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絶対に働きたくないダンジョンマスターが惰眠をむさぼるまで 作者:鬼影スパナ

ダンジョン開業準備ターン

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宿屋計画

前回(本日前篇)のあらすじ
ニクは、スラムのヤミ奴隷商という非常に劣悪な環境で育ったため、人間としての常識が怪しい。
世間知らずってレベルも怪しいぞ!

あ、なぜか書いたり修正したはずの内容が消えてたので一部かきなおしました。
 ……スラムのヤミ奴隷商の話は最悪でしたね。
 まぁだからといってスラムぶっ潰そう! とか、すべての獣人奴隷を解放する! とかはするつもりもない。責任のとれないことをやる気はないし。
 やったら確実に危険な存在として排斥されるし、そもそも出来るとも思えないしな。そういうのはお人よしで無双な勇者に頼んでくれ。

 俺ができるのは、せいぜいニクがイチカの胸で窒息しかけていたのを解放させるくらいだ。

「おおおっと! すまへんな、ニク先輩。大丈夫やったか?」
「は、はひ……」

 足取りが若干ふらふらしているが、大丈夫そうだ。

「あ、で、ケーマ。話がそれちゃったけど、折角だしさっきの『設定』について詳しく教えなさいよ」
「ん? 俺がロクコに奴隷を預けてぐーたらしてる冒険者になるってやつな。それはな……」

 俺はこの宿屋計画について話すことにした。
 そもそも宿屋を作ったのは俺が寝る場所を確保するためだが、急に普通以上のダンジョンになったただの洞窟に、さらに宿屋までついてきたとしよう。どうなるだろうか。

 答え:怪しいなんてもんじゃない。

 そんなわけで、俺はこれをなんとか説明するためにつじつまを合わせることにしたのだ。
 まず、今回の件。実はハクさんが協力者だ。

「この宿のオーナーはAランク冒険者ハクさんの妹であるロクコだ。建てるのにはハクさんの知り合いの冒険者がスキルを使ってポンっと建てた。ここまではいいか?」
「確かにハク姉様の知り合いなら一日で宿を作ったり、どこかから持って来たりするの居そうだものね。実際ケーマがそうなんだし」
「そういうことだ。まぁ俺が建てたってことは内緒だけどな、面倒だし」

 これについては了承をもらってある。ロクコを「Aランク冒険者ハク」の「妹」という立場にする条件はハクさんから出たものだ。
 ロクコの身分が保証されるのはお互いに悪い話でもないからな。ハクさんへの恨みをロクコにぶつけるようなヤツが居ないとも限らないが、そこはダンジョンだ。危なかったらマスタールームに逃げればいいし、ほかにもやりようはいくらでもある。

「そして俺はたまたまこの近くでハクさんと出会い、なんやかんやあってハクさんの妹でありオーナーのロクコに奴隷を貸して働かせることになった。で、俺は宿の一室を借りてぐーたら寝て過ごす冒険者って『設定』な」
「それ、ケーマが寝ていたいだけなんじゃ……『設定』っていうか真実……」
「なにいってんだロクコ、ホントのこと言ったら俺はダンジョンマスターだろうが」
「あ、そうだったわね!」

 まぁダンジョンマスターじゃないとは言ってないから嘘でも無いんだけどな!
 それに奴隷を働かせて主人は楽をする、ある意味正しいあり方だ。
 実際は宿の修理とかダンジョンの調整とか、俺にしかできない仕事が多少あるだろうから働くはめになりそうだが……

「ん? それならなんでケーマはぐーたらしてる『設定』なの?」
「部屋でコソコソしてたほうが色々隠れてやりやすいだろ。人前でダンジョンマスターの仕事ができるか?」
「それもそうねぇ」

 まぁ他にもいろいろと不思議な点はあるだろう。
 だが、細かい矛盾は 『だってまぁAランク冒険者様だし』 でスルーする!

「完璧ね!」
「完璧だろ? いやぁこれでぐっすり眠れるわー」
「なぁ。ご主人様やロクコ様がAランク冒険者……『白翼の女神』のハクと知り合いっちゅーんは、ホンマなんか?」
「そこか? ああ、ちゃんと本人に許可貰ったし問題ない。ロクコのためなら名前くらいいくらでも貸すって言ってたし」
「マ、マジか。それなら……まぁ、うん、何もツッコミいれんでも大丈夫やな。『白翼の女神』はAランクなうえに帝都のお偉いさんとも懇意にしてるし、相方の『黒翼の悪魔』クロウェ、それと『四天王』と呼ばれる残り4人のパーティーメンバーがそろった場合はSランクパーティー『ダンジョンバスター』として扱われるさかい、何しても納得せざるを得ない力と行動力を持っとる」

 イチカからも大丈夫だろう、という発言をもらうことができた。

 ちなみに、ここのダンジョンに宿を立てたのもハクさんのわがままで、ロクコがオーナーなのも信頼できる身内に譲渡したから、という設定をあらかじめハクさんにお願いしてある。ダンジョンバトルに勝ったついでにいろいろ準備だけしておいたのだ。
 ハクさんにしても「妹の様子を見る」という至極まっとうな理由で合法的にこの宿に遊びにくることができるようになる設定だった。

 もっとも、この設定にすることをハクさんは見抜いていた……というより原案がハクさんといっていいだろう。
 ダンジョンバトルの後、ハクさんに「この後どうするの?」と聞かれて「宿をやろうかと」って答えたんだけど、そしたら「ああ、じゃあロクコをオーナーにするのね? ……それで、私の協力が必要なのかしら、いいわ。冒険者としての私の名前を使うことを許可してあげましょう、そのかわり、しっかりやりなさい?」と、なんかゴーサイン出されてしまったのだ。

 俺、そこまで考えてなかったのに。

 温泉宿やりたいけどいきなりダンジョンが育ってその隣に宿できてたら違和感とか疑惑ってレベルじゃないよなー、どうすっかなーって考えてたところだったのに、Aランク冒険者のゴリ押しという免罪符をゲットしてしまった。

 というかハクさん、冒険者としても存外にやりたい放題だな……二つ名も綺麗にまとまってるし、パーティー名が『ダンジョンバスター』って。ダンジョン破壊すんのかよ。いや、うちと『白の迷宮』以外だろうけどさ。

「しっかし、『ダンジョンバスター』のリーダーとダンジョンコアの化身であるロクコ様が姉妹っちゅーんは、かなり皮肉が効いてて面白い冗談やな」

 ハハハ、そうだよね、そのリーダーがダンジョンコアっていうのだけで十分だよね。
 あ、ハクさんの正体についてはまだイチカには隠しておく。いくら奴隷とはいっても気軽にバラしていい内容とも思えないしな。

 ……って、え? ほんとにいいの? これで大丈夫なの?
 本当はここからこの世界の常識に詳しいイチカと細かい点を煮詰めて行こうかなー、とか考えてたんだけどいいの?
 自分で言ってて説得力ねぇなー、穴だらけだなー、とか思ってたんだけど。
 ハクさんの知り合いで謎の土魔法使いナリキンとか考えてたんだけどいらない? 必要ないかぁ。

 ……こっそり仮面とか作っておいたんだけどホントにいらない?
書いたはずの箇所が1000文字くらい消えてたんよ……なぞい
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