Double Life(40/50)縦書き表示RDF


Double Life
作:盗鬼



8−2


某スーパーに男女合わせて6人のグループが居る。

「じゃあ、6人居ることだし、分担して買い物しようか」

当然なのだが、文化委員である幸助が仕切る。

その行動がどうしてか、イライラしてくるのは…気のせいだろうか?





それにしても、最初、買出しする人は三人だったはず…。

俺と、幸助と、明日香。

そう、3人だったはずなのに。

「ねぇねぇ、どうやって決めるの〜?」

あの無駄に気が強い沙希が居る。

「やっぱり、じゃんけんで決める?」

…なぜか凛もいる。

「まぁ、それが一番だな」

俺達のクラスとは別のクラスなのに何故か亮平もいるのだ。

摩訶不思議な面子だな…こりゃ。

「じゃあ、最初に勝った3人と負けた3人で」

また、幸助が仕切る。

う…仕方ない。ここはやっぱり、文化委員だからしょうがないんだ。

そう、仕方ない!

心に言い聞かせて、俺は右手を前に出した。

「最初はグー! ジャンケンポン!」

6人の声がそろう。

「お…綺麗に分かれたな」

幸助がボソッと呟いた。

因みに、

俺、グー。明日香、グー。亮平、パー。幸助、パー。沙希、パー。凛・・・グー。

…神様。

あなたはここまでして、僕を苛めたいのですか?

…神様。

どうか、どうか、このメンバーだけは避けて欲しかった。

あなたは、悪魔ですか?

こんな悲しい運では、僕は…もう…生きていけませぬ。

「なに、ボソボソ呟いてんだ?」

隣にいた亮平が俺に向かってそう言った。

知らぬ間に、口に出してしまっていたらしい。

まぁ、聞こえてなかったのならよかった。

「いや、別に…」

と、亮平に答えておく。

俺が、妄想癖ということは気付かれたくない。

…うん。

多分、知っているが。

「私、明日香についてきたのに、何で明日香と別行動取らなきゃいけないのよ!」

沙希が幸助の胸倉をつかみながらそう言った。

おぉ! これは天使の叫びか?

沙希がこのまま幸助を言い負かせて、こっちのグループに来ることがあれば、俺は男子達と行動が出来る。

しかし、幸助はそこで反論する。

いつもはしないくせに。

「仕方が無いことだよ。君が僕と共に行動することは運命だったのさ」

「何であんたと私が共に行動することが運命なのよ! 気持ち悪い」

沙希の腕に鳥肌が見えた気がした。

本気で気持ち悪かったのだろう。

…まぁ、沙希の言い分が正しいと俺は思っておこう。

「じゃあ…」

幸助はそっと、沙希の耳元に口を持っていき、何かこそこそと話している。

その話が終わったと思ったら、沙希の口からとんでもない言葉が。

「そ、それじゃあ仕方ないわね…」

何ぃ!! 何が仕方ないんだ!

俺は、男子等行動。女子等行動の方が良かったのだが…。

何を言ったんだ…あの幸助野郎。

「じゃあ、明日香ちゃんと凛ちゃんと風紀は、コレネ」

そう幸助に言われて渡されたのは一枚の小さな紙だった。

中をそっと覗く。

どうやら、買い物の品物らしい。

「メイド服18着、猫耳18個、細長い紙を大量、メニューが載るような紙を大量」

…。

細長い紙って何だよ?

