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第151話 文句

 文句を言いに行く、ということで公爵領のお隣、レーメス伯爵領のレーメス伯爵邸へと訪れていたカイト達だが、ついにその部屋の前に辿り着いた。そうして、カイトがレーメス伯爵の寝室の扉を蹴破る。蹴破られた木製の扉は轟音を上げて何回転もしながら吹き飛んでいき、伯爵の寝室の壁へと衝突して木っ端微塵となる。

 そうして開けた部屋の中では、当たり前だがレーメス伯爵がベッドに横たわっていた。どうやら寝ていたようだ。まあ、すでに夜の1時を回っていたので、当たり前ではある。その横には情事の後にそのまま一緒に寝たらしい半裸の女も一緒に居た。


「な、何じゃ!」

「な、何!?」


 カイトが扉を蹴破った轟音で、二人が跳ね起きる。カイトはそれを無視して陽気に、獰猛な笑みを浮かべながら告げる。


「おーう。文句言いに来てやったぜ?」

「何者かはしらんが、警備の者は何をやっておる!さっさとコイツを排除せぬか!」


 そう言って慌てふためきながら大声を上げるが、反応は無い。まあ、伯爵邸で動いている使用人達は一人も居ないので、当然である。


「ああ、悪いな。警備兵ならさっき全滅させてきた。誰もこねぇよ。」


 そう言ってカイトはベッドへと近づく。そんなカイトにレーメス伯爵は警備が来ないと悟るや、近づいてきたカイトにベッドに隠してあった護身用の短剣を抜き放つ。

 その余波で女がベッドから転げ落ちた。彼女は自分がターゲットで無いと悟ると、伯爵を見捨てて大慌てで部屋から逃げ出す。部屋の前にはクズハやソラ達が居たが、彼女が対象でないと悟ると、そのまま見逃した。


「くっ!」

「おせぇ。」


 一方、見捨てられた形となった伯爵だが、彼が抜き放った短剣はそれを遥かに上回る速度で抜刀したカイトの刀によって、真っ二つに両断されてしまった。カイトは抜き放った刀をそのままの勢いでレーメス伯爵へと突き付ける。


「てめぇ、公爵領に手ぇ出してくれたみてぇじゃねぇか。」

「ふん、だからどうした!お前に関係の有ることではなかろう!」


 刀を突き付けられつつも平然と怒鳴れる当たりは、さすが貴族と言ったところであった。彼の顔にも若干の恐怖はあったが、それは刃物を向けられて出来る本能からの物で、それにしても薄かった。


「おっと、名乗り忘れていたな。オレは天桜学園冒険部部長のカイト・アマネだ。」

「知らんな。」

「私はわかるでしょ?」


 伯爵の言葉を受けたユリィが大きくなる。大きくなったユリィを見咎めたレーメス伯爵の目が見開かれる。


「何!?<<妖精女王(ティターニア)>>ユリシアだと!?……待て、蒼い髪のカイト?では、貴様か!儂の策を全て邪魔しおったのは!」


 執事長キーエスによる報告で、カイトの名前が上がっていた事を思い出したレーメス伯爵がカイトを睨む。しかし、カイトは一切気にしない。更にユリィは続ける。


「うん。警告したよね?」

「誰がお主らの様な只武のみで成り上がった輩の警告なぞ気にするか。」


 伯爵の言葉を聞いて、カイトは呆れ返る。300年は確かに皇国の歴史の半分にも満ちていないが、その為した業績と忠誠心であれば、建国当初の貴族たちに劣るものではない、というのが多くの貴族達の認識であった。


「おいおい、ウチが武で成り上がったのは今から300年前のことだぞ……」

「我がレーメス家は皇国建国当初から有る由緒ある家だ!貴様ら如き野蛮ものの若造に比べれば、天と地の差があるわ!」


 そうして、カイトが呆れながらに告げた言葉に対するレーメス伯爵の返しで、カイトは彼の判断基準を理解した。それとともにカイトから呆れで力が抜ける。


「はぁ……お前、家の歴史で判断しとんのか……」

「そういえば報告書にある家も多くが設立が皇国建国から少ししてからの家ばかりでしたね。」

「ああ、学園でも皆そうだったっけ?」


 三人共まさかそんな下らない判断基準であったとは思っておらず、解らなかったのである。まあ、それは他の貴族達にしても同様で、普通は単なる歴史だけで他家を見下すなぞ誰も思っても居ないだろう。

 とは言え、呆れたからといって、原因が判明したからといって、彼の罪状が無くなるわけではない。いや、それ以上に呆れの反動で、更なる怒りが呼び起こされる。そうして、カイトは一度振り下ろしていた刀を再び伯爵の首筋へと向け、魔力を一気に増大させて総身に殺気を漲らせた。


