第266話 試作機 ――試験――
前回と同じくネタに走ろうと思いました。でもやるとここだけで更に3話ぐらいやりそうなので、やめました・・・
なお、ファンタジー物にロボットは可怪しいだろうと言う苦言を頂きましたので、こんなロボット紛いのデカブツ兵器を出した理由をあとがきに記載しておきました。
引き続き、二人の試作機のテストは続いていく。今度は内装武器では無く、手持式の武器だ。
「次は手持ち武器の性能試験じゃ。まずは、試作可変式大剣グレイスを試してくれ。グレイスは二振り存在しておるが、とりあえずは片方だけでよい」
「分かった。顕現プログラムはこれか」
そうして、カイトが魔術式を展開し、身の丈ほどもある巨大な大剣を顕現させる。片刃で、峰の部分にはブースターが数門搭載されていた。
おそらく本来はこれを追加ブースターとして使用するのだろうが、ティナの事。確実に剣速にブースターの加速を乗せられる様にしているだろう。
「こんなん作ってりゃ6ヶ月以上も掛かるわ……」
そうボヤくカイト。これだけ大量に作りこまれていれば、いくらティナと言えど時間が掛かるのは当たり前であった。
なお、資材はクラウディアを筆頭とする魔族達――もしくはティナの信奉者とも言う――が300年間せっせと蓄積してくれていたので、未だ10%も消費していなかった。が、そんな呆れ混じりのカイトに対して、ティナが真顔で答えた。
「む? いや、これはそこまで掛かっておらんぞ? 一番時間がかかっておるのは艦た……いや、これは秘密じゃ」
「いや、お前今艦隊って言おうとしてなかったか!? 何処だ!? 何処にそんなもん置いてある!?」
若干興奮気味に言うカイトだがこれは楽しみが3割、不安が7割である。そして、カイトは更に問いなおす。
「何処を改造している? 何処に鎮守府を作ってるんだ?」
「……さぁのう。なんのことかさっぱりわからんの」
カイトの追求に対して、ティナはそっぽを向いて口笛を吹く。彼女がこうする時は、かなり建造が進んでいる時だ。どうやら、かなり昔から手を加えていたらしい。そして、こんな対応をするときは必ず、もう手遅れの段階だった。
ちなみに、全周で数キロもある公爵邸の敷地である。異空間化させるか、地下に秘密ドックを建設すれば飛空艇艦隊を配置するのに十分な空間を入手できるのであった。それこそティナの腕であれば、数個艦隊を配備することもできるだろう。
「だ、大丈夫じゃ。外観はそこまで大規模に変わる事は無い……はずじゃ。余の気分次第じゃが」
尚も睨まれるので、ティナは少しだけ認める。しかし、決して何処で建造しているのかを言おうとしなかった。余の気分、と言っている時点で調子に乗る事は確定である。
「近代的な軍事基地みたいにすんなよ? 一応、この世界は剣と魔法の世界だからな? 景観ぶち壊しだぞ?」
もう止められそうにない所の様なので、カイトは止める事を諦める事にしたようだ。と言うより、止められない事は既に承知であった。なので一応次は気をつけてくれないかな、という願望に近かった。なお、明言しておくとそれが今まで功を奏した事は一度も無い。
「そちらは大丈夫じゃ。まあ、出来ても別に困るまい。なにせ皇都の研究所然り、ウチの研究所然りでコンクリで地面が覆われとるしのう。中型以上の魔導鎧のある基地は全て建物もコンクリじゃしな」
この時ティナは内心で多少大きな湖ができるやも知れぬが、と呟いていた。始めはプールにする予定だったのだが、興が乗った結果、少し大きな湖にする事にしたのである。当主に報せず勝手に、だ。その当主も滅多に居ないので、知らなくても無理は無いだろう。
「はぁ……で、試験をするが、こいつの性能は?」
「うむ。試して欲しいのは可変式と銃やらと言った特殊な武器じゃな。単純な武器は各々試す必要はあるまい」
「まあ、確かに刀やトンファーなんかを試した所でな」
