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恋心
作者:橋野保人
ふと、目が覚める。新しい門出なのに、夢もない僕は普段どおりの朝がくる。

あいつらは、どうしてるかって、進学出来たお祝いにって理由で、毎日飲み明かしてるんだろう、孤独を愛している訳じゃない、寂しがったり情けない姿を、あいつらに見せたくないだけだろ。

自分から、友人に電話をかける事は無い。ただ、独りで何かをしている自分が好きなんだろうか。
それも、分からない。お酒だって好きじゃないのに、付き合いとなれば断る事が出来ない自分が情けない。

生きていくってのは、こういう事だと、誰かに言われた。
人は、支えあって生きていくんだから、そんな言葉が天邪鬼な自分には耳障りだ。

そんな毎日を送っていると、ふと。ニュースで国外の話、戦争が始まって何ヶ月もたつ。
食べ物が無いだとか、今日は何人の死者が出たとか。はっきりいって、どうでもいい日常を送っている自分にとったら、どうでもいい話。

その話を聞いて、見て、何が変わる分けでもないし、何て悲しい事だろうとも、思わない。
他人の事はどうだっていいと、生きているうちに自分の中に、そんな感情がスクスクと育っている。

世の中綺麗事では、生きて行けないというのが持論だと自信を持っている。

しかし、そんな自分にも、苦手なタイプがいる、何もかも真面目で何をするにしても正義感で行動しているような、人間。

高校生になってそんな人間と出会った。あいつの名前は 「下沢 南 しもさわ みなみ」 趣味は勉強と言わんばかりの優等生で・・・。

何をしても中途半端な自分に、彼女は持ち前の正義感で、ズコズコと土足で、いや。

野球部が履いているような、スパイクで「心」に入り込んで来てくれる、数少ないクラスメイト・・・。

いつもいつも、耳障り、一言目には 「将来の事考えてないでしょ」

ハッキリ言っていいですか?彼女と僕にどんな接点が生まれて、いつ。

そんな心配事をされるようになったんだ?何で、そんなに自分の意見とか、そんなものを押し付けるんだ?と、思いつつも。

「将来俺は、地球防衛軍に入るんだ」と、キレのある濃厚でアホな回答。

その回答に彼女は 
「そんな大事な仕事に就くのなら今からしっかり、勉強して真面目にやらないと」

「・・・・・・・・・・えっ!?」


どうすべきでしょうか。これは、流したらいいのだろうか。

彼女は、少しおかしい。

かなりおかしい。

思考回路が、違いすぎるという事に気がついた僕は。

もう、相手にしない事に決めた。いや。住む世界が違う。きっと、彼女が「アリ」で俺は「キリギリス」

実際俺の人生も、ギリギリっす。

「くだらん・・・。」

くだらん人生だ、我ながら惚れ惚れする。きっと、彼女は進学校へ進み、決められたレールの上を走って行くんだろうと、推測してみたり。

ん、まて。俺はどうなっている。んー、母がよく言う言葉

「あんたは、将来橋の下で、先輩たちに迷惑をかけないように生きていくタイプね」

橋の下・・・。うん、それはまあ、有り得そうなので。納得。

しかし、何ですか、先輩に迷惑をかけずにって・・・。底辺なのに、社会があるのだろうか。矛盾しているような・・・。

まあ、いい。橋の下でも、海岸でも。案外「住めば都」的な、考えでいこうか。

だから、そんな俺と彼女は、人生の線路が、ガバッと。分かれて行くはずだと一人で、満足しながら納得している。

そう考えていたら、もうお昼の時間。学食がない我が高校は、お弁当か。売店でのお買い物。

母には、恥ずかしいからとか言う理由で、弁当は「いりません」宣言

そしてお昼代の500円を、財布に入れている。もちろん100円のパンを買って。残りを、貯金箱。

意外と、たまる。結構たまる。自分で思う、節約家だな、エコロジーだな。俺のおかげで地球温暖化が防げていると大満足。

小さな男だ・・・。と、人は言う。だが、俺には!夢がある!

このお金をためて新しいゲームを買うんだ!誰にも、文句は言わせない。そして、そいつ等が「あーあ、今月小遣い使ってあの新作ゲーム買えないよ。」

そして、「え。何、まだそんな、ゲーム買えないの?貧乏だね〜。」と、いやみを言うのが最高なんだよね。だから、俺には友達なんて居ない。だが、それがいい。

人の為に、時間を合わせるなど時間の無駄だ。自分の好きな事が出来る!やったぜ、俺。趣味に生きよう。

よく聞かれる、お前彼女とか、居ないよな絶対。人を見た目で判断するなんて、何てやつだ。

「俺には脳内に理想の彼女がいつも、そばでエプロンを着ているから、問題はないだろう」

どうだ。羨ましいか、彼女を超えて、俺の脳内には妻がいる。誰にも負けないだろう。高校生で嫁がいる。 最高だ。

だから、友達も出来ない。だがそれがいい。

と、妄想の時間は限りなくある訳だが、またもや邪魔が入る。そう「南」の存在。

なぜか知らないが、ほかの女生徒は俺には見向きもしない、それどころか「気持ち悪い」存在でしかないのだ。

それなのに、あいつは俺に何度も、寄ってきてはブーブー文句を言ってみたり。要らぬ世話を焼いたりする。

迷惑この上ない、しかもあいつの存在で、俺の有意義な妄想ができない。

まったく、はた迷惑な話だ。

もうすぐ、夏休み。これで、誰にも邪魔はされない素晴らしい時間ができる。

この夏、俺の人生の転機が訪れるとは夢にも思わなかった…。
まだまだ、未熟で、中途半端ですが頑張ってUPしていきたいと、思います。よろしくお願いします。
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