第五話 力の覚醒
赤本 阿津樹。そいつが犯人の名前だ。名前がわかったところでぶん殴ってやりたいところだが体が動かない。大体なんだ?炎のパンチとか?アニメか!アニメなのか!!
と心の中でツッコむ。こんなこといってる暇は無いがこうでもしないと意識が飛んでいきそうなのだ。
「くそ・・・」
「意識があるな、んじゃどんどんいくぞ」
阿津樹がそういうと優のむなぐらをつかみ持ち上げる。そして、炎のパンチが嵐のように優の顔に飛んでくる。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
声が出ない。くそ!しっかりしろ。意識が飛んだら何か奪われるんだぞ!!!
パンチの嵐がやむ。
「意識はまだあるか?」
優は口を開いた。
「こ・・・・・の・・・」
「お、何かいいたそうだな」
「こ・・・こ・・の・・」
「聞こえねーなー」
優は力を振り絞っていった。
「このたこやろう!!もう終わりか!!!」
奇跡の一声だが阿津樹を本気にさしてしまった。
「へらずぐちは一人前だな、でももう終わりだ」
そういって優を放り投げる。床に落ちた優は何も出来ない。その時阿津樹の体全体から炎が出ている。それを見たとき座っていた優は倒れるようにうつぶせになり、阿津樹を見上げる。
「いくぜ・・・」
そういうと、火だるまになった阿津樹が突っ込んでくる。あれをくらったら終わりだ。
その時優は、死の恐怖が襲った。前は死ぬのが怖く無いといったが目の前にあるのと、ないのではこんなにも違うのかと感心した。こんなときでもマイペース。
(くそ・・動け・・)と力を入れるがぴくりとも動かない。まぶたが重い。
もうだめだと思ったその瞬間、
「あんた、だれだ?」
は?誰に話してんだよ。
その時左横から声がした。誰だ?阿津樹と同じ気持ちである。
「わりーな、忘れていたは」
その男がいった。阿津樹は戸惑い、とまっている。
「能力は渡す、があとは何とかしろ」
そんな無茶な!!!しかも今ごろかよ何なら早く能力をくれよ。
と一人ぐちをいっている。
「あいよ、じゃー後は宜しく」
そして男は消えた。何なんだあいつ。なぜか沈黙が走る。
(これからどうし・・・・・)
その時体にぴりっと何かが走った。
なんだこの感じ?ちからがみなぎる。
すると不思議と立てた。体がバチバチする。バチバチ?もしかして・・・・・
阿津樹が我に返るようにまた突っ込んでくる。
「うおおおおおおおおおおおおおお」
阿津樹は雄叫びを上げて優に突進する。
優は目をつぶり考える。能力のつかえ道を。
(やってみるか)
目を開き、地面に手を添える。意識を集中させる。
体から地面へ何かを伝える。
「うおおおおおおおおおおおおおおお」
阿津樹はとまらない。優は目を開ける。その時、
「あ・・あ・・な・・ん・・だ・・」
阿津樹は止まっていた。
「思ったとおりだ」
「な・・・に・が・・・・だ」
「ん?あー俺の能力だよ、最初にバチバチ来たから」
「バ・・・チ・・バ・チ・・・?」
「そう、でぴんと来たわけよ。<雷>てね」
「!!!」
阿津樹が理解した。なぜ痺れるか。口の痺れが取れてきたが優の目がやけに怖い。
それに光っているように見える。口元がわらっていて指をポキポキ鳴らしている。
「お、おい話せばわかる」
「話せばわかるだーーー?ふざけたこと抜かしてんじゃねーーぞ!!!」
「いやいやいやいや、こっちは真剣だって!!!」
優に迷いは無かった。
「こっちも真剣だーーー!!!」
右手を上げ、阿津樹みたいに拳に電気をためて顔をぶん殴る。
「がっ・・・・」
阿津樹の頭がビリッとした。電気のせいで脳震盪<のうしんとう>をおこした。
阿津樹が、力尽きたように倒れる。
「やったのか・・・・?」
バタン・・・・
優はほっとしたのか力が抜けて倒れる。
阿津樹が倒れたせいか、炎が弱くなっていた。
(もう・・・・だめだ・・・)
優は深い眠りについた。
今回で大体話の流れがつかめたと思います。
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