不安な1日目
何故こんなことに・・・
そうだ!これは夢だ!夢に違いない!
俺は自分の頬を思いっきりつねってみた。
痛い・・・頬が痛い・・・。
「夢じゃない・・・!?」
アナザーワールド”AMIDA"だとぉ!?
「ふざけんなよ!」
SFなんて、テレビとかでしか見たことないぞ!
「夢じゃ・・・ない・・・。」
・・・そういえば、生き残ったやつが現代に戻れるって言ってたな・・・。
本当に殺さなきゃ・・・いけないのか?
今まで仲良くやってきたやつらだぞ!?
親友の桜庭や内田もいるんだぞ!?
どうすればいいんだよぉ・・・!
俺の精神状態は今、不安定だ。
・・・まて、落ち着こう。
殺らなきゃ殺られる・・・。
殺って、生き残ってもその後どうなるかわかりゃしない。
どっちにしろ今、俺たちは、弱肉強食の世界にいることは確かだ・・・。
殺らなきゃ殺られる。
なら、悪いが俺は、殺る!
皆、悪く思うなよ!
そういえば!
「俺の武器は何だ?」
俺は、やつに言われたとおり、右の壁のボタンを押した。
シュンッ!
何かが俺の横に現れた。
・・・机・・・?
その上には・・・。
テレビ!?
「は?」
ふざけんなよ!
「きゅ・・・90年型・・・ワイドテレビ・・・?」
冗談じゃねぇ!
パチッ!
「!?」
テレビがついた?
「ガアオオオオオオオオオオオ!!」
何か、おぞましいものが映った!
「うわあぁぁ!」
プッツン!
切れた・・・。
ヒラ・・ヒラ・・。
「ん?」
紙が落ちてきた。
「・・・説明書・・・かなぁ、これ?」
紙にはこう書かれていた。
この武器は、かついで持っていってください。
ピンチのとき、あなたを助けます。
「・・・・・・。」
なんだろう、この気持ち・・・。
なんか・・・こう・・・、
すっげぇ殺意が沸いた。
「こんなんでどうしろと?」
この武器を信じるか?
えぇい、行くしかない!
・・・この武器で・・・?
すぐ死ぬかも俺・・・。
こうなったらやけくそだ・・・!
俺は、まっすぐ続く道を歩み始めた。
3時間後・・・。
「はぁ、はぁ・・・。」
前に、曲がり角が見えた!
来ちまった・・・。
「えぇい!いまさら何を考えているんだ!」
俺は、ゆっくり曲がり角を曲がった!
待っていたのは・・・。
「の・・・野本!」
野本翔。
サッカー部の背の低いキーパー。
身軽なやつだ。
「よう、高田ぁ。」
「悪いが死んでもらうぞ・・・!」
「ぷっ、そのテレビでかよ!」
ちっ、俺だってもっと良いのが・・・。
「悪いが俺も死ぬのは嫌なんでねぇ。」
!!
「お前の武器は・・・!?」
「見てわかるだろう?」
「は・・・ハンドガン!!」
何だこの差は!?
「悪いな・・・。」
パァン!
あぁ・・・死んだか?俺・・・。
・・・?
あれ?
生きてる?
はずしたか?
「・・・?」
俺は、おそるおそる、顔の前のテレビに隠れながら、野本を覗き込んだ。
野本が唖然としている・・・。
「な・・・なんだよそれ!おい・・・高田!」
?
テレビを指差している・・・?
「あっ、もしかして・・・」
「ガアアアアアアアアアアア!!」
やっぱり・・・さっきの・・・!
「うわあぁーーー!」
パァン、パンパンパンパンパンパン!
カチッ、カチッ!
「た・・・弾が・・・!!」
チャンス!
「悪いが、死んでもらうよ。」
「ひぃぃぃぃぃぃぃ!」
俺は、野本を追い詰め、おもむろにテレビをつきだした。
すると、黒い手が出てきて、野本をつかみ、テレビに連れ込んだ!
「たすけぇぇ・・・てぇ・・・。」
「・・・連れ込まれた・・・!?」
俺は、おそるおそる画面を覗き込んでみた。
その瞬間!
ザァァァァァァァァ!
電波が悪いときの画面だ・・・。
「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「わっ!」
中からの野本の叫び声が聞こえた!
プツン!
「・・・切れた・・・。」
するとテレビの中から、何かが飛び出た!
べチャッ!と、音を立て、落ちたものを見ると、
ぐちゃぐちゃになった肉塊があった!
「うっ・・・!」
俺は、吐いてしまった。
おそらくこれは・・・
野本だ・・・。
するとさっきの画面は、シュレッター!?
人間をミンチにするテレビなんて・・・聞いたことないぞ?
俺はすごい武器をもらったのかもしれない・・・。
もしかして、さっき弾があたらなかったのは、このテレビのおかげ・・・?
なんとなく、この武器(?)の使い方が分かった。
やけに疲れた・・・。
クラスメイトを殺してしまった・・・。
あぁ、なんなんだよ!このゲーム!
夜・・・。
そういえば、ここは腹がすかない。
「好都合だ!」
それより・・・。
「こんな世界にも、夜はあるんだ・・・。」
星があちこちでキラキラ光ってる。
「きれいだなぁ・・・。」
「・・・今何人が生き残っているのだろう・・・?
桜庭は、内田は、先生は、皆はどうなっただろう・・・?」
・・・?
「星が消えてる!?」
そして、止まった。
俺は星の数を数えてみた。
16・・・20・・・24!24個?
もしかしてこれ・・・残りの人数を表しているのか!?
そしたらこれ・・・今日でもう、16人死んだってことじゃないか!?
じゃあ、桜庭たちはもしかして・・・?
不安な気持ちのまま、俺たちの1日目は終了した。
残り人数:24人
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