STORY8:頑張れ!裕也先生<前編>
無事に2つ目の鍵を見つけた未来達一行は残りの鍵を捜すために次の国へと向かっていた。
「あと4つかぁ〜」
そう呟いたのは未来だった。未来は欠伸しながら歩いていた。
「そうね!思った以上に早く見つけられてるね!」
夏実が嬉しそうに言った。 「そうですね!これも皆のお陰ですよ!」
裕也は頷きながら笑顔で言った。
「そうですね!先生!」
誠司も同意した。
その時……突然未来が大声で叫びだした。
「イッテェ〜!何すんだよお前!」
その声に驚いた一同は一斉に未来の方へ向いた。
そこには頭を押さえながらうずくまっている未来と小石を上に投げながら未来の方を見ている1人の高校生位の少年がいた。
「道の真ん中で広がるなよ!超邪魔」
その少年が怒りながら未来達に言った。
「だっ、だからって石投げるなよ!」
未来は反論した。
「そうよ!いくら私達が悪いからって石投げなくてもいいんじゃない!」
由希子も続けて反論した。 「お前らが悪い!俺は悪くない!」
少年は謝る処か逆に開き直ってきた。
「何だと!コノヤロウ人が……」
そう未来が言いかけた時、 「未来君!喧嘩は駄目ですよ!」
裕也は未来に言った。
「でも先生!……」
未来は言った、しかし
「それでも駄目ですよ!我慢です。」
裕也は冷静に未来に言った。
「……はい」
まだ納得はしていないがとりあいずは止めることにした。
「申し訳無いです。さぁどうぞお通り下さい!」
裕也は笑顔で少年に道を譲った。
「分かれば良いんだよ!」少年はそう言って走っていった。
「先生!何で……」
未来が裕也に怒りながら言った。
「もしそのまま喧嘩をしていたら大怪我していましたよ!それに元々はこっちが悪いですから」
裕也は優しく未来に言った。
「分かったよ!」
未来は笑顔で言った。
未来達は再び歩き始めた。
暫くすると大きな建物が見えてきた。その建物はコンクリート造りでかなり広大な面積の中に幾つもの建物があった。
「まるで……学校みたい」由希子が言った。
「皆見て!ここに何か書いてあるよ!」
誠司が叫んだ。
そこには『メディカル学園・高等部』と書いてあった。
「高校?」
未来が不思議そうに言った。
その時、門の向こうから誰かが叫びながら未来達の方へ向かってくる人がいた。 「お前ら!ここで何やっているか!」
その人は右手に竹刀・左手に出席簿を持っていて服装はタンクトップに短パンという格好をしていた。その人は明らかに先生だった。 「べ、別に何もしていませんよ!」
裕也は慌て否定した。
「本当に……」
その人は疑いの眼差しで未来達を見ていた。
「本当に!」
皆が大きな声で言った。
「なら良いが…君達この近辺にゴミとか捨てるなよ!」
その人は言った。
「捨てないよ!」
未来が面倒くさそうに言った。
「ならいい!ただでさえだいぶ前に変な鍵とか落ちていたんだから……」
「……えっ!」
その人が呟きながら言った言葉が未来達に聞こえたがその言葉の内容に皆は驚いた!
