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絶対に働きたくないダンジョンマスターが惰眠をむさぼるまで 作者:鬼影スパナ

第三次ダンジョンバトル

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第三次ダンジョンバトル:戦い(5)

#Side魔王チーム

 水流というのは思いのほか厄介だった。
 留まる対応はできたものの、その先が続かない。しばらくしてようやく水が止まったころには、魔王チームのダンジョンの3階層目が水没し、再びボスの骨魚が活躍する運びとなった。今度は相手を見習い鰯のような小魚に、1匹だけボスが混じっているというタイプにした。しばらくは時間が稼げるだろう。
 ……やれやれ、当日分にととっておいたDPも、底をつきそうだ。666番コアは、ふぅ、とため息を吐いた。

 とりあえず【サモンスケルトン】で骨を呼び、帝王チームのダンジョンへ突っ込ませる。
 何人分もの骨がムカデのように一体となって進むことで、なんとか水流にも耐えながら進むことができそうだった。
 ……しかし、おかげでこの新しい運用が見つかった。これはこれで、使える。

「やはり、695番は我が宿敵(ライバル)にふさわしい……」

 666番コアはスケルトンを進軍させると、のぼり階段の先に小部屋をみつけた。そこには水が張ってある下り階段があった。道を間違えた――と言うわけではなさそうだ。既に水没しているフロアということか。

 