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第二十七話 魔法だ!

 スキル詳細に関しては決して面倒だったとかではないんです!――本当ですよ?

 「どうかしました?」


 「ん、いやー、なんでも?」



 アレ討伐作戦の帰り道、なに食わぬ顔で聞いてくるリザだが、どうかしたに決まってる。なんなんだあの強さは。気が付けば戦いが終わってたぞ。森の一部を更地にするし、戦闘終えたあとにリザだけ経験値貰えないし……色々と謎の深い子だ。ちなみに俺のステータスはというと、



==========================================


 名前   秦瀬 陽太 (ハタセ ヒナタ)


 Lv129

 ・HP   4820

 ・MP   2250

 ・AP   3550

 ・DP   3320

 ・SP   4710


 種族   人間


 性別   男


 年齢   17


 スキル   『創造』(スキルストック=5)


       『神魔眼』(覚醒)


       『身体能力強化(絶)』


=========================================


 ご覧の通り、俺のレベルは格段に跳ね上がり、スキルの効果も合わせてしまえばレベルにしておよそ230くらいだと言えよう。これは強い。さっきの奴らのうちどちらか一人であればリザの援護なしでも楽勝で倒せるはずだ。



 それに対しリザは、さっきも言ったように経験値が貰えていない。チートであるが故の代償か何かなのだろうか、とにかく彼女はレベル1のままだった。落ち込む彼女に、「いいじゃん!それでもリザは最高に強いんだから!」と言うと少し笑顔になって、「ありがとうございます、陽太くん。でも私はそれ以上に陽太くんが無事だったことの方がよっぽど嬉しいです」と言ってくれた。あんだけ命張って戦った結果が目に見えないと、かなりきついのかもしれない。だが、それでも俺の無事を素直に喜んでくれるリザ。あぁダメだ、涙が出そうになる。



 だがその反面、少しわくわくしていることもある。それは、スキルストック5という表記についてである。これはすなわち俺がまた新たにスキルを五つも獲得できるということを表しているわけで。な?わくわくせざるを得ないだろう?



 ちなみにスキルの詳細に関してだが、何度も読んだし鬱陶しいので、省略しておいた。念じたら案外簡単に消えてくれたから助かった。なお、初見のスキルとかの時はまた詳細が表示されるらしく、かなり便利だ。もちろん、自分の意志でもう一度見ることも可能だ。



 「陽太くんは何のスキルを選ぶんですか?」



 あと少しで小屋の辺りに着くぞという時に、興味津々にリザが聞いてくる。



 「そうだな、俺もまだはっきりとは決めてないんだけど、魔法は覚えときたいな。」


 「なるほどっ」



 魔法を使ってるリザを見てたら羨ましくなったから、なんてことは恥ずかしくて言えないが、とにかく俺は魔法を覚えたい!剣と魔法の世界に憧れていた俺としては願ってもないチャンスだからな、無駄にはしないぜ。



 「んじゃあまだ森抜けてないけど……『創造』!」


 「えっえええ!こ、ここでやるんですかっ!?」



 リザの戸惑いの声が聞こえるが、この際無視を決め込もう。俺は脳裏に浮かぶスキルボードへと意識を集中させ、望んだ条件にあてはまるスキルを探し始める。



 ――そしてその結果、俺は一旦これらのスキルを身につけることにした。



=========================================


 ~スキル一覧~


 『全属性掌握フル・エレメント

 ・全属性(火・水・風・土・雷・光・闇)を自在に操ることができる。


 『剣術スキル(絶)』

 ・自分の剣術が絶大に強化される。


=========================================


 まだあと三つスキルを選択できるが、それはまた今度でいいだろう。そんなに急ぐ必要はないってことだ。



 でもそれはそれで置いといて。これは……こう、ぐっと来るものがあるな。俺は今すぐにでも魔法が使えてしまうわけだ。考えるだけでウッキウキだぜ!俺は燃える炎をイメージして右手に力を込める。すると、



 ボオオオッ



 「ひ、火が付いたぞーー!」



 不思議と手は熱くない。だが、体の中の何かを右手から放出してしまっているような感覚に陥る。そうか、これが魔法なのかぁ!厨二心をくすぐられるぜ……。



 「あ、あのー、陽太くん。ただでさえ日差しで暑いのにそんなことをされては……」



 興奮を抑えて冷静になって見ると、リザが凄く汗ばんでいた。



 「あー!ごめんごめん!今消すから」


 「もう、しっかりして下さい。陽太くん」



 なにはともあれ、俺は新たなスキルの獲得に凄まじく興奮していた。え?剣術スキル?剣がないのに?――チッチッチ、甘い。甘すぎるぜ!こいつはちゃんと俺によって練られた作戦なんだ。まあでも俺がリザに得意げにこの話をするのはまだ先になりそうだが。


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