挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
絶対に働きたくないダンジョンマスターが惰眠をむさぼるまで 作者:鬼影スパナ

ダンジョン開業準備ターン

しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

50/302

なんやかんや

 拠点ダンジョンに戻ってきてから5日目。
 明日あたり、一度またツィーアの町に行かないとなぁ。
 人里に行くのは非常に面倒だが、一週間で一度顔を出すって言っちゃったし、串焼肉の約束もある。
 ああ、ついでにランクアップもしてしまおう。……『ただの洞窟』調査依頼があればそれもだな。
 いや、DPもないし準備が整ったらこの時点で「凄いことになってましたよ」って言っちゃうのもアリだ。

 宿はできた、となれば次はダンジョンの内装を作るわけだが、
 実のところ案は寝ている間に考えていたから、すぐにできた。地下3階に当ダンジョンの目玉商品『ゴーレムブレード』を配置した部屋をつくったりだな。
 これに伴い迷宮を徘徊するゴーレムの装備は「ただの土剣」とか「ただの石剣」になっている。いや、それも実際はゴーレムブレードなんだけど、本体?のゴーレムがやられたらそうなるようにしている。正直ただの鈍器だ。

 そういえば少し気になってゴーレムブレードを一本DPに変換してみた。2万DP相当の魔剣なら、1割に減っても2000DPは手に入るんじゃなかろうかと。
 結果は……10DPになった。
 ……ゴーレム1匹分をダンジョン内で潰して還元したくらいだった。刃の部分につかった鉄やら他の材料の分を考えると、1本つくって儲けは5DPってところか。赤字ではないのだが、もはや完全に内職レベルだろう……解せぬ。まだ他にもなにか欠点ありそうだな。
 あ、それとスポーンで生まれたモンスターについてはダンジョンの外には出ない上に倒されてもDPにならないようだった。死骸は残るみたいだから、ゴーレムの素材には困らなくなりそうだな。……アイアンゴーレム? あれ1匹500DPだから1個スポーンつくるのに5万DPかかるんだよね……作れれば鉄にはもう困ることはないだろうけどさ。

 っと、だいぶ話がそれてしまった。

 で、魔剣を配置してある部屋なんだけど、この部屋に行くには1階を突破し、地下1,2階の大迷宮を抜け、階段を駆け上がった先にある地上2階の謎掛けエリアを突破し、その先の3層をぶち抜いた吹き抜け螺旋階段を降り、地下3階を探索しなければ見つからない仕様だ。順路ともいう。

 さすがにここまで来るような冒険者がきたらこっちもピンチだ。今のところ最深部である地下4階にあるボス部屋にはまだボスも配置してないし……一応すごいゴーレム作って置こうと思ってるんだけどね、無駄に合体したりするようなカッコイイの。

 で、そんなわけでおそらく地下4階はしばらく誰も来ないだろう。そうなると目玉商品なのに人目につかないということになってしまう。
 なので、魔剣の宣伝のために、地下2階の迷宮に魔剣のお試し部屋を用意した。
 試食商法というか、体験版商法だな。
 魔剣が堂々と台座にささっているこの部屋だが、この部屋にはある仕掛けを施している。

 台座から魔剣を引き抜くと、すべての出入り口が封鎖されるのだ。

 部屋を出るには魔剣を台座に戻さねばならない。
 つまり、魔剣を手に入れられない。もし仮に部屋の外に持ち出せたとしたら、その時はその知恵に敬意を表してくれてやってもいいだろう。次同じ方法使ってきたら部屋出た時点で自壊するようにしとくけどな。

 尚、つっかえ棒とかは効果が無い。針山トラップを利用して、その部屋につながる通路自体が上下左右から生える針でみっちり埋め尽くされて潰れるようにして閉じるからな。
 その時通路に居た人はご愁傷様なことになるけど、誰かが魔剣に近づいた時点でじゃこんっと針穴が開くようにしてあるからまぁ、うん、うまく逃げてな?

 で、中にはウッドゴーレムのような模型(の、魔石なし本物ゴーレム)が置いてあり、試し切りができるという寸法だ。訓練場として使うのもいいかもしれないな。

 基本的にはダンジョンバトルの時のままで、今回の改装では謎掛けエリアの充実と先へ進む螺旋階段、地下2階分、それとお試し部屋が増えたわけだ。まぁ、しばらくはこれで何とかなるだろう。

 と、改装が終わった時点で一日も終わっていた。

「いやぁ、働いたわー……」
「お疲れさまです、ご主人様」

 俺はニクにマッサージをしてもらっていた。
 しかし足踏みマッサージではない。何故かってそりゃ、うん、あれは天国すぎるからたまにやるくらいでちょうどいいんだよ。適度な我慢ってのは人生を過ごすうえでとても重要だ。我慢しなかったらどんどんエスカレートしていって、多少のことじゃ満足できなくなってしまうからな。

「なんやご主人様、謙虚やなぁ。ウチらならいくらでも足くらい使ってエエのに」
「そりゃ俺だってしたいさ。けどこれはなぁ……イチカにもわかりやすく料理で例えるなら、舌の肥えた人とそうでない人が『2流シェフの作った料理』を食べて、『マズイ。こんなの料理じゃないよ』っていうのと、『お、美味いじゃん』って美味しく食べるの、どっちが幸せかってことだな。俺は後者のほうが幸せだと思ってるから」
「……せやな。ウチとしても同じモン食うにしてもより美味しく感じるほうがエエなぁ」
「ああ、幸せ感ってのは大事だぞ。満足できなくなって幸せを感じなくなったら、そこからは不幸しかないってことだからな」
「せやな、ウチも気ィつけとこ。 あ、今日は『かれぇぱんチーズ味』にしてもろうてええか?」

 ……この流れでも自重しねぇなぁ。イチカは。

「……明日と明後日くらいは食われへんのやろ? ならええやん。美味い串焼肉も楽しみやけど」
「まぁそうだけど、っ、ぉ、あーそこそこ、今の良かった、もっかいやってくれ」
「はい、ご主人様」

 ぐりっとニクの手がツボを刺激する。ぅおっふ、とか変な声が出てしまう。
 ニクはゴーレム手袋のパワーアシストを上手に使えるから、足踏みじゃなくても普通に揉めるなぁ。
 そもそも俺、そんな肩こってないし……いや、めっちゃ働いたから凝ってるわー。ガッチガチだったわー。

「ケーマ、また人里の方に行くのよね。何かお土産買ってきてよ」
「……人里にあるようなもんはみんなDPで出せるけどな。あ、そういえばロクコの1万DPはもう使ったのか?」
「んー、まだ使ってない。……ガチャにしようかと考えてるんだけど、ある程度好きに使って1000DPガチャを何回かと、1万DPガチャを1回かで悩んでるのよねー」
「『ガチャ』やて? ……なんやその魅惑的な響き。詳しく教えてくれへん?」

 ……そういえばイチカ、食道楽の他にはギャンブルで借金こさえたって話だったっけな。
 そんなやつにガチャを好きにさせたら1日でDP使い切りそうなもんだが……


ストックは増えないとはいっていない。でも増えるとも保証できない
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