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絶対に働きたくないダンジョンマスターが惰眠をむさぼるまで 作者:鬼影スパナ

ダンジョン開業準備ターン

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宿作りと従業員制服(メイド服)

 さて、宿の方もかなり出来てきた。
 2階建ての宿屋で、なんと窓ガラスも付いている部屋がある。 前に使ったポーションの瓶ののこりで作ってみた。数が少なかったから1部屋にしか使えなかったけど。

 ……この部屋は俺の部屋にしよう、そうしよう。

「ご主人様、これ台所や食堂はないんか?」
「追加しておこう」

「あ、あの、ご主人様。トイレがありません……」
「……水回りと合わせて作っておく」

「ケーマ! 私にもひと部屋頂戴!」
「離れに犬小屋を作っておく」
「私だけ扱いひどくない?! パートナーなのに!」
「馬鹿だな、パートナーだから軽口を言い合える仲なんじゃないか」
「そ、そっか、ならいいわ!」

 仲間達からも意見をもらいつつ、着実に宿作りは進んでいく。
 そして、日が暮れかかるころに、ようやく宿は完成した。

 ……いや、まだだった。風呂が足りていない。山奥の宿といえば温泉だ。

 というわけで、建築二日目は宿の裏に風呂のための小屋を追加した。
 正確には木の壁で囲って、その内側に柱と屋根だけつけて露天風呂風にした建物。宿より簡単な分、1時間もあればできた。
 この世界だと身体を洗うのも基本は『浄化』で済ませるから、お風呂はほぼ嗜好品扱いだとイチカから聞いた。なら、お風呂があるってだけで十分売りになるかもしれない。

 で、肝心のお湯なんだが……
 DPカタログをみてたら、『水源(1000DP)』というのがあった。
 ゴーレムに穴掘らせて、地下の熱源近くに設置することでこれを温泉にしてしまおうと思う。
 ツィーア山は火山っぽいから、熱源があるのは確実だろう。もしかすれば本物の温泉を掘り当てる可能性だってなくはない。なにせ熱源付近に地下水脈が流れていたりすれば、それを掘り当てるだけで温泉になるんだから。……見つける方法が無いから運任せだけど。
 というわけで、地下の熱源を求めて、直径30センチくらいのドリルゴーレムに地下に向かってガリガリ掘ってもらっている。

 このドリルゴーレムは我ながら名案だった。普通に手をスコップやツルハシにするより、体全体で掘削機として動くゴーレムを作った。こういうの、クローラーっていうんだったかな? トンネルを掘り進める専用のドリルで、無駄なく効率的に穴が掘れる。
 現在日本だと掘った後の土や石の処理に困るだろうけど、ダンジョン側で随時回収するという荒業でこれを解決。掘り進めると同時に順次ロクコがダンジョン領域を伸ばし土や岩やらを資源として回収し、ひたすらに掘り進めている。

 ……いや、ホントなんでもっと早く思いつかなかったんだろうな。ダンジョンバトルのときに思いついてればもっと楽に地下迷宮フロアも建設できただろうに。ポーションの瓶でドローン作るより先にやるべきだっただろ、そうすればもっと睡眠時間がとれたはずだ。

 ゴブリン部屋の洞窟を掘り進めるのもツルハシ+ゴーレムからドリルゴーレム+ゴーレムに変更し、こちらも採掘速度が上がった。
 こちらは元々ゴーレムの材料を集めるために掘らせてたからもう必要ないんだけど、なんかもういっそこのまま山の反対側まで突き抜けるトンネルにしようかなと考えてもいるのだ。
 トンネルができたら、通行料とかもとれるんじゃないか?