「そちらもおもしろ武器は大量にあるがのう……まあ、そうじゃな。それで其奴は可変式、ということでそれが基本の大剣、半ばが90度駆動し大鎌となる。そのまま刃の部分をスライドさせて、前面に伸長。槍というかナギナタの様にも使えるぞ。更には峰の部分にブースターを搭載しておるから、そのままでも加速が可能じゃ。亜種としての使い方として先の火炎放射器と同じ使い方もできるが、射程と威力は期待するでないぞ」
「そりゃそうか」
とりあえず一通り聞きたい説明は聞けたので、カイトは試しに可変式武器の調子を試してみる。大剣を振りかぶり、途中で鎌に変更する。するとカイトが予想した通り、振りかぶっている途中で違和感が腕に伝わった。
「やっぱ、重心が変わるな」
「そりゃそうじゃろ。形が変わっておるからな」
「突き刺して、ブースター点火でぶん回すってのもありか……」
「魔物がそれで目を回してくれれば良いのう」
「三半規管ってあんのかな」
他愛もない雑談をしながら、カイトとティナの二人は武器の調子を確かめる。とりあえずは問題ない――所詮趣味なので実用性があるかどうかは別――ことが確認できたので、次の武器のテストへと移行する事になった。
「次は銃系統じゃな。まずは砂じゃ。」
幾つかの計測器と操作器を扱いながら、現在までの情報を自分の頭に叩きこみつつ、ティナがカイトに告げる。尚、砂とはゲーム用語でスナイパーの事である。
別にカイトしか聞いていないので、いつもの癖でそう呼んだだけだ。そうしてカイトはティナの指示に従い、指定された武装を顕現させる。
「スナイパーライフルね……デカくね?」
そうして取り出された武装は、魔導機の身の丈程も有る超巨大なスナイパーライフルであった。魔導機そのものの全長が30メートル程なので、普通の武器としてもかなり大きい事になるだろう。
「まあ、威力超強化型じゃからな。最大有効射程は理論上50キロじゃ。その武装に加えてお主と機体の探査術式を更に併用して、が前提じゃが」
「お前……それワンサイドキルだよな」
「砂なぞそんなもんじゃろ。では、まずは5キロから狙撃してもらうぞ。まず兵装だけの距離を測る。その後、機体、お主の術式の順で併用していく事にしてくれ」
カイトへと説明しながら、ティナは5キロ先に目標を出現させる。先ほどと同じく、金属の的だ。ただ違うのは、その標的には幾つもの丸が書かれており、的としての役割を果たしているぐらいである。
「了解。で、言うべきか?」
「うむ」
カイトは匍匐姿勢となって、スナイパーライフルを構える。一応、匍匐で無くても機体側からのアシストで狙撃出来るらしいが、やはり一番安定するのは匍匐姿勢だ。そして照準を合せて、トリガーに指を掛けて、口を開いた。
「狙い撃つぜ!」
カイトはそう言って引き金を引き、見事標的を撃ちぬく。とあるアニメの有名なセリフだった。
「誤差1メートル以下。問題ないの……では、修正したデータを送る。再度狙撃してくれ。」
「いや、なんか反応してくれよ」
せっかくティナの求めに応じてネタを言ったのに、一切反応が無くスルーされたカイトが悲しげに呟いたがその呟きも無視される。と言ってもティナは無視したのではなく、観測機の情報の処理で忙しかった事で無視せざるを得なかったらしい。
なお結果としては5キロの距離でゼロ点補正無しの初弾、それで1メートルの誤差しかないのだから性能としてみれば十分であった。魔術を使用しなおかつカイトという性能の持ち主だからこその超技術であった。
「無視ね……了解。では、続ける」
気を取り直したカイトは同じことを数度繰り返し、ティナが納得するまで誤差を修正する。更に強風下などでのテストを行い、距離を変更させて同様の事を行なう事となる。それが終わった頃に、ティナが一つ頷いた。
「最大射程距離はやはり理論値よりも落ちるの」
50キロメートルほどまで試験を行っているとやはり威力と精度が落ち、命中はするものの大した効果は上げられなかった。一応貫けてはいるのだが、破壊するまでの威力はなかったのである。とはいえ、これは当然といえば当然だ。なのでカイトがそれを指摘した。
「この距離で攻撃することの方が無いだろ」
「それもそうじゃな。良し、とりあえずは砂は良い。次は双銃じゃ」