メニューが載るような紙は、まだ分かる。

メイド服、猫耳18っていうのは、女子の人数だろう。

「なぁ幸助。細長い紙って?」

考えるのも面倒なので素直に聞いてみた。

「細長い紙って言うのは、オーダーを取るときに必要な紙さ。分かったかい? 風紀君?」

「はいはい。分かりましたよ」

やっぱり、仕切られるとむかつく。

あとで一発ぐらい殴っておこう。

「では、行ってらっしゃい!」

幸助が、俺たちに向かってしっしとした。

…今は、我慢我慢。

明日香と、凛を後ろに引き連れ、俺は歩く。

まぁ、当たり前のように無言状態だろう。

しかし、そんな俺の考えは甘いということを思い知らされた。

「ねぇねぇ、風紀ぃ〜!」

凛が話しかけてくる。

ここ何週間か一緒に居る機会が多いおかげか、大分この寒気にも慣れてきた。

しかし!

気持ち悪くなったりするのは、未だに直らず、やっぱり喋りたくない。

「風紀ってばぁ…」

…ぅ。

そんな甘えた声を出すんじゃない! 凛。

「な、何だよ!」

ぱっと後ろを向く。

すると、服売り場に明日香と凛が仲良く服を選んでる。

…いや前言撤回。

仲良くって感じではなさそうだ。

「これ、可愛くない?」

凛が俺に向いてニコニコしながらそう言った。

「可愛くない」

と俺は言い放つ。

まぁ、その言葉に凛がへこんだのは見なくても分かることだろう。

「お〜い。明日香行くぞ?」

3秒ほど時間があっただろうか?

その、3秒後に「う、うん!」と言って俺に近づいてきた。

しかし、凛は来ない。

「おい…早く行くぞ?」

手招きする。

俺がそうした瞬間、顔がパァと明るくなったのも…って、言うまでもないか。

「まず、メイド服を探すか」

メイド服なんて、普通売っていないだろう。

あの幸助の馬鹿は、何処で買えというのだ。

それに…このお金の量は何だ?

俺は、今までにここまで大金の金を持ったことは無いだろう。

軽く、50万はあるだろうか?

俺がお金をボーと眺めていると、明日香が俺の心境を察したかのように、このお金の多さの理由を話し始めた。

「予算は、クラスの文化委員でじゃんけんして決めたらしいよ」

どんな学校だよ…。

「勝った順に、値段が決まっているんだってさ。私達のクラスは2番で100万円寄付してもらったんだって!」

自慢げに話す明日香。

…ぅ。

明日香のその可愛さに俺は眼がやられるかと思ったよ。

それにしても、1番のやつらは何万円もらったんだろうか?

「えっと、因みに1番のクラスは500万だって」

…え?

ご、ご、ご、500万!?

なんじゃそりゃぁぁぁぁぁ!!!

俺等の学校の理事長は、金銭感覚が最早なくなってるのか?

たかが、学園祭の為に500万。

いや、俺たちと、その他大勢のクラスをあわせると、軽く1000万円ぐらいになるのだろうか?

もったいない…。

色々考えていると、大分前方の方から凛が俺の名前を呼ぶのが分かる。

「風紀ぃぃぃぃぃ!」

「何だよ…」と言いながら俺は凛に近寄る。

「これこれ!」

凛はそう言って、俺にある物を見させた。

「…」

「ど、どうしたのぉ?」

凛は俺の顔を覗き込む。

俺が黙ってしまったその理由は…。

「な、何であるんだよ?」

メイド服と思われる物体が凛の手の中にあったからだ。

それに続いて、猫耳と思われる物体も…。

「そこにあったよ〜」

「マ…マジ?」

「マジ」

…あるんだ。

メイド服と猫耳がここに。

おかしい…おかし過ぎるぞ。



















昨日、更新をさぼってしまい、申し訳ございません。
どうしても、時間の余裕がなくて…。
読んでいただき、ありがとうございます。










ネット小説ランキングに投票 押してもらえると、励みになります。





ケータイ表示 | 小説情報 | 小説評価/感想 | 縦書き表示 | TXTファイル | トラックバック(0) | 作者紹介ページ


小説の責任/著作権は特に記載のない場合は作者にあります。
作者の許可なく小説を無断転載することは法律で堅く禁じられています。




BACK | TOP | NEXT


小説家になろう