ええじゃないか(69/103)PDFで表示縦書き表示RDF


ええじゃないか
作:とりえなし



第六十七話 応援


「無難だな」
「だがそれが旦那らしい」
「普通だ」
「……平凡な成績」
「県にいけなかったのは残念だな。だが三井らしいタイムじゃないか」
「三井らしいよー、この無難さがー」
「……お前ら、人を貶めてそんなに楽しいか」


 俺が泳ぎ終わった後、みんなからかけられたのはこのような言葉だった。タイム自体は自己ベストを少し上回るくらいだったのだが、それだからといって「平凡」だの「無難」だの言わなくてもいいじゃないか。まあ、出場する前に俺が「全力を出してみんなをあっと言わせてやるか」などと言ったのが原因の一つでもあるのだが。まるで俺の代名詞が「普通」であるみたいに聞こえるぞ。……まあ他の北高生に比べれば<普通>で<平凡>ではあるか。
「後残るはフリーリレーか。これが終われば帰れるのか?」
「いや、小倉さんの話があるだろ」
「……となると帰りは相当遅くなるな」
「なんてったって<審判長>だからな」
 開会式での審判長注意で、小倉さんが出てきたときはかなり驚いた。あの顔でそんな偉い地位についていたとは……。小倉さんも北高の関係者であることをしみじみと感じた。やっぱり無駄にハイスペックな人多すぎだろ。
「……お、フリーリレーの最終組だ。四人ともいるな」
「がんばれー!浜ちゃーん!」
「マサ!気合入れろ!」
「部長も副部長も頑張ってくださーい!」
「ジャスティス!」
 なんか変な掛け声入った!?
「なんだその応援!?」
「え?よくない、旦那?」
「義人かよ!ジャスティスって正義じゃねーか!競泳と関係ねえ!!」
「ならー、パラメラー!!」
「……なに、それ?」
「特に意味はないよー」
「ただの奇声かよ!!」
「……缶コーヒー、プス」
「田村まで無理にボケなくていいから!!」
「ありがとう!俺たち、頑張る!!」
「えぇ!?今のどの言葉で盛り上がったの!?」
 謎だ。
「Take your marks...」
「ああ!気持ち悪いところで始まった!なんか嫌だ!」
「旦那、慣れろ」
「無理だ!!」


 フリーリレーも敵を寄せ付けず二位だった。一位の豊玉高校とはかなり後れを取り、三位の豊岡高校を引き離したので、寄せ付けていないのである。団体成績も男子総合二位(一位の豊玉高校とは三倍の点差トリプルスコア)、女子総合五位と好成績だった。……女子は二人しかいないんですけど。恐るべし高城さんと福盛先輩。







ネット小説ランキング>現代コミカル部門>「ええじゃないか」に投票   ネット小説の人気投票です。投票していただけると励みになります。(月1回)





ケータイ表示 | 小説情報 | 小説評価/感想 | 縦書き表示 | TXTファイル | トラックバック(0) | 作者紹介ページ


小説の責任/著作権は特に記載のない場合は作者にあります。
作者の許可なく小説を無断転載することは法律で堅く禁じられています。




BACK | TOP | NEXT


小説家になろう