魔物と戦うにしても、50キロも離れた所から戦う必要は殆どなかった。これは一応使える、という確認という所なのだろう。なのでティナもさほど気にした様子はなかった。そうしてその後も、双銃やランチャー等、各種兵装の確認を行い、手持ち武器の確認が終わる事になった。
「これで終わりか?」
「なわけなかろう。次はいよいよお楽しみじゃ」
「ほう……この赤と青のスイッチか?」
カイトはティナの楽しそうな、それでいてどこかいたずらっぽい笑みと共に告げられた言葉に、コクピット内のモニターに常に表示される2つのボタンを注目する。
青いボタンは左手側、赤いボタンが右手側にあり、手首を動かすだけで押せる位置に展開されていた。ずっと気になっていたのだが説明がなかった為に何時押せるのか、とずっとワクワクしていたのである。
「うむ。所謂、赤はリミッター解除ボタンじゃ。まだ押すでないぞ?」
「ああ、成る程。これはありがたいな」
緊急的な手段として、内部からリミッター解除が出来るのはありがたかった。デメリットこそ有るだろうが、こんなものを使う時点でピンチなのだ。使わない手は無かった。
「うむ。機体が赤くなり、早くなる。出力はおよそ平時の三倍じゃな。あ、後は仮面が出る。身につけよ」
「断る。つーか、単に赤いのだと機体性能だと1.3倍程度だろ? 後のは知らんが」
「ちっ、知っておったか。まあ、仮面は嘘じゃ。あ、そいつの三倍は本当じゃからな? あと、わかると思うが、この機体もお主の魔力を喰らって動いておる。出力三倍となれば、魔力消費はそれ以上となることぐらいは、わかるな? お主であれば大した問題はなかろうが、兵装の方が故障する可能性は有る。出来るだけ内部兵装と刀等の魔力の必要のない武器のみで戦え」
当然の話として、戦闘中にはカイトとてそこまで精密な魔力の調整を行えるわけではない。一気にカイトから流れ込む流量が増大し、過負荷となる可能性は高かった。武器が戦闘中に壊れる事は即、死に繋がるのでこの注意は重要であった。カイトはその注意を胸に刻み込み、説明を促した。
「わかった……それで?」
「うむ。青いボタンじゃが、此方は所謂外部アーマーとショルダーウェポンの追加兵装じゃ。両ボタンは併用が可能じゃ。まあ、こっちは押してみると良い」
「おけ。んじゃ、ポチッとな」
ティナの説明を話半分に聞いておき、カイトは子供のような顔で手首を動かし、青いボタンを押す。それに合わせて機体の腕が動いた。それを見て、カイトが思わずティナに問いかける。
「おい、ティナ。機体が連動して動いたぞ?」
「む、トレースさせておるのが仇となったか……良し、後で調整しておこう」
「頼む。で、これか……重装甲だな」
ティナが改良予定内容としてメモに残した事を確認して、カイトは展開された武装を確認する。外装が追加されたからか全体的に一回りほど大きくなっていた。
更に肩から鎖骨にあたる部分には四角い箱が追加され、肩の外側には大剣が柄から折れ曲がりすだれの様に接続されている。おまけとばかりに背面と脚部に更にブースターが追加、自動的に両腕部の武装も展開されていた。
なお、追加装甲も全体的に蒼で統一され、カイト専用機の印象は崩れていなかった。そうしてその統一された意匠を見て、カイトはある印象を受けて口を開いた。
「完全近接戦闘仕様、って所か?」
「うむ。近接戦闘に特化させたタイマン兵装じゃ。肩のショルダーウェポンは前面へのシールド展開ユニットと、魔力弾を大量に放出する兵装となっておる。シールドを展開出来る様にしたのは、まさに魔術の品故の利点よ」
「まあ、突っ込むなら前面に障壁があったほうがありがたいか」
「そうじゃろそうじゃろ? 背中にはめ込んで遠距離にするかと悩んだんじゃが、せっかくのパイルじゃしと更にこっちにした。抜かりは……んぁ! しまった! これならパイルも大型化すれば良かったか!……完成機では高威力化せねばな……」
どこか鼻高々に近接に特化させた魔導機の巨体を見上げ胸を張っていたティナだが、見上げて何かが足りなかったらしい。いそいそと試作機ではないカイト専用機の設計図に書き足しを加えていく。そうして書き終えた所で、更に説明を続けた。