「まあ、いいか。取り敢えず、警告はしたはずだ。次は潰す、と。」

「ひぃっ!」


 300年前の大戦の英雄から殺気を向けられては、如何にレーメス伯爵でも竦み上がるしか無い。彼は大慌てでベッドの上を後ずさる。


「どこへ行くつもりだ?」


 カイトはそれを追う様にベッドの上へと上がり、後ろに下がっていったレーメス伯爵をゆっくりとした動きで追い詰めていく。


「た、助けてくれ!……も、もう二度と手を出さん!だ、だから」


 レーメス伯爵は後ろへ下がっていって遂にベッドからも転げ落ち、更には壁に辿り着いて逃げ場が無くなって、ついには涙を流して命乞いをする。しかし、カイトはそれを一切斟酌しない。彼の命乞いを遮って、問答無用に告げる。


「知らねぇな。忠告を無視したのは貴様だろ?……終わりだ。」


 そう言ってカイトが刀を上段に振り上げる。それを見たソラ達は、これから起こるであろう惨劇に目を背けた。


「ひぃ!」


 そして、次の瞬間。カイトの妖刀・村正の片方『(かすみ)』が、音もなく振るわれた。しかし、血飛沫が上がることは無かった。


「……た、助かった?」

「……これが、最後の警告だ。次は無い。」


 殺される、と思った刀は、レーメス伯爵の手前に振り下ろされていたのである。チン、という音とともに、カイトは刀を納刀した。それに、レーメス伯爵は呆気に取られるしかない。そうして、呆気に取られるレーメス伯爵に対して、カイトが屈んで問い掛ける。


「わかったか?」


 レーメス伯爵はその言葉にコクコクと頷くことしか出来ない。そしてカイトはレーメス伯爵に背を向けた。それを見たレーメス伯爵が好機と見て、服に隠し持った短剣でカイトに襲いかかろうとする。彼の反省したような態度は、全て演技だったのだ。だが、それがわからぬカイトでは無い。


「遅い、と何度言わせればわかる。その程度か?かつての一般の兵士達でさえ、もっと速かったぞ。」

「くっ……」


 圧倒的速さで振るわれたカイトの刀によって、再び短剣を半ばから断たれた伯爵は、後ろに下がろうとして、床から下に落ちる。一番始めに放たれたカイトの斬撃によって、レーメス伯爵邸が一刀両断に最上段から最下層まで断たれていたのだ。


「た、助けてくれー!」

「自分で這い上がれよ?っと、その前に……」


 カイトはそれを呆れて吐き捨てた。そうして、立ち去るかと思われたカイトだが、その寸前。必死で割れ目から寝室へと上がろうとしているレーメス伯爵の前に再び身を屈めた。

 そうして、カイトはレーメス伯爵だけに見える様に顔を近づけると、今までで最も狂気を感じさせる笑みを浮かべる。一度でも戦場に出て狂気を見た者ならば誰もがわかる、『戦闘』や『人殺し』を楽しむ者が浮かべる、狂った、狂気の笑みであった。


「一個、言い忘れてた。なあ、おい。今度は、ねぇぞ?それとも……ここで、死んでおくか?」

「ひっ!」


 その瞬間、彼は何としてでもカイトから離れようと、落ちまいと掴んでいた手を離して落下する。その顔に張り付いた恐怖が、彼のその態度が演技では無い事を示していた。更には無意識的に彼は恐怖から失禁していたのだが、それにも気付いていない様子だった。

 そうして、どさ、という音が響くが、そのときにはカイトは狂気の笑みを潜め、背を向けていた。


「じゃあねー。ベー。」


 今度こそ振り返ること無くカイトは立ち去る。更にユリィも舌を出してあっかんべーをして、再び小さくなってカイトの肩に座り、今回の来襲は終わったのである。




「とまあ、こんな感じだ。」


 そう言ってカイトがドアの前に居たソラ達の所へ戻ってきた。全員呆然としていた。誰もが一度は文句を言ってやろうと思って来たのだが、あまりに圧倒的な光景と伯爵の醜態を見て、もうどうでも良くなったのである。


「いや、お前、どうやったんだ?」


 瞬が興味深げに問いかける。カイトはレーメス伯爵には斬撃を当てず、後ろの壁と伯爵邸を両断していたのだ。


「真の名刀は持ち主の斬りたい物だけを斬る、って言うだろ?」

「確かに……じゃあ、その刀に秘密が?」

「嘘だ。本当は斬撃の発生ポイントを指定することで、伯爵の後ろから切り裂いた、というこったな。」


 そう言ってカイトは肩を竦める。彼が本当に見切れていないかどうかを試したのだが、結果が出たので少し残念だったらしく、肩を竦めたのである。そんなカイトに対して、瞬がツッコミを入れる。


