エピソード8 リアンちゃん、怪盗キッドと遭遇する「後編」
ところ変わって、こちらはハイド・ウエストランド内のホテル、サンライズ・フルムーン。
紅子がスネイク達に捕まっている事などまったく知らない哀とリアンは、食事をしながら談笑していた。
リアン「この料理、おいしい〜!」
哀「ホントね!」
青子「快斗も紅子ちゃんも、何やってんのかなぁ?こんなおいしい料理ほっぽり出して・・・」
一方、その紅子は、見知らぬ部屋に監禁され、縄で柱にグルグル巻きに縛り付けられたままだった。
紅子「う〜ん!う〜ん!!うぅ〜ん!!」
紅子はジタバタともがいているが、縄はビクともしない。
紅子「(ダメ・・・全然動けないわ・・・縛り付けられてなかったら、どこに閉じ込められてるのかわかるのに・・・!!)」
紅子は、辺りを見渡してみた。
スネイク達が戻ってくる気配はないが、なにかしらイヤな予感がする。
紅子がうつむいていると、向こう側からスネイク達の会話が聞こえてきた。
レイリー「スネイク、計画は順調よ。」
スネイク「しかし、予定外の事が起こったモンだな。」
レイリー「あの、赤みがかった小娘の事?」
クロノス「まあ、あの娘は隣の部屋に閉じ込めてあるから、簡単には逃げられんだろう・・・」
紅子は耳を澄ませる。
どうやら自分は、スネイク達がいる部屋の隣の部屋に監禁されているらしい。
スネイク「レイリー、状況はどうだ?」
レイリー「ええ、すでに数人の仲間を配置してあるわ。」
クロノス「いざとなったら、客を巻き添えにしてでも「イエローストラテジー」を手に入れるさ。」
紅子「・・・!!」
スネイク達の会話を聞いていた紅子は、ブルブルと体がふるえた。
スネイク「じゃあ、そろそろいくか・・・」
スネイク、レイリー、クロノスは、部屋にカギをかけ、出て行った。
紅子「う〜ん、う〜ん!!う〜ん、うぅ〜ん!!」
紅子は、ムダとはわかっていても、暴れられずにはいられなかった。
スネイク達の計画を知った今、のんきにここに閉じ込められている場合ではない。
紅子「うぅ〜ん、うぅ〜ん!!」
紅子は、なおも必死にもがいている。
ここに見張りが1人もいないのは、せめてもの救いだろう。
紅子「う〜ん、うぅ〜ん!!(早くこの縄を解いて、脱出しなきゃ・・・このままじゃ、青子ちゃん達が危ないわ!!)」
紅子がジタバタともがいていると、ガチャガチャという音が聞こえた。
紅子「!!(ヤバイ!誰か戻ってきたの!?)」
紅子は、最悪の事態を考え、覚悟を決めた。
しかし、扉を開けて入って来たのは、スネイク達ではなかった。
快斗「紅子!!」
紅子「(く、黒羽君!!)」
そう、扉を開け入って来たのは、黒羽快斗だった。
快斗「紅子、大丈夫か?」
快斗は紅子に駆け寄ると、紅子の縄とガムテープを解いた。
紅子「ありがとう、黒羽君!あ、そうだわ!スネイクってヤツらが、イエローストラテジーを手に入れるために会場に向かってるわよ!」
快斗「なんだって!?それじゃ、青子達が危ない!!行くぞ、紅子!!」
紅子「うん!!」
快斗と紅子は、会場に向かって走り出した。
一方、会場ではパーティが予定通り行われていた。
リアン「哀ちゃん、そろそろイエローストラテジーの紹介よ!」
哀「楽しみね!!」
青子「ホント、快斗と紅子ちゃん、どこに行っちゃったんだろう・・・」
快斗と紅子は、必死に走っていた。
しばらくして、イエローストラテジーが公開された。
リアン・哀「キレ〜!!」
青子「すご〜い!!」
リアン達が歓喜している中、中森警部達は警戒していた。
・・・と、その時・・・
ガッシャアアアアアアアアン!!!
銀三「な、なんだ!?」
ガラスが割れる音がしたかと思うと、スネイク達が会場に侵入して来た。
スネイク「動くな!我々は「スネイク」だ!!」
レイリー「全員、手を上げな!!」
スネイクが拳銃を天井に向けてぶっ放すと、客達は手を上げた。
銀三「そこまでだ!!」
探「手を上げるのは、あなた達です!!」
中森警部と探が、スネイク達に拳銃を向けた。
スネイク「ちっ、警察か・・・」
レイリー「こうなったら・・・」
スネイクとレイリーは向きを変えると、突然予期せぬ方向に飛び出した。
銀三「な、何!?」
スネイクとレイリーは、リアンと哀の方に走っていくと、彼女達をその腕に抱えた。
リアン・哀「キャアアアア!!」
銀三「し、しまった!」
探「人質を取られた!!」
スネイク「動くなよ、刑事ども!!」
レイリー「この子達がどうなってもいいのかしら?」
スネイクとレイリーは、リアンと哀に拳銃を突きつけた。
リアン・哀「うぅ〜・・・」
スネイク「さあ、死にたくなかったら、イエローストラテジーを渡しな!!」
リアン「渡しちゃダメよ、中森警部〜!!」
哀「この人達、最後には全員殺す気だわ!!」
スネイク「黙れ、ガキども!!」
スネイクとレイリーは、リアン達の口をガムテープで塞いだ。
リアン・哀「ん〜、ん〜!!」
レイリー「さあ、どうする?」
探「な、中森警部・・・」
銀三「やむを得ん・・・イエローストラテジーを渡そう・・・」
中森警部は、イエローストラテジーをスネイクに手渡した。
スネイク「クックックッ・・・ついにキッドより先にビッグジュエルを手に入れたぞ!!」
探「宝石は渡した!その子達を放せ!!」
スネイク「そうはいかん・・・」
レイリー「この子達は、アタシ達が逃げきるまで人質よ!!」
その時、トランプのカードが数枚飛んできて、スネイク達の拳銃と、宝石をはじいた。
スネイク「ぐあ!!」
レイリー「な、何!?」
シュルルルルッ!!
パシッ!!
スネイク「か、怪盗キッド!!」
そこには怪盗キッドが、イエローストラテジーを手にして立っていた。
怪盗キッド「さあ、降参したらどうですか?」
スネイク「ふざけるな!こっちにはガキの人質が・・・」
スネイクは腕を見たが、リアン達はいなかった。
紅子「その子達なら、ここよ!!」
スネイク達が振り返ると、紅子がリアン達を腕に抱えていた。
レイリー「あの娘、いつの間に縄を・・・」
スネイクとレイリーが辺りを見渡すと、仲間達が刑事達に拘束されていた。
スネイク「くそぉ、逃げるぞ、レイリー、クロノス!!」
スネイク達は、足早に逃げていった。
キッド「これもパンドラじゃなかったか・・・」
キッドはそう言うと、宝石を探に投げた。
キッド「じゃあまたな!名探偵!!」
キッドは空を飛んでいた。
キッド「あのロングヘアーの女の子・・・近いうちにまた会いたいモンだな・・・」
キッドはそう思いながら、帰路についた。
|