「大剣は最大出力で行動時、翼となるように展開し、背部のブースターが点火する。取り外しも勿論可能じゃ。重装甲となったことで機動力こそ落ちるが、その代わりに直線的な加速力は爆発的に増加しておる。あ、後完成機ではこれに加えて更に結合式ロングキャノンを追加予定じゃ。胸部兵装を増幅出来る追加パーツじゃな」
「ただでさえ大威力のあれを更に強化して使う相手が出られても嫌だが……パージは?」
「もう一度青いボタンを押せ……別に50メートルぐらいの魔物は普通じゃろ。今でも時折20体程度の群れが討伐された、とニュースでやっておるではないか。元々大型魔導鎧とはそう言った巨人種の様な輩を討伐する為にあるんじゃからのう」
更に続いた昨今のニュースに対する言及を聞き流し、カイトはティナの言に従って再び青いボタンを押す。すると再び追加装甲と両腕部の武装、両肩の武装一式が消失した。それについてカイトは特に思うわけでもなかったので、先程の会話を続ける事にしたらしい。
「オレ達の場合……つーかランクSクラス超えるとサイズ関係ないけどな。まあ、とりあえずこのまま加速してみれば良いか?」
「うむ、両肩のシールドと突撃を試してくれ。ゴールポイントは10キロ先じゃ」
カイトは両肩のシールドを試しつつブースターの調子を確認するが、直ぐに目を見開いた。予想以上に速かったのだ。
「ちょっ! はやっ!」
ドゴン、轟音と共に発進した魔導機はソニック・ブームを発生させて一気に加速。が、やはりいくらカイトでもいきなりの超音速の上に未知の兵器で感覚が掴めず、即座に速度を落とした。
とはいえ、それでも超音速にはかなり近かったらしい。亜音速という物凄い速度で10キロの距離を瞬く間に通過した。所要時間はおよそ一分も必要がなかった。
そうして殆ど認識出来ぬ間に、カイトはあっという間にゴールへと到達して急停止を掛けた。焦りながらもきちんと対応出来る所、やはり彼は勇者に違わぬ実力を持っているというわけなのだろう。
「今の認識加速じゃ無理か。もう一個上段階にしておくか……」
10キロで一瞬なのだ。そして通常の戦闘では両者の相対距離は大半の場合に1キロも無い。今の加速力で戦闘をしようとすれば確実にカイトが通常使っている認識では追いつかず、何も考える暇がないだろう。
そんな加速力で加速して肉薄してパイルバンカーを撃ち込もうにも、確実にパイルバンカーを炸裂させる前に杭がめり込むことは請け合いだ。これではせっかくの武装の本領を発揮出来ない。
そこでカイトは更に一段上の動体視力等の制御用魔術である認識加速の魔術と、思考するスピードを加速する思考制御の魔術を使う事にする。
「……こんなトコか」
カイトは幾度か魔術の調整を行い、機体に合う様に速度を調整する。早すぎれば機体の方が追いつかず、遅すぎれば機体の速度に追いつかない。その調整は、カイト自身で行わなければならないのであった。
「良し、そちらが満足出来たなら、次は赤い方を試してくれ。リミッター解除じゃから、認識加速は今のままの方がよいじゃろうな」
「そうだな」
出力上昇に伴い、機動性も速度も上昇している。それを考えれば、追いつかないよりも今のままがよかった。なら、今のままの認識にすべきか。カイトはそう判断した。
そうして、総判断した彼はティナの指示に従って手首を動かして赤いボタンを押す。それに伴い機体は赤く染まり余剰魔力が可視化して、魔導機の周囲を覆う。色はカイト由来なので、蒼みがかった虹色だ。
「つっ……結構一気に喰うな……」
全体的な出力を上昇させたことで、一気に魔力の消費量が増大する。となると必然、カイトから大量の魔力が吸収されていく事になる。それに応じて、カイトにも少しの気だるさが感覚として現れた。
「負担か?」
「いや……戦闘中、しかもこいつを使うのであれば仕方が無いだろ」
確かに負担を感じることは感じたが、それでもカイトは頭を振った。多少の負担と撃破される可能性を天秤にかければ、負担が増える方を選ぶのは当たり前であった。とは言え、カイトとしても聞きたい事があった。
