第二話 慣れって怖い。
帽子屋
慣れってのは怖い。
あれだけの変人集団にいて、なんとも思わなくなってきた。
しかも、『自分の方がおかしいんじゃ?』とまで思えてくるから怖い。
「ほら。帽子屋逝くぞ。あ、変換間違えた」
「眠りネズミ、いまは現実世界だ。目を覚ませ。ここはネットの世界じゃない」
「もう早く行こうよ」
「誰のせいだと思ってる。お前の着替えが遅いからだろう」
「KI★NI★SU★N★NA★」
ほら。もう日常だ。ますますヤベェ。
時計ウサギ
●×学園 高等部 一年三組 出席番号14
それが僕がこの学園に入学して与えられた地位だ。
高等部卒業まで、よけいな地位にはつかないつもりでいる。
もちろん部活にも入るつもりは無いし、生徒会等にも立候補しない。
学生生活で主役にはならない。
どうせなるなら、主役の命運を握る『村人その4』になろうじゃないか!!!!
それが僕の決めた事。
なのにだ。
何故に入学初日から拉致られにゃならんのだ。
もう僕、3時間は縛られてます。
放課後、学校探索中に拉致られて倉庫っぽいとこに放り込まれて。
体内時計からして、3時間ちょっと。
仕方ない。
縄でぐるぐる巻きにされているものの、手首は縛られてない。うん、大丈夫。
腕を少しずつ動かして、ズボンの中の隠しポケット(自作)から折り畳みのナイフを出す。
ノコギリのようにギザギザした刃で削るように縄を切る。
静かだからか、音が響く。結構デカイ。
今度買い換えよう。
とか考えているうちに縄が解ける。
耳を澄まして外からは蝉の鳴き声しか聞こえない事を確認。
脱出成功。(Vサイン)
「ンなわけあるかコノヤロォォォォォオォォ!!!!!!」
飛び蹴り炸裂。
あっぶね〜
当たったらどうする。
「当てるつもりだよ!!!? 何そのベタなボケ!!」
ツッコミ体質か。
ふと見ると。
飛び蹴りかまして来たのは金髪碧眼の子供で。
「ここ男子校だよ?女の子は帰ったほ 「僕は男じゃボケェ そしてここの生徒だ」
中等部も確かにありますが。初等部もありますが。制服着てますが。
「テメェは時計ウサギ候補だ。にがさねぇからな」
この子どっちだろう。微妙だよな。12,3歳って。
「聴けよ。オイ」
「聞いてるって」
「意味が違うんだよ。『聴く』と『聞く』じゃ」
細かい。ていうか僕達、日本人じゃなくね?
「いいんだ。作者はそういう変なところにこだわるくせに適当だから」
「ペンネームとか?読みにくいよね。ちなみに『サクラ シビ』って読むらしい」
「本人も後悔してるって」
「アリスなにやってんの」
新キャラ登場。うっわ派手〜しかもデカイ。
「いやいやコイツ、第一話の最初から出てるから。主役そっちのけで最初の場面から出てるから」
新キャラ(どちらかといえば、この作品一番のお局キャラ)の少年は、紅生姜のような色の頭に黄緑の目。制服のネクタイはショッキングピンク。しかも登場も、木の葉を頭につけて、近くの木からダイブ。
すべてが派手だ。
こんな目立つ人と一緒にいたくない。
「じゃ、僕時間無いんで」
「おぉッ!!それこそ時計ウサギッッ!!!!」
・・・・・・・なんか感動された。ウザイなこの人。
「それでも逃がすわけにはいかねぇ。やっと時計ウサギを見付けたんだ」
アリスが言う。
そういえば、そんな事言ってたな。
「チェシャ猫」
アリスが少年に合図すると。
「アリス嬢の仰せのままに」
視界が暗くなった。
帽子屋
「よし。全員揃ったな」
「あれ?チェシャ猫とアリス嬢は?」
眠りネズミが女王に訊く。オレも気になってたんだ。
女王は顧問だ。野郎だらけのこの同好会で一人女性。なのにそれを感じさせない、すごい人。
「アリスとチェシャ猫は時計ウサギを迎えに行ってる。城で合流するからな」
ちなみに、トゥイードルがいないのはいつものことだ。今日も遅刻。キング激怒。
「テメェ誰がアリス【嬢】だッ」
「いいじゃない。可愛いじゃない」
「果てしなくキモイ!!!」
道中、アリスとチェシャ猫が喧嘩しながら歩いていた。てことで、合流。
キング(ブチョー)が止めようとしているが、無駄だと思う。あれはあいつ等のスキンシップだ。
アリスは自分より大きい少年を担いでいた。時計ウサギは高等部の新入生か。
俵担ぎは止めた方がいいと思う。
時計ウサギ
「・・・・・・・・・・・・・」
目が覚めたら、なんか囲まれてました。
人数は、1,2,3,4,5・・・・・僕をいれて8人か。
「「ごめんごめん遅れちゃった〜〜〜」」
二人増えた。
「では時計ウサギ、入学そして入部おめでとう。君は【時計ウサギ】に選ばれた。歓迎しよう 」
ぱんぱんどんどんぱふぱふ〜
わぁ〜〜〜〜〜〜〜〜
呆然としてる僕を、赤毛の美女と、気の抜ける音と、同じく気の抜ける歓声が歓迎した。
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