「い、今鍵が落ちてたと言いましたよね?」
誠司はその人に聞いた。
「あぁ、5日くらい前かな?校門の前にポツンと落ちていたんだ!」
その人は言った。
「その鍵はまだありますか?」
裕也は尋ねた。
「えぇまだありますよ!」その人は答えた。
「良かったね!」
夏実が言った時
「その鍵は君達が落としたのかな?」
その人は言った。
「まぁ、その様なものです。」
裕也は笑顔で答えた。
「じぁ駄目だ!」
「えっ!」
その人(以下、タンクトップの先生、と明記する)の発言に一同は酷く驚いていた。
「な、何故ですか?」
裕也は慌て言った。
「落とし物は持ち主に直接返す。代理には渡さないと言うことだ!」 「先生、どうしましょう?」
夏実が心配しながら言った。
その時、タンクトップの先生は、
「お前、先生なのか…」
意外そうな感じで言った。
「えっ!そうですよ!僕はあの子達の先生です」
裕也は最初は驚いたもののその後自慢気に言った。
「だったら…ある条件を飲めば鍵は君達に渡そう」
タンクトップの先生は笑みを浮かべながら言った。
「その…条件とは?」
裕也は恐る恐る聞いた。
「別にそんな怯えなくともいいですよ!ただ明日1日だけここの先生をやっていただきたいだけですよ!」
タンクトップの先生は笑顔で言った。
「そ、そうですか……分かりました、明日1日だけだったら良いですよ!」
裕也は少し考えた後答えた。
「いいの?先生!」
夏実が確認した。
「1日だけだから!」
裕也は笑顔で言った。
「その間あなた方は応接室で待機していただくと……」
タンクトップの先生が言っている途中に
「あの……一緒に授業を受けるのは駄目ですか?」
誠司が恐る恐る聞いてみた。
「う〜ん………まぁ別に良いでしょう!」
タンクトップの先生はしばらく考えた後笑顔で答えた。
「ありがとうございます」誠司は元気良く礼を言った。
「じぁまた明日…朝7時に!」
そうタンクトップの先生が言った時
「俺達旅をしていて泊まるところがないんだ!」
未来が言った。
「そうですか、でしたら本校の職員寮に空室があるのでそちらを利用してください!」
タンクトップの先生が言った。
「じぁお言葉に甘えて!」裕也はそう言った。
「ではこちらへ…」
タンクトップの先生が皆を校舎内へと案内した。
タンクトップの先生案内の元、この学校について説明をしてくれた。
そして……
「この部屋を使ってください。」
タンクトップの先生は部屋の戸を開けながら言った。その部屋は意外と広かったが六人ともなるとさすがに狭かった。
「では明朝7時にきますので!」
そう言ってタンクトップの先生は去っていった。
「皆さん、申し訳ないですが明日1日だけお付き合いください。」
裕也は申し訳なさそうに言った。
「気にするなって!」
「これも元の世界へ戻るためだから!」
皆は一斉に言った。
「ありがとうございます。」
裕也は礼を言った。
「皆さん!明日は朝早いですからそろそろ寝ましょう」
裕也は笑顔で言った。
その一言で皆は一斉に床についた。
翌日大変なことが起こるとも知らずに……
話の途中ですが、ここでメディカル学園について簡単にご説明したいと思います。
メディカル学園は全寮制の共学私立校で初等部〜大学部まで揃っている、いわゆるお金持ちが通う学校である。しかし近年は生徒数低下と同じく生徒の不良化進んでいて今学校の評判は非常に落ちている。ちなみに主人公達はそのなかの高等部のエリアにいるのである。
以上説明を終わります。
そして翌日……
「おはようございます」
「おはよ〜」
裕也の元気な声に一同は目を覚まし挨拶してきた裕也に少し眠たそうにしながら言った。 「さっ!早く支度をしてください」
「ふぁぁぁい……」
皆はまだ眠い目を擦りながら返事した。
「私は職員会議があるから先に行きます。皆さんはそのうちに食堂で朝ごはん食べてきてください」
そう言い残して裕也は部屋から去っていった。
「……とりあえず着替えて飯に行こうぜ!」
「そうね……」
皆は身支度を始めた。
その頃裕也は……
「ここか……」
裕也は木製の大きな扉の前にいた。その扉の横には、 『高等部・教員室』
と書いてあり更にその真下には続けて
『全生徒立入禁止!立ち入った場合は……』
と示されていた。
「(立ち入った場合はどうなるんだろ?気になるなぁ!……とりあえず行こう)」そう思いながら目の前の扉を開けて中に入った瞬間……そこにはすごい光景が広がっていて、裕也はものすごく驚いた。
「はぁぁぁぁ?」
普段はどちらかと言えば冷静に近い裕也だがその時ばかりは声を出してた。果たして裕也が見た光景とは……
STORY8:
「頑張れ!裕也先生<前編>」 終わり
●STORY9へと続く● |