぁぁぁ!!!
「戦い方は格好良くないよ!えぐいよ!!!」
目を狙うとか目を狙うとか目を狙うとかっ。ふっつーにえぐいからぁっっっ。
そもそも祐は16歳にもなる男子高校生としては随分小柄な方で。
女の子に間違われちゃうくらい可愛らしい容姿をしていて。
うん、可愛いんだよ。
だ か ら こ そ 。
想像してみてほしい。
かわいらしい女の子(外見上は!)がにっこり笑いながらするりと懐にもぐりこみ、おもむろにペンで眼球を突き刺すところを。
眼球で止まればまだ良い方だ。
下手するとそのまま脳まで到達して絶命させるから…。
怖いよね!ホラーだよね!!えぐいよね!!!
「まぁまぁミナ殿。戦いにおいて敵に情けは無用なのですから」
アルベルトさんがそう言って私を宥めにきた。
アルベルトさんは私達の護衛をしてくれてる騎士さんです。
チェインメイルって言うんですかね?触らせてもらったことあるけどすごく重かった。あれを着て動き回れるなんて凄いよね!
ちなみにミナってのが私の名前です。ちなみに漢字で書くと美菜。なんだよ美しい菜っ葉って。サラダか!!
「いや情けとかそういうのの前にえぐ…」
「美菜は俺のこと怖いの?」
だから上目遣いはぁぁぁぁああ!!!
「祐を怖いなんて思ったことない!」
ただやり方がえぐいとは思うけど!!
きっぱり言い切ったら祐が抱きついてきた。
「えへへ、やっぱり俺、美菜のことだーいすき♪」
「え、ちょ、こ、こら祐っ」
あわあわしてたらそのまま顔を私の胸に押し付けて。
「やわらかーい。いいにおーい」
とかぬかしやがりましたので。
がっつりゲンコツおとしときました。もちろん祐の頭に。
ええ、さんざん抱きつかれた後でようやく解放された後でですが。
なんか妙に顔が熱くてたぶん真っ赤になってたので迫力なかったとは思いますけども!!
くそうあんなに可愛らしい外見の癖にあんなに力が強いとか詐欺だ!!
まあこんな感じで。
私と祐の異世界道中は相変わらず前途多難(主に私が!むしろ私だけが!!)なのでした まるっ
武器っちょ企画に参加したい!という気持ちだけでだかだかーっと書いてしまいましたがこれちゃんと武器っちょ企画の作品として認めていただけるのでしょうか…。
そもそも本当に祐の武器ってペンなの?って書いてて思ってしまいました。書いてて色々と変な方向に流れていってしまった感が(泣