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異世界転生がダメならせめて現実で救済してください。 作者:川野レオ
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40/42

これは…長くなる予感っ!

星野です。
前回に言った通り、僕が語り部です。
残念そうな顔は見なかった事にします。
では、始めましょう。


次の日、僕は風見さんのために、行動を開始しました。
と、言っても、最初からデカく動けるわけではありません。
まず始めに、上級生である二階堂先輩の情報収集、つまり、七先輩の出番です。

「お久しぶりだな!」
「何の話でしょうかね」
「何の話かな」
「で、話とは!?エロい事か!?エロい事なのか!?」
「エロくないです」
「何だ。エロくないのか」

何なんでしょう、この会話。というか、七先輩、エロくない事にあからさまにガッカリしてます。ダメな人です。

「じゃあ、エロくない話を聞こう」
「エロい話は聞かないでください」
「断る「な」
「では、本題に入ります」
「流れが無理やりではないか?」
「誰かさんの所為ですよね〜」
「すいません」

先輩に謝らせたところで、やっとこさです。

「三年生の二階堂先輩って知ってますか?」
「ん?あー、知ってる」
「その人の事を教えてください」
「そのこころは?」
「守秘義務があります」
「なるほど、依頼人がいるのか」
「………………………」

変態なのかキレる奴なのか分かんないですね。この人。

「うーむ、勝手に他人の事を話すのはなぁ」
「あー、そういう感じですかー」
「だがしかし!条件次第では話そう!」
「…その条件とは…?」
「キープ復活を希望する」
「うおい」

二階堂先輩に気を遣っての条件かと思ったら思いっきし私情でした。うおい、です。

「ダメかー?こんなに可愛い子をキープ出来るんだぞー?」
「自分で言っちゃうようなキャラでしたっけ?」
「いやー、最近、茉浪ちゃんにキャラ食われて来たからなー。イメ茶園だ」
「イメチェンね」
「そうそれ」

前の僕なら、即、オーケーしていたかもしれません。
ですが、一回、別れて、気付いたのです。
僕が、七先輩をキープしたい、と、言った時、茉浪さんは平気そうにしてましたけど、嫌だったんでしょう。嫌だったんですよ。
僕も、茉浪さんが告白されたという事を知った時、嫌だったんですよ。
だから、

「ごめんなさい。キープ復活は無理です」
「どうしても?」
「無理です」
「…しょうがない。今のところは好きなだけにしておくか」
「ごめんなさい」
「謝るな」
「ありがとうございます」
「よろしい」

七先輩は、そう、優しく、微笑んでくれました。
でも、それでも、ショックなんでしょうね。
笑ってるけど、泣いてるんでしょうね。
それでも、それは気付いたらいけない事なんでしょうね。

「で、二階堂、だったか」
「はい」
「隣の席だ」
「………………え、マジ?」
「マジ。あいつの事は大体分かる」
「そう、ですか」

ちょっとだけ、嫌な気がしたけど、それは恋心とかではないでしょう。
何ていうか、わっかんないけど嫌な感じです。

「…嫉妬、とか、してくれないか」
「え?何か言いました?」
「こんな時だけ難聴主人公はズルいぞ」
「……すいません…?」
「それでいい!」
「なんで!?」
「知らなくていい!」

わっかんないですね。女心ってやつは。
…すいません。今の台詞、腹立ちますね。

「じゃ、教えてもらっていいですか?」
「ん?何を?」
「………………………」
「冗談だ。…冗談冗談。………………………?」
「ホントに忘れてるじゃないですか」
「ああ、思い出した。一階堂だな」
「二階堂ね」
「いや、もしかすると、私達が気付いていないだけで、三階、四階堂かもしれないぞ?」
「何真面目な顔して言ってるんですか」
「優くん。ピー…」
「何真面目な顔してど下ネタぶち込んでくるんですか!?」
「ノリ?」
「そんなもんはご飯に包んで食べてください」
「え?ご飯を包むんじゃないのか?」
「え?あ、あー、そっちでしたか。僕はてっきり、ご○ん○○よ。みたいな海苔かと」
「ごっくん出すよー?」
「止めて!美味しいのに食べる度にそれを思い出しちゃいそうだから!」
「ああ!これから私はそれを思い出しながら食べる事にする!」
「止めて!作った人に失礼だから!」

なんという因果応報。
僕の伏せ字の置き方がもたらした凶報。
自業自得とも言いますかね。

「はぁ、で!そろそろ!」
「ああ、二階堂だな」
「さっきのはわざとですかそうですか」
「うん。わざと忘れていた」
「器用なもんですね」
「だろう」
「はい。では、二階堂先輩について。お願いします」
「うむ」