「……で、一つ問いたいんだが」
「何じゃ?」
「このあー、ああー、言ってる効果音は何だ?」
「赤くなる、加速、妙な粒子出まくりと来れば必至BGMじゃろ? なんならパイルバンカーと切り替えで腕にソード取り付ける事にしよう」
「必要ねえし、あれじゃねえよ……あ、でもソードは頂戴。いや、それはどうでも良いとして。別に戦闘に影響は無いしな」
「むぅ……お主そこらドライじゃのう……ま、使いたくなれば使え。どうせ気が乗れば使うのがお主じゃからのう」
赤いボタンを押した時にご丁寧に現れた効果音のオン・オフスイッチを発見し、カイトは躊躇い無くオフを押す。確かにカイトクラスになれば効果音が流れていようがいまいが戦闘に影響は無いが、魔力の無駄だ。これを使うのなら僅かにでも無駄をなくしたい所だ。
そうしてカイトがスイッチをオフにしたことで、奇妙な効果音は消失した。まあ、ティナがちょっぴり残念そうだったので、気が向いたら、BGM機能と一緒に使っても良いだろう。
「さて、では気を取り直すとするかのう。適当に動いてみてくれ。それで此方はデータを取得しよう」
「了解だ」
ティナから特段の指示がなかった為、カイトは適当に動いてみせる。演武の型や、掌底等の戦闘時に取りうるであろう行動を交えつつ、10分ほど動いたところで、ティナからストップが掛かった。
「良し。それで良い。では、併用と言いたいんじゃが……ここではちと都合が悪い。外に出るぞ」
「あ? この空間前後100キロ有っただろ? それでも狭いのか?」
「いや、そうではないが……とりあえず、今度は飛空試験を行いたいんじゃ」
「ああ、なるほど」
ティナの言葉に、カイトは得心を得た様に頷く。それに合わせて魔導機も腕を組んで頷いていたので、ティナは危うく笑いそうになった。
ちなみに、このティナの創り出した空間は高さ5キロ、全長200キロもの広さを誇るが、飛空試験となれば高度も見る必要が出て来る。地球の航空機の高度を考えてみても、少し低かったのである。そうして、二人は魔導機を外に出すことにしたのであった。
お読み頂き有難う御座いました。
次回予告:第267話『転移門』
次回は少しだけシリアスを含む予定です。本格的に魔導機を稼働させる所まで、更にネタを収集しておこうと思います。
・魔導機と大型魔導鎧を出した理由 ――ちょっとした質問を受けたので――
なんの意味も無い私の趣味で、というのではありません。既に作中で言及している様に、数十メートル級の魔物が群れを成している、とあります。
こういった相手にカイト達の様に小柄な人の姿で叩けたりバランタインの様に大型化できたら良いのでしょうが、決してそんな英雄が出来る事が誰もが出来るはずがありえません。
なので、こういった巨大ロボットの様な兵器は必要不可欠なわけです。カイト達英雄が居ない時にも、世界は存続しないといけないですからね。
それに忘れがちですが魔導機にせよ大型魔導鎧にせよ、本来は専門の訓練した軍人であっても1時間程度しか使えない切り札です。一応は鎧で、動力源はパイロット本人ですからね。多用は出来ませんし、多用するつもりも無いです。
物語の構成上、エネフィアの世界観上、今後も時々魔導機がメインとなる戦闘は出てくるのですが、その際は完璧にロボモノじゃねーかとツッコミを入れつつ、お付き合いください。どこかで魔導機ではない大型魔導鎧についても登場をさせないといけないですからね。
ということで、一応の謝罪。魔導機対大型魔導鎧を何処かでぶち込みます。ごめんなさい。が、これも必要なので……
2018年10月26日 追記
・修正
魔導機の速度で『ソニック・ブーム』云々という所がありましたが、その際に10キロを数分で通過としていました。が、ソニックブームは音速を超えて起きる現象。超音速で10キロは数秒で突破出来るので可怪しいとご指摘を受けました。そこを修正しました。
ついでにいろいろと修正しました。三百文字ぐらい増加しています。