「どっちだ!」

「まあ、置いて相手が来るのを待つ技……として開発したのはいいが、単発だとあんま使い道無いんだよなー。空間操作だの何だのと難易度結構高いのに。」


 ひと通りレーメス伯爵に醜態を晒させて満足したカイトはケタケタと笑う。斬撃を指定ポイントから発生させる為に、空間操作の魔術を使用するというかなり高難易度の技であったのだが、問題点がひとつあった。斬撃の発生ポイントを指定出来るようになったのはいいが、今度は発生ポイントから自分までが攻撃できなくなってしまったのである。射程距離は伸びたものの、近接戦闘主体のカイトにとって、近づくための牽制にしかなりえなかったのだ。とは言え、何時までもカイトとて使い道の無い技をそのままにしておくわけではない。


「まあ、応用で相手の周囲全方向から斬撃発生させたり出来るようになったけどな。」


 更に研鑽を詰み、その結果、斬撃の方向性まで操作してようやく使い物になったのであった。


「そ、そうか。」


 瞬はあまりに変更された性格と、ぶっ飛んだ技に顔を引き攣らせる。だが、カイトはそんな引き攣った顔の瞬に笑みを浮かべるだけだった。そうして、彼は全員に告げる。


「さぁて、帰んぞ。」

「え?あれ放っておいていいのか?」


 ソラが落ちた伯爵を指さす。彼も一発ぐらいはぶん殴るか、と思っていたが、さすがにあそこまでの醜態を晒されては少しだけ哀れに思ったのだ。が、カイトは平然と嫌そうな顔で答えた。


「あ?助けんの?」

「えー、やだよ。それにあそこから更に落ちても問題ないでしょ。自由落下を軽減させる魔術は魔導学園でも教えてるし。」


 カイトとユリィは二人して拒絶して、更に帰宅を促す。帰るにも1時間掛かるし、明日は明日で忙しい事が目に見えているのだ。こんな所でのんびりしている余裕はあまり無いのである。


「って、ことで、帰るぞ。」


 その言葉にソラ達はいいのかな、と思いつつも今回の一件は伯爵が悪いんだし、と思うことにした。そうして、溜飲が下がった一同は、伯爵邸を後にするのであった。



 伯爵邸から出て少し歩いた所で、カイトが首と肩を回す。そうして、何処か晴れやかな表情で呟いた。


「いや、久々に暴れると気分がいいな。まあ、一瞬で済むのが難点だな。」

「この間も桜達を助けるときに暴れたじゃない。」

「あそこ洞窟だったろ?イマイチ暴れられなくてなー。崩れたらまずいからな。」

「え?あれで……?」


 ユリィとカイトの言葉を聞いて、唯一一部始終を見ていた桜が唖然とする。明らかに圧倒的だったのだ。あれでいまいち、ならば全力は、と思うのは普通だった。と、それにティナが補足を入れる。


「カイトにとって暴れるとは平均ランクAの魔物200体規模からじゃろ。あれはすごかったの……珍しくカイトが修羅のようであった。」


 そう言って当時を思い出したらしいティナは光悦の表情を浮かべる。一体何があったのか気になった一同であるが、同時に一つの疑問が出て来た。なので、ソラが質問する。


「……それ、カイト一人でやったのか?」

「なわけ有るか。俺達とルクスとウィル、バランのおっさん他何人かと一緒だ。ティナがクズハとアウラと一緒に近くの村に結界張って、オレ達が迎え撃ったわけだな。」

「他何人か?お前の仲間ってまだ居るのか?」


 カイトが笑って他何人か、と言ったので、ソラが問いかける。ソラの知識だと、先の7人しか知らないのであった。

 だが、当たり前だが戦争は少数で行う物ではない。もっと大人数の仲間が居て、その中で有名なのが、ティナやクズハ達だというだけなのだ。


「ああ、他にも二代村正こと竜胆・村正とか当時の皇国筆頭戦士ミナトとか結構いるぞ。」

「あの時は竜胆とマクシミリアン将軍じゃなかった?」

「確かそうだった筈……将軍の依頼でオレ達に支援要請があったんだ。魔物の大群が近くの村に近づいているから、討伐してくれ、って依頼されたんだよ。」


 ユリィの言葉に、カイトや嘗てを知るクズハが過去を思い出し始める。後を続けたのは、クズハだった。


「で、念の為に私とアウラ、お姉様で街の最終防衛ラインを構成。まあ、お姉様は相当ぐずってらっしゃいましたが……」

「うむ。さすがに余も目の前でごちそうをおあずけされては機嫌が悪うなるわ……まあ、その代わり珍しいモノが見れたので、良かったがの。」

「珍しいモノ?」

「珍しくウィルの作戦が外れおっての。完全に奇襲を受けたのじゃ。」


 ティナが珍しい物、と言ったのに気付いて、桜が問い掛ける。ティナは大抵の物を見てきているのに、そんな彼女が珍しいと言うのは何なのか、と思ったのだ。

 まあ、これが珍しいのはこの当時を生きた者だけがわかる事だった。数百の時を生き、古龍(エルダー・ドラゴン)から教えを受けているティナと同じか、それ以上の知謀を有するウィルの策が外れるのは、実に稀なことであった。


