挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

ブックマークする場合はログインしてください。

こんな夢を見た-文化祭~未来高校

作者:青葉台旭
 僕は高校生で、近々催される文化祭でクラスのリーダーを務める事になっていた。
 僕らのクラスは、文化祭の出し物に劇をやろうという事になった。
 僕は、教室の机や椅子をどかして、教壇のあたりにステージを作り、窓に黒紙を貼って教室を暗くするというアイディアを皆に伝えた。
 みんな揃って、面倒くさいなぁ、という顔をしていた。
 僕は、だいじょうぶかな? と思った。
 上手くやって行けるのか心配になった。
 みんな面倒くさそうな顔だったが、あえて異議を唱える者も居なかったので、僕のプランは無事に採用された。
 次の授業が始まるまで時間が無かったけど、僕は腹が減ったので、一階の購買で焼きそばパンを買って食べる事にした。
 教室から廊下に出ると、廊下は天井が低くて暗かった。
 1960年代に建てられた校舎は、当時としては最先端でモダンなデザインだったのだろうが、いまはボロくてレトロだった。
 暗くて天井の低い廊下を階段まで歩き、教室のある三階から一階に降りた。
 階段の手すりは、鉄製で、1960年代っぽくてレトロで洒落ていた。
 購買でパンを買うと、授業開始のチャイムが鳴った。
 先生より早く教室に入らないと授業をサボったと思われてしまう。
 廊下の向こうを見ると、職員室から出た先生が、廊下の角を曲がってこちらに歩いて来るところだった。
 僕は急いで階段を昇った。
 体が鉛のように重く、空気がネバついて、まるで糖蜜の中を進むようだった。急いでも急いでも速く登れない。
「先輩、早くしないと先生に追いつかれちゃいますよ」
 うしろから後輩が僕に声を掛け、追い越してスタスタと階段を昇って行った。
 体が大きく、太り気味で丸刈りのその後輩の後姿を、僕は憎々しい目で見つめた。
 うしろから先生の気配が迫って来た。
 僕は階段を駆け上がりたくなったが、相変わらず体が重く、のろのろとした動けなかった。
 先生は、僕に追いつきそうで、それでいて、なかなか追いつかなかった。
 僕は、やっとのことで三階まで昇り、暗くて天井の低い廊下を歩いて教室に戻った。
 教室では、みんなが机と椅子を部屋の隅に積み上げていた。
 いつのまにか放課後になっていた。
 明日は、文化祭当日だった。
 机を動かしていた同級生の少年が、僕に「この机と椅子はどこへ片付けるんだ?」と尋ねた。
 僕は、机と椅子を片付けてステージを作ることばかり考えて、その机と椅子をどこへ仕舞えば良いのかを考えていなかった。
 僕は、尋ねてきた少年に答えるのが嫌で、黙って教室から廊下に出た。
 そのまま家に帰った。
 文化祭の前日は、学生は一旦家に帰って、夕方また学校に準備をしに行くことが許されていた。
 日が沈んだ後、僕は、薄暗い道をママチャリを漕いで学校に向かった。
 薄暗い夜道を自転車で走りながら思った。「しまった、劇の台本を書くのを忘れていた」

 * * *

 ここで目が覚めた。
 真夜中だった。
 そして、すぐにまた眠ってしまった。

 * * *

 僕は、愛車のスポーツカーを走らせていた。
 幅の広い二車線道路で、道の右側は見渡す限りの田んぼで、左側は杉の生えた小高い丘だった。
 そらは灰色で、今にも雨が降って来そうだった。
 幅広の道には、僕のスポーツカー以外、車は一台も無かった。
 道を歩く人も居なかった。
 季節は秋で、稲刈りは既に終わり、田んぼは一面、茶色の土が露出していた。
 僕は小高い丘の下で車を停めた。
 車外に出て、誰もいない歩道から丘を見上げた。
 僕は「おかしいな」と思った。
 僕の学校は、この丘の向こうにあったはずだ。
 そして、このあたりに通学路が、つまり、丘を越える坂道があったはずだ。
 高校を卒業して、だいぶ年月が経っていた。
 しかし、通学路そのものが消えて無くなってしまうなど考えられなかった。
 僕が戸惑っていると、「何、ぼーっとしているのよ」と後ろから声を掛けられた。
 振り返ると少女が立っていた。
 セーラー服を着ていた。
 僕が高校に通っていたころの、母校の制服だった。
「早くしないと、遅刻しちゃうわよ」言いながら、セーラー服の少女が僕の横を通り過ぎた。
 五歩くらい言った所で振り返り、「早く、早く」といった感じで僕を見つめた。
 気がつくと、僕は詰襟の黒い学生服を着ていた。僕が高校に通っていたころの制服だ。
 僕は戸惑いながら、セーラー服の少女の後を追いかけた。
 少女は、杉林の斜面に開いたトンネルの入り口に向かって早歩きに歩いた。
 僕もその後について行った。
 トンネルの中は、冷たく、打ちっぱなしのコンクリート壁と天井が続き、所々に十段くらいの昇り階段があった。
 僕らは、トンネルの中を歩き、階段を昇り、また歩き、を繰り返して奥へ奥へと進んだ。
 ずいぶんトンネルの奥まで歩いたところに、長い昇りエスカレーターがあった。
 僕らはエスカレーターに乗った。
 エスカレーターを登り切ると、そこは丘の向こう側で、広大な敷地に超近代的な最新の校舎が並び立つ最先端の学校だった。
 しかし、その最先端の校舎には、先生も、生徒も、誰も居なかった。
 詰襟の学生服を着た僕と、セーラー服を着た少女は、誰も居ない校舎から校舎へと歩き回った。
 遠くの校舎の陰から奇怪な人影が現れたのが見えた。宇宙人だった。
 宇宙人は、遠くの校舎の陰から、走り出て、また別の校舎の陰へ隠れた。
 僕は、訳も分からず、その宇宙人の追って走った。
 走りながら、学生服のポケットからウルトラセブンの変身道具であるウルトラアイを取り出し「デュワッ」と言いながら自分の目に当てた。
 僕はウルトラセブンに変身した。
 巨大化はせずに、等身大のままのウルトラセブンになった僕は、そのまま宇宙人を追いかけた。
 誰もいない校舎の群れの中を走りながら、僕は腕から光線を出して宇宙人を仕留めようとした。
 腕を交差させれば光線が出るということは知っていたが、どういう形で交差させれば光線が出るのかが、どうしても思い出せなかった。

評価や感想は作者の原動力となります。
読了後の評価にご協力をお願いします。 ⇒評価システムについて

文法・文章評価


物語(ストーリー)評価
※評価するにはログインしてください。
感想を書く場合はログインしてください。
お薦めレビューを書く場合はログインしてください。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