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影の勇者の再冒険 ~~Re-Tale of the Brave~~  作者: ヒマジン
第二十二章 皇国中央研究所編
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第399話 異大陸の使者達

 皇城近くにある中央研究所でのテストを終えて、しばらく。カイト達はアル達に命じて貸し与えられたガレージに3機共格納すると、ティナが強固な封印を施していく。この機体は公爵家の秘匿として、安易に解析されない様にしているのである。

 まあ、そもそも解析された所でエネフィアの研究者でも地球の研究者でも、単独では解析出来ない様な技術体系なのだが。伊達に二つの世界を行き来した、という技術力は伊達ではないのである。


「ふむ・・・満身創痍、といった感じじゃな」


 そうして、封印を終えたティナがガレージ近くの一室でシャワーも浴びずに突っ伏しているアル達三人へと声を掛けた。


「・・・疲れました・・・」


 リィルがかなり疲れ果てた様子で声を上げる。何時もはシャンとしている彼女も、大型魔導鎧の発展形である魔導機の操縦をしては、さすがに余裕が無くなるのだった。

 まあ、そもそも大型魔導鎧は並の軍人では使えないし、ランクAの冒険者に匹敵する彼らでも、回復薬を常用しなければ、ここが限度だ。彼らは大型魔導鎧の専属パイロットでは無い事も大きい。

 専属になれば武芸の腕前よりも魔力保有量の増大の訓練をメインとしていたし、消費量についても調整出来る様に訓練をしている。喩え戦闘能力が低かろうとも、行動時間は彼らの方が上、なのであった。まあ、専門職にそうでない奴が勝てても問題だろう。


「回復薬を飲むが良い。回復したら、帰るぞ」


 疲れきったアル達を横目に、ティナがテスト結果を纏め始める。どうやらこれで試験は終わりらしい。予想された問題もあまり起きなかった事で、若干時間に余裕が生まれていた。と、言うわけで、カイトがティナに声を掛けた。


「ティナ、今日はこれで終わりか?」

「・・・む? うむ、そうじゃ。何か所用か?」

「ああ、この間の御前試合の一件を、な。予定よりも時間が空いたから、行ってみようと思う」


 夕暮にはまだ遠い空を眺めながら、カイトがつぶやく。まだ外は暗くはなっていない。今から行っても、失礼にはならないだろう。そんなカイトに対して、ティナが問い掛けた。


「ふむ・・・調査結果はどうじゃ?」

「音沙汰なし、だそうだ」


 カイトは首を振って、肩を竦める。あの後、カイトはクズハ達にティトス達の正体を探らせたのだが、殆どわからなかった。僅かにわかったのは、他大陸出身の、超級の剣士であることだけだ。

 結局、何もわからなかったに等しい。まあ、如何にカイト達と言えど単独では他大陸にまで密偵を放つことは出来ないので、仕方がない。

 満足に連絡を取り合える手段は少ないし、そもそも相手は大精霊の契約者だ。ディーネからも安全性は太鼓判を押されていた。そこまで警戒する必要があるのか、という問題にも直面する為、流石にそこまではしなかった。


「まあ、行ってみればわかる事もあるだろう」

「ウンディーネ様の契約者じゃから別に大した問題は無いじゃろうが・・・気をつけろよ」

「ああ」


 ティナの許可を得て、カイトは一人、街へと繰り出すのであった。




「失礼ですが、こちらに闘技場で有名なティトスさんとエリオさんはご宿泊されていらっしゃるでしょうか? 私はカイト・アマネと言う者なのですが・・・」

「申し訳ありません。あいにくですが、お客様の宿泊状況についてはお答えすることは・・・あ、いえ、少々お待ちください。失礼ですが、もう一度お名前を・・・」


 始め業務に則って断ろうとした受付の女性だが、ふとカイトの名前に引っ掛かる物があったらしく、問い直した。


「カイト・アマネです」

「何か、身分を証明出来る物はおありですか?」


 受付の女性の言葉に従い、カイトは自分の冒険者登録証を取り出した。


「・・・確かに、カイト・アマネ様でございますね。失礼致しました。一週間ほど前にティトス様より、お客様のお名前を伺っていた事を失念しておりました・・・只今確認致しました所、お部屋にお通しする様に言い遣りましたので、ご案内致します。案内の者を呼んでまいりますので、少々お待ちください」