「言ってやるなよ……前情報無しで魔族からの襲撃があるとは誰も思わんだろ。魔族の軍勢も唖然としてたからな。」

「まあのう。奴らの慌てた様もなかなかに見ものじゃった。自分たちが奇襲を仕掛けるはずの村が先に魔物に襲われておったんじゃからの。しかも、戦闘の中心地が大規模転移で移動した自分たちの真ん前じゃ。気づいて思わず取って返そうとしたんじゃろうが……その前に魔物に見つかっての。その後は此奴らと魔物、魔族三つ巴での乱戦状態じゃ。」

「さすがに始まってすぐに乱戦になるとは思ってなかったオレ達は、完全に乱戦の中心部に取り残されてな。完全に乱戦になってるから、大規模なティナ達は援護不可。しゃーない、ってんでオレは大精霊全員召喚して力を借りる。バランのおっさんはサラから力を借りた状態での炎武(えんぶ)使用。ルクスは全部の武具の本来の姿を使用して……と完全に本気状態だったわけよ。」


 二人は楽しげに、過去を懐かしむ様に、交互に説明を行う。さすがにカイト達と言えど、平均ランクA相当の魔物が200体規模に加えて、魔族の軍勢を一度に相手をしては余裕を見せている余裕は無かったのである。しかも、後ろには村があった。手加減できなかったのだ。


「全員が本気でやるのも珍しかったの。あれと魔族軍相手のでかい戦以外無いのではないか?」

「そうだったか?結構本気でやってたと思うんだが……」

「誰か一人が、と言うのはそれなりにあったがの。お主が本気であるかどうかなど、顔を見ればわかるわ。」

「そうだったのか……」

「気づいておらんかったのか?」


 そう言って考えこむカイトに、ティナが今まで疑問であった事を聞いてみる。これは時々ある遣り取りなのだが、誰か他に人が居る所でやるのは初めてだった。


「のう、カイトよ。あの時ではないか?お主の眼の色が黒から蒼に変わったのは。あれは、何故じゃ?」


 珍しく真剣な顔をして、カイトに問いかけるティナ。カイトは考え込んでいた思考を中断し、はぐらかした。


「さあ?そうだったか?」

「余と初めてあった時は黒目じゃったろ?おまけに髪も一部が蒼というだけで、黒がメインじゃった。その後、お主が本気になる度に髪や眼が少しずつ変色しおったが……あれは何故じゃ?」

「……さあな。大方龍族の血が覚醒したんじゃないか?」


 ティナによって昔から何度も問われている質問に、カイトも同じく昔から何度も返している答えを繰り返す。


「ふむ。昔お主の魔力の色は虹色じゃったが……それが蒼みがかるなぞ聞いたこともない。余も長い事生きておるが、お主のその現象だけは見たことがない。姉上もお主の事だけは教えてくださらん。それはもしや……」

「そこでやめておけ。」


 真実の一端に辿り着いている様子のティナをカイトは止める。目が告げていた、黙らなければ、実力で黙らせる、と。だが、カイトの闘気と殺気を受けて尚、ティナは楽しげだ。いや、それどころか、心地よささえ、感じている様子であった。


「おお、怖いのう。」

「あの、カイトくん、そろそろ抑えてくれませんか……」


 ティナは平然と、妖艶に笑みを浮かべているが、桜の言葉は何処か強張っていた。それにカイトが周囲を見渡す。ティナを除いた全員の顔が真っ青であった。

 いくら殺人を目の前で見て耐性が出来ていると言えど、薬で罪悪感や恐怖心を減衰しているといえど、カイトクラスの殺気を浴びて無事で居られる筈が無かったのだ。


「……悪い。」


 カイトは謝罪して、無意識で放出していた殺気を消す。ティナはその殺気を受けるのを楽しんでいるのだが、他の面子はそんな事は楽しめない。

 暫く無言の状態が続いたが、伯爵邸から外に出て暫く歩くと、ようやく寝ていた住民が外に出て来始めた。どうやら崩れた伯爵邸の音で、起き出してきたようだ。当たり前だが伯爵邸の惨状に気付いて、領民たちが騒然となる。


「行くぞ。」


 そうしてその喧騒を背に、カイト達は伯爵邸の有る街を後にしたのだった。

 お読み頂きありがとうございました。

 次回予告:第152話『翌日』

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