 フフフ、夢が広がるぜ。起きてる時に見る夢もいいもんだな。

 ちなみにダンジョンの階層を深くするために、こちらもロクコとゴーレムに穴掘りを任せている。ダンジョンバトルでのノウハウがあるから、だいぶ効率的に穴が掘れているようで、1日に1階層分は領域が確保できそうだ。壁はゴーレムなりDPであとで作ればいいから、今はとにかく広いスペースを確保するのだ。
 ……うん、そろそろDPやばくなってきたな。階層ふやすのに5000DPかかるし……けど、宿を始める前にもうちょい深くしておきたい。
 今あるのは地上より上が2階と地下が3階(迷宮が2階分)で、計5層だ。
 少なくとももう2階層はほしいから、中身と合わせて1階1万DPと見積もっても……2万DPはここで消えるとみていいだろう。
 とすれば残り6万か。目減りしてきたな、いよいよ心許なくなってきた。そろそろまた1桁単位で気にする必要が出てくるかもしれない。

  *

 イチカの分の布の服ゴーレムを用意した。
 今回元にしたのは『紺色のメイド服セット(500DP)』。宿の受付嬢としてちょうどいい衣装が無いか探してて見つけたものだ。本格的なメイド服ではなくコスプレっぽいメイド服だったが、メイド服本体の他にカチューシャや手袋、靴に下着といった周辺装備まで一通り揃っていた。これで500DPはむしろ安いんじゃないだろうか。
 ああ、もちろんオーバニーソ、しかもガーターベルト込みだ、そこは譲れない。性能的にだよ? ホントホント。ひざ上までカバーしてないとうまくアシストできないからねー。
 下着やニーソをゴーレム化するのはそこはかとなく恥ずかしかったが、魔石を縫い込み(埋め込み)つつしっかり全部布の服ゴーレム化しておいた。

 尚、この世界的にどうなの? という点についてはハクさんのお供が執事服を着ていた時にメイド服もあると聞いていたし、生地だってこの世界にある範囲でそこそこの素材だ。問題ない……はず。

「めっちゃかわええやんこの服! 本当に貰うてええんか?!」
「おう、しっかり身に着けとけよ」
「あー、いいなー。ケーマ、私にもちょうだいよ」
「ロクコにはオーナーとして君臨してもらう予定だから、ハクさんの着てたドレスみたいなやつを用意しておこう」
「やたっ! ありがと、ケーマ! 楽しみにしてるわねっ」
「ニクにも宿の従業員として同じ衣装を用意しておくか。今後はそれを着るようにしてくれ」
「はいっ」

 ニクの分のメイド服、サイズ調整とか大丈夫だろうかと懸念しつつ、イチカにメイド服一式を渡した。

「うっはー、レースの下着なんて初めてやわぁ。ご主人様ええ趣味しとるなぁ」
「俺の趣味はそこよりも靴下の方だな」
「……ご主人様は足がええっちゅー人やったか。ウチを買う条件に美脚とか美足とかいうん入ってたっけ?」
「そういえば私も足は評価するって言われたわね」
「ほほぉ。……なぁご主人様。ウチが靴下履くとこ、みてく?」
「……な、なんだと?」
「ウチ、ご主人様の奴隷なんやから遠慮することないんやで?」

 やべぇ、見たい。正直凄い見たい。

「……って、ちょっとまって。なんでこの服、魔石がくっついてるん?」
「え? ダンジョンの外でもアシスト効果をつけっぱなしにできるようにだけど」
「すまん、その前にこれ聞くべきやったわ。……これ魔装なんか?」
「魔装?」

 初めて聞く言葉だったが、曰く、魔剣同様に魔力で特殊な効果を出す装備のことだそうだ。魔剣があるならそりゃ装備もそういうのあって当然か。
 切れ味が増すので魔剣になるんなら、動作のアシストや力の強化は十分特殊な効果だろうな。
 魔装も魔剣同様にポンっと作れるようなものじゃないし、そもそも布の服の魔装とか聞いたことも無いらしい。

 ……聞いたことも無いんならバレないんじゃないかな。よし、普段から存分につかって問題なし、ということにしよう。

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