 受付の女性の謝罪と、二人の居所を聞いたカイトは、二人が宿泊する部屋へと案内される。そうして、案内人が、部屋の扉をノックした。


「はい、どなたでしょうか?」


 扉をノックして直ぐ、室内から声が返って来た。柔和な口調と温和な声質から、応答に出たのはティトスだろう。


「失礼致します、ティトス様。以前お話し頂いたカイト様がいらっしゃいました」

「ああ、そうでしたか。今、開けますので、少々お待ちください」


 直ぐに、部屋の扉が開き、ティトスが現れた。彼は柔和な笑みの中にわかる者にだけはわかるほんの僅かな警戒心を浮かべながら、口を開いた。


「ありがとうございます。では、これで」


 ティトスが手渡したのはチップだ。マクダウェル領ではチップ文化は無いが、皇都には普通に存在していた。それを受け取って、案内人は一礼すると去って行った。それを送り出して、彼はカイトを招き入れてドアの鍵を閉めた。

 部屋は二人部屋であったがかなり広く、長期滞在者用なのか、生活に必要な部屋や家具はひと通り揃っており、リビングや台所まで存在しているタイプの部屋であった。

 リビングには小さいながらも円形のテーブルと椅子が4脚備え付けられており、少ないながらも客人を招く事が出来る様になっていた。そうして、二人はリビングに備え付けの椅子にテーブルを挟んで向かい合って座り、カイトが口を開いた。


「まずは、遅れて済まない。色々と立て込んだからな」

「お聞きしています。この間の休日に来ていただけるかと思ったのですが、予想外の来客があられたご様子ですね」

「抜け目ないな」


 二人はアルカイック・スマイルを浮かべる。お互いにこの程度はジャブにもならないらしい。


「いえいえ。こちらが懸想した相手が来てくださらないとなれば、気になるものですよ」

「おいおい・・・闘技場の王子様が男相手に懸想しているとなると、ファンの皆さんが泣くぞ?」

「・・・楽しいか?」


 何処か演技じみた遣り取りを繰り広げる二人に、呆れた声が届いた。二人がそちらを見ると、飲み物――アルコール入り――の瓶を持ったエリオが、グラスを三つ持って来て、呆れた顔で立っていた。どうやら彼は居なかったわけではなく、来客とあってもてなす用意をしていたのだろう。


「ははは、失礼しました。どうにも癖が抜けないようで」

「いや、こちらも良い練習になった」


 コトン、と二人の前に氷の入ったグラスを置いたエリオが、今度は素の表情で笑う二人の斜め横の椅子に腰掛けた。


「はぁ・・・わっかんねー。どーしてお貴族様はそんなまどろっこしい事が好きなんだ?」

「さて・・・それは私もわかりかねます」


 とくとく、と琥珀色の液体を自分の前のグラスに注ぐエリオに、ティトスが肩を竦めた。


「ほう、いける口か。なら、この手土産も無駄にはならなそうだな」


 そうしてぐいっ、と一口口に含んだエリオを見て、カイトが持ってきていた手土産を供する。それは、同じく琥珀色の液体と、椿手製の燻製肉であった。お互いに飲めないわけでは無いだろう、と思って少し高級なお酒を詫びとして持ってきたのである。


「お、有難い・・・って、美味い! 何だこりゃ!」

「お気に召した様で、何よりだ」


 ツマミに手を出したエリオが、その味に感嘆する。それを見たティトスも燻製肉に手を伸ばして、同じく感嘆の声を上げる。


「・・・これは、確かに・・・ありがとうございます」

「ああ・・・それで、話を聞く前に、言っておく事がある。まずは、仕事内容がよほどの不都合と皇国に不利益をもたらすものでない限り、受け入れよう」


 単刀直入に語られた結論に、ティトスとエリオが目を見開いて驚愕する。


「・・・いいのですか?」


 さすがにいきなりの結論では警戒されたらしい。ティトスは笑みを浮かべつつも、警戒心を満載の表情だ。


「裏は何だ?」


 ジャブを多用するティトスに対し、エリオはまどろっこしい事が嫌いらしい。彼は単刀直入に、カイトに実情を尋ねた。


「はぁ・・・どう言ったモノか・・・」


 悩むカイトに、ディーネから声が掛けられた。


『カイト・・・お願いがあります。出ても良いでしょうか?』

『・・・その代わり、オレの正体の口止めを念押ししてくれ。』

『わかっています。あの、それで出来れば、この一件はエンテシアの皇帝にも秘してあげてくれれば・・・』

『お前らが皇帝より下かよ。お前らが言った、と言えば何処の王であっても黙るだろ』


 当たり前だが、今の二人は正体を隠してジャブやストレートを打ち合っている最中だ。この状況でディーネが出てくれば、明らかにカイトの正体を明かす様なものだ。カイトにもティトスにも立場がある以上、口止めに応じるのは致し方がない事であった。そうして、二人の指輪が青く輝いた。