その二文字を始めに、二階堂先輩について話し始めました。

「なるほど」
「うん。こんなものだろう」
「ありがとうございました。ジュースでも飲みます?御礼に」
「お言葉に甘えよう」

詳細についてはまた後で。
今は、七先輩の下ネタなどをご覧くださいませ。

「先輩は何にします?」
「ナニにします」
「下ネタって言ったけど!こんな、速攻で来るとは思わなかったよ!」
「なんの話だ?あ、間違えた。…こほん。ナニの話だ?」
「間違えてないよ!ナニの話でもないよ!あと何の話でしょうね!」
「じゃあ、私は、○ルピースで」
「なんで伸ばしたんですか?」
「○をアナと読めばなんか卑猥だから!」
「なんか本当にダメなところまで来てませんか!?大丈夫なんですか!?全年齢対象なんですか!?」
「まあまあ、誰も見てないって」
「見てるの!ブックマークが2人になってたの!嬉しかったの!ありがとうございます!」
「ふっ、たった2人とは」
「いいじゃん!これ見た後ブックマーク外されたら七先輩の所為ですからね!」
「そんな考え方じゃ駄目だぞ?ブックマークの数ではなく、読者の数で勝負だ」
「…100未満…」
「…ごめん」

こんな感じで、おしまい。


七先輩からの情報をまとめると、3つに分けられます。

まず1つ目、二階堂先輩は、校内では結構有名なラブコメ主人公である事。
正しくは、ラブコメ主人公のような、転べばヒロインに出会う、という、もうなんか腹立つ人である事。
風見さんの話だと、転んでないので、風見さんはヒロインに入るのかな?という感じですね。

2つ目は、ヒロインの数。
なんと、4人!
…てめえもだろうがって聞こえたけど聞かなかった事にします。
ツンデレ委員長、先輩ラブな後輩(二年生)、妹(!?)、そして、風見さんが図書室で遭遇した、テンション高い系の幼馴染み。

3つ目は、二階堂先輩のメインヒロイン。ちなみに今2人に絞られているようです。
2人のサブヒロイン(ごめんなさい)は、とっくの昔に振られて、しかし、その気持ちを捨て切れないみたいです。
メインヒロインは、ツンデレ委員長さんと、妹(!?)。
サブヒロインが、幼馴染みさんと、後輩さん。

こんな感じです。
正直、キツイです。
メインヒロインのツンデレ委員長と風見さんのキャラが微々たるものながら被ってるのが一番キツイです。
それと、幼馴染みさんが振られていたのも予想外でした。
言い訳のような言い方になりますが、「思ってたのと違う」です。

まあ、だからって途中で投げ出したりはしませんけどね。責任があるんで。
ちなみに、今は放課後です。後は帰るしかありません。
という事で、帰宅。…とはいかず、経過報告を依頼人にしなければなりません。


依頼人は、駅にいました。
まあ、待ち合わせ場所が駅だから当然ですけどね。

「こんにちは」
「こんにちは」
「経過報告です」
「はい」
「まず、状況はかなりキツイです」
「…はい」
「ヒロイン、つまり、二階堂先輩を好きな人は、4人います」
「ライバル多いですね」

僕の考えだと、風見さんはライバルにもなれていないと思うのですが…。まあ、恋する乙女は皆ライバルって事ですかね。

「そのうちの2人はもう振られているのですが、後の2人が問題です。最悪のチョイスです。二階堂先輩の趣味を疑います」
「星野さん。そういう言い方は、妹萌えする人を怒らせるので。あれ?私は何を言ってるんだ」
「あ、すみません。そういう訳ではなくて、比喩みたいなものです」
「で、どういう事ですか?」
「メインヒロインのうち、1人、風見さんとビミョ〜にキャラが被ってる方がいます」
「なっ、パクられた!」
「どの口が」
「下の口です」
「キャラを変えようとしない!あと下ネタキャラはお腹いっぱい!ついでに言うと、貴女は下ネタ知らないキャラです!」
「え?下の口っていうのは下ネタなんですか?私は、適当にボケただけなんですけど…」
「救いがない…」

無知の無恥とはまさにこの事。
今後もこんな感じで行くわけじゃないですよね?風見さんは真面目に会話できる人ですよね?

「まあ、こんな感じですけど、あの、怒らないでくださいね?」
「?」
「確認なんですけど、これを聞いて諦めたりは…」
「しません。絶対に」

真っ直ぐな目で、そう言いました。
覚悟が伝わってきます。

「…分かりました。では僕も、頑張ります」
「よろしくお願いします」

そう言って、僕達は別々の電車に乗って帰宅しました。


電車の中で、僕は考えていました。

風見さんはああ言ったけど、本当に、二階堂先輩の事が好きなのだろうか。
きっかけは、まあ、ありがちだ。
しかし、好きになった理由が、曖昧なのだ。
僕は、本当に、風見さんを応援していいのだろうか。

2人のメインヒロインを蹴落として、2人の気持ちを無視して、1人の主人公のわがままを通していいのだろうか。

こういう事を考えていたら、いつの間にか寝てしまっていて、二駅寝過ごした事は誰にも内緒です。
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