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宇宙党
作:灯宮義流


 国会で、新たな法案を成立させようと、与党と野党が激しく戦っていた。
 でも、内容はただお互いを野次るだけで、一向にお話が進まない。そんな時……彼等はやってきた。
 日本語になんとか訳されたその彼の名前を呼ぶために、議長は冷や汗をダラダラ流しながら、それを読みあげる。
「で、では、宇宙党……ぱ、パプゥーリャペノッ……じゃなくてペノチューノリさん」
 バキューーーン。銃弾が放たれて、国会は騒然となった。
 議長はすぐに係員によって片付けられてしまい、次の議長が壇上にあがってくる。
 先程の議長より若そうな外見にくわえ、ちょっと荒々しい外見に見える。
「失礼。改めて、パップッ……」
 バキューンバキューーーン!! 二人目が殺されてしまった。また議会は騒がしくなった。
 今度は手際よく二代目の議長が片付けられて、次の人間が入ってくる。今度はとても冷静そうな老人だ。
「それでは改めまして。パプゥーリャ=ペノチュリノンさん。どうぞ」
 ようやくまともに自分の名前で呼ばれ、パプゥさん(略称)は嬉々として立ち上がった。
「...............!」
 そして、今回の議題に対する自分の意見を、スラスラスラスラと、とても堂々と訴えた。
 彼の眼差しはとても真剣で、政治に対する意欲が他の中年政治家よりよく見られた。
 すべてを説明し終わると、周りからは絶大な拍手があちらこちらから沸いた。パプゥさんは照れながら、自分の席へと戻る。
 賞賛される彼を、少し遠めに見ていた議員二人は、不服そうに拍手しながら話し合う。
「なあ、中杉くん」
「なんですか?」
「彼は何といってこんなに賞賛されているんだ」
「わかるわけないでしょう。向こうは我々の言葉を理解しているようですが、こちらは全く訳せないんですから」
「もう一度聞くぞ、何でこんなに皆から盛大に拍手されているのだね」
「撃たれたいのならどうぞ反論してください」
 彼はそう忠告されて、冷や汗は垂らしながらムスッと黙った。相変わらずパプゥさんは嬉しそうだった。


 数時間後、彼の案を取り入れた(らしい)法案は通り、すぐに実行されることになった。
 最初はいきなり実行された案だったために戸惑いもあったが、パプゥさんの尽力によって、予想以上にそれは浸透していった。
 すると、今までどん底にあった日本経済はうなぎ登りにあがっていき、不景気で嘆いていた日本が、まるで枯れた花に水を与えられたように元気になったではないか。
 それがわかった途端、日本市民達は、宇宙党を絶賛した。右も左も宇宙党万歳の旗で埋め尽くされていた。
 旗から見ていた中杉は、今度は先輩議員に逆に聞いてみた。
「一体、何をやってこんなに褒められているんですか?」
「それがね、サッパリわからないんだよ」
「は?」
「わからないのに景気が良くなっている。不思議な話だ、日本はまたバブルに突入してしまうんじゃないかというくらい発展してる」
「…………」
「何をやったか知らないが、一秒単位でとんでもない借金を生み出していた時代とは、もう訳が違うんだ。国民も納得してしまった」
「俺達ってなんなんでしょうね」
 そんな疑問を持ちながら、宇宙人の闊歩を彼等はじっと眺めていた。よく見たら、住民も徐々に支配されていた。



 与党・自主党本部

 このままでは、宇宙人にあろうことか政権を許してしまうことになる。このまま宇宙人政治参加法が成立すれば、日本は終わりだ。
 現在の首相、複島さんが、頭を抱えて、もう薄くなった髪から露出した頭皮を、地面に擦り付けていた。
 傍から見て阿呆としか思えないことをしないと、この打開策が思いつかないと勘違いするほど、彼は追い詰められていた。
 そんな時、トントンという一つのノックがした。
「複島さん」
 いきなり入ってきたのは、主社党の党首、大佐和だった。
「大佐和さんじゃありませんか」
「この度はとんでもないことになりまして」
「はい……私は一体どうすれば良いのか、わからなくなりました」
「……」
 二人は、一緒に机に頭皮をグリグリと擦り付けて、知恵を絞ろうとしていた。
 宇宙人には、否、他人にも理解できないような行動だった。
「こうなったら」
「どうしました、複島さん」
 複島さんは、がっちりと大佐和さんの手を掴んで、こういった。
「大連立しましょう」


 政治闘争は、今ここから始まったのである。


スマブラ予約受け取りまでの暇つぶし(不眠)のため、かなり手抜き気味に書いた作品。それでも一応何が言いたいかはわかるように出来たはず。













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