「我が契約者ティトス、護衛者エリオ。久しぶりですね」


 現れたのは、青色の美女。水の大精霊ディーネである。いきなり現れた大精霊に、事情が理解できぬ二人が目を見開いて驚き、大急ぎで椅子から降りて跪いた。


「水の大精霊様。一体如何な御用でしょうか?」


 跪いたティトスが、契約者として口を開いた。さすがのティトスの顔にも笑みは無くなり、表情は真剣なそれとなる。何時もはひょうきんなエリオも、大精霊を前に口を開こうと思う程、胆力は無かった。まあ、ティナでさえ気圧されるのだから、この二人の対応は至極普通だった。


「私が、彼に協力を依頼したのです。貴方の力になってあげてください、と」

「真ですか!」


 がばっ、と顔を上げたティトスの顔には、満面の驚愕が浮かび上がっていた。当たり前だが、大精霊が直々に自分に力を貸してくれるなぞ契約者であっても、あり得る事では無かったのである。


「はい・・・カイト、いいですね?」

「ああ。改めて、自己紹介しておこう。オレの名は、カイト・フロイライン。別の名は、カイト・マクダウェル。エンテシア皇国公爵だ。一応、今はきちんと復帰が終わった。まあ、まだ通達はしていないけどな」


 そうして人懐っこい笑みを浮かべるカイトは、少年の姿から本来の姿である蒼眼蒼髪の精悍な男へと変わる。


「なっ・・・」


 カイトの自己紹介を聞いた二人は、カイトの正体を悟る。そうであれば、カイトの説得に大精霊が動いてもおかしくないのだ。


「勇者カイト・・・だと・・・」


 エリオが、カイトの正体を口にする。それに、カイトは笑みを浮かべたまま、頷くのであった。




「なるほど・・・理解致しました。まさか彼の公爵閣下であったとは・・・」


 暫く復帰しなかった二人に対して、お互いの腹を割った話し合いが持たれた。そうして語られた内容は、カイトにとっても驚くべき内容であった。


「こちらも驚いた。まさか、かの帝国の皇弟であらせられたとは・・・」


 そう、カイトの言うように、ティトスはヴァルタード帝国現皇帝の弟であったのだ。カイトもまさか皇帝の弟が密かに他大陸にまで足を運び、御前試合に出場するとは思っても見なかったのである。


「はい・・・ですが、あの・・・」

「承っています。その代わり、そちらもこの事については、口を噤むよう・・・」

「承りました。エリオも、いいですね」

「ああ、選択肢無いからな」


 さすがに、ティトスもエリオもディーネから口止めを厳命されては誰にも語れない。一方のカイトの方には拘束力の無い約束であるが、他ならぬディーネからの頼みだ。聞かぬはずは無い。


「で、お互いの正体を明かせた所で、本題に入ろうか」

「はい・・・あの、失礼ですが、水の大精霊様。兄の事については・・・」

「何も語っていません。それは、他の大精霊達も一緒です」


 仲介役として、ディーネにも居座ってもらったのだが、二人は真正面から対面するのはどうしても、と言った為、今彼女はカイトの正面に座り、ティトスとエリオが向い合って座っていた。そうして、断言したディーネを疑う余地の無いティトスは、カイトの方を向いて口を開いた。


「分かりました。公爵閣下。まずは、お恥ずかしい事ですが、この一件、重ねて秘す事をお願い致します」

「承ろう・・・と言うか、もう口調戻そう。面倒だ。それで、本題は?」

「は、はぁ・・・それで、その事なのですが・・・」


 カイトに問われたティトスだが、かなり言いづらそうに口を開く。


「実は、兄にお会いして頂きたいのです。ああ、いえ。別に政変等を企むわけではありません。兄から、事情を聞いて頂きたいのです。これは、私共兄弟からの依頼とお思いいただければ」


 それを聞いたカイトだが、さすがにこれにはディーネに問い掛けた。


「さすがにオレも今の状況で双子大陸に何ヶ月も行きたくないぞ、というか、行けないぞ?」


 当たり前だが、今の冒険部は今がまさに一番重要な時だ。その時、トップであるカイトが数ヶ月も他大陸に進出しているのは大問題だろう。


「ああ、いえ・・・そういう事では無いんです。恐らく、依頼そのものは長くても一ヶ月程度になると・・・早ければ、半月で終わります」


 難色を示したカイトに対して、ティトスが大急ぎで訂正を入れた。


「そうなのか?」

「受諾していただければ、移動費はこちら持ちで飛空艇をご用意致します。これは、兄よりの命でもあります」


 ティトスが懐から取り出したのは、ヴァルタード帝国の飛空艇の搭乗許可証である。そこには確かに、皇帝直筆のサインがされており、無期限かつ軍用機以外への搭乗許可が記載されていた。

 確かに、飛空艇が使えれば、他大陸であっても速度次第では3日程度で移動出来る。双子大陸のヴァルタード帝国だと、遅くても一週間ぐらいだ。

 ちなみに、船ならば、どれだけ足の速い船でも一ヶ月以上は必要であった。依頼が一日で終わるとも思えないので、彼の言が確かならば、それなりに足の速い飛空艇を用意してくれるのだろう。


