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絶対に働きたくないダンジョンマスターが惰眠をむさぼるまで 作者:鬼影スパナ

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ロクコの企み

(ちょい頭痛のため短め。水飲んでさっさと寝よう……)

 マイオドールが入信した。

 俺が起きてしばらくしたあたりで、メイドさんがヨダレにまみれた机を『浄化』して、ぐっすり眠るマイオドールをお姫様抱っこして運んでいった。

「快眠しましたわ……凄まじいですね、オフトン教。お父様にもお勧めしておきますわ」

 と、後でマイオドールの太鼓判を貰ったが、管理人を派遣してくれるかどうかという話にはならなかった。
 入信にあたり、『神の枕』は貸してくれるという話になった。ちなみに「使用はしないで下さいましね」ということだったが……くそう。
 しかし特にどこに置くかとかそういう点についてはサッパリ確認されなかったんだが、防犯関連はこっちを完全に信用されているということなんだろうか?

 さて、ロクコとの約束……1000DP以内で教会の管理人問題に片を付ける、と言う話だが――まだ進展はない。
 それで結局まだ1DPもつかっていないが、どうしたもんか。

 といってもDPを節約するなら、やることは決まっている。
 いつものように【クリエイトゴーレム】でどうにかするか、どこからか管理人になる人物を引っ張ってくるだけだ。

 しかしゴーレムに管理人を任せる、これは論外。
 管理者は人の話を聞いて臨機応変に対応する必要があるのだが、ゴーレムにそれだけの知能はない。
 となれば必然的に今居る誰かを採用するしかない。
 その人員を捻出するための人手としてゴーレムをつかうのはアリだ。となれば身内から出すとして、候補は――

「…………ニクと、レイ……イチカもいいか。さて――」

 雑務はゴーレムにさせるとして、誰を管理者に据えた時がもっとも良いかを考える。

 ニクの場合、村のマスコット的な所があるので村人を信者にするのに良いだろうだが、それだけだ。部外者も来るような施設の管理者としては圧倒的に幼すぎる。

 イチカであれば、口が上手いのでなんやかんや信者が増えそうだが、シスターとかって柄じゃない。奴隷でなかったら遊ぶ金欲しさにお布施を横領しそうな面もある……世紀末な土地にある教会であれば実利が必要ということもあり良いのだろうが、新興宗教の初めての教会には向かない。

 レイだと……可もなく不可もなく勤め上げてくれそうだ。
 まぁ吸血鬼だけど。吸血鬼ってアンデッド系だけど。アンデッドで教会の管理人とかどうなってんだってなもんだけど。……人としている以上は、些細な問題か。
 よくあるもんな、シスターが実は人外とか。
 むしろ重要組織のトップがモンスターだらけの帝国に比べたらマシってなもんよ。

「やっぱりこういう時に一番使い勝手がいいのはレイか。……よし、レイを管理者にしよう。これで解決だな!」

 いやぁ、よくよく考えたら1DPも使う必要のない問題だったじゃないか。


 *

「駄目よ。レイはマッサージの予約が1月先まで入ってるの」

 そんな計画は、あっさりロクコに却下された。

「……マジかよ。じゃあ本格始動は1ヶ月後からにするか」
「それもダメよ。マイオドールがオフトン教についてもうだいぶ言いふらしてるわ。それが無くてもあの教会が建った時点で食堂でも酒場でも話題騒然ね」

 しまった。もっと時間をかけてじっくり建てるべきだったか……

「ねぇケーマ。今回の件についてね、私、とても素晴らしい解決法を知ってるの。教えてあげようか?」
「……なんだよ?」
「ケーマがこのまま管理人になればいいのよ。もしくは、大人しく諦めてモンスターを召喚しちゃって私の言う事を聞くの。どう?」

 にこっと笑うロクコ。

 ……まさか。
 まさかロクコは、俺に「働く」か「ロクコの言う事を何か1つ聞く」かを選べと言っているのか。

「ふふふ、ケーマ? 素敵な提案でしょ」
「もしかして、俺の出す他の案については却下する気か?」
「そんなこと無いわよ。文句の付けようもない完璧な案が出てきたら却下しないわ。……ケーマ、こうしないと働かないでしょ?」

 ロクコが俺の扱いを理解しただと!?
 理解したうえで、二者択一を強要だと!?

「……ろ、ロクコ、お前……最近やっぱりおかしくないか? ちゃんと本物か?」
「ケーマこそ最近失礼ね!?」
「絶対何か変わったもの食べただろ。……あ! むしろダンジョンか? ダンジョンの方の開発したから脳にシワができた的な!」
「言ってる意味が分からないけど、複雑なダンジョンになればなるほどコアは賢くなるという話は聞いたことあるわね」
「最近のロクコの進歩はそんなレベルじゃないと思うんだ……」

 俺はそっと嘘発見器な魔道具を取り出した。

「ロクコ、ちょっと私は本物のロクコですって言ってみてくれ」
「マジ失礼ね! 私は本物のロクコよ! これで満足!?」

 魔道具は赤く光らなかった。しかしこの魔道具、本人が心の奥からそう思っていることについては効果が無いのだ……

「私は成長する女なのよ、ケーマ……ふっ」
「お、おう」

 カッコつけて笑うロクコ。あ、これ本物だ。よかったー。

 ……

 って、教会の管理人、どうにかしないとな……早くしないとなし崩し的に俺が管理人にされてしまうな。
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