「なるほど。それで一ヶ月か」


 長くて一ヶ月であれば、確かにまだ遠征可能な距離だ。これは依頼内容と報酬次第では、受け入れてもいい話であった。


「何時、兄君とお会いすればいい?」

「今度の大陸間会議が何時、何処で行われるかご存知ですか?」

「ああ、わかった。その時でいいんだな?」

「はい」


 ティトスの方も、創設メンバーであるカイトが大陸間会議について知らないとは思っていない。なので、この話は簡単に済んだ。


「でだ・・・何人ぐらいが希望だ?」

「そうですね・・・貴方を含めて5人程、多くても10は下回ってください。少々荒事もあり得ますので、なるべく個人で腕の立つ面子で。また、この依頼はかなり秘匿性が高いです。ですので、依頼の秘匿性を重視できる方を中心にしていただければ」

「わかった。全員、ウチのでいいか?」

「結構です。ただ、あの・・・1つだけ、パーティ構成でお願いしたい事が・・・」


 当たり前だが、依頼内容によってはパーティの編成などにも注文が付く事はある。なので、本来はティトスが言い澱む事では無いのだが、彼は少しだけ言い難そうにしていた。


「聞こう」

「出来れば、女性を数名パーティに入れていただきたいのです・・・いえ、別に何処かの貴族に身体を供せよ、とかはありません。貴方が暴れかねませんからね」


 秘密性の高い依頼には、美人局の様な方法で情報を入手しないといけないような物も少なくない。それを知るカイトが僅かに剣呑な雰囲気を表に出したので、ティトスが慌てて補足を入れた。もしカイトの前でそんな事をすれば、その瞬間、国が滅びるだろう。


「はぁ・・・たりめーだ、んなもん。預かった子供に美人局紛いの事させたら、帰った後に親御さんに合わせる顔が無い。一応、ウチは教育機関だぞ。教師が許しても、オレが却下するわ」


 かなり素に戻ったカイトが、椅子の肘置きに肘を突いて答えた。


「あはは、理解しています。詳細は語れませんが、そういう事は無いです。ただ単に、少し足止めをしていただきたい方がいらっしゃいまして・・・そこは男子禁制なので、女性が欲しいだけ、ですよ」

「・・・なるほど。依頼の裏を理解した。依頼人は、後宮の奴、か?」

「当たらずとも、遠からじ、とだけお答えさせて頂きます」


 カイトの推測に、ティトスが苦笑気味に肩を竦める。どうやら、それに近い者が本来の依頼人、というのは正しい様子だ。となれば、女が必要、というのは無理も無い。当たり前だが、後宮は男子禁制だ。そうして、幾つかの打ち合わせと、目印となる短剣を受け取り、話し合いが終わる。


「これで終わりです。では、こちらの短剣を」

「確かに、受け取った。これを警護の者に見せれば、そちらへと案内されるんだな?」

「はい。それでは、私達は近々国に戻らざるを得ませんが、報酬についてはなにかご希望は有りますでしょうか? 出来得る限りで叶える、と兄はおっしゃっています」


 二人共、密かに来訪したので帰りもかなり安く、遅い飛空艇である上、カイトの事を帝王である兄に伝えたり――これは両者で合意済み――と様々な準備を整える必要があるらしく、なるべく早目に戻る必要があるらしかった。

 その間は連絡が取り合えなくなるがこれは仕方がない為、カイトも同意する。まあ、お互いに大精霊を介してやり取りをしようとすれば出来るので、あまり困らないが。そうして、そんな申し出を受けて、カイトが申し出を考える。


「ん? そうだな・・・じゃあ、輸送用の飛空艇は頼めるか? 別に最新式とかじゃなくて、速度も必要無い。物資を輸送できる積載量重視の物だ。確か、そっちの帝国だと結構業務用の飛空艇とか普及し始めてるんだろ?」

「はい、確かに普及し始めてますが・・・良いのですか? 確か、マクダウェル家は飛空艇の大家。別に必要無いと思いますが・・・」

「ウチの高いんだよ・・・学園が必要とする程の大きさで、安い輸送艇無い」


 確かに公爵カイトは金持ちだし、最新鋭どころか数世代先の飛空艇を何隻も持ち合わせている。だが、冒険部としてみれば、赤貧まっただ中である。何処か小さくなった背中に、ティトスもエリオも二人共なんと声を掛けて良いのかわからない。


「そ、そうですか。兄と相談してみます」


 ティトスの引き攣った声をバックに、カイトは二人の部屋を後にするのであった。

 お読み頂き有難う御座いました。

 次回予告:第400話『交流』


 2016年4月1日 追記

・誤字修正

『噤む』とすべき所が『紡ぐ』になっていたのを修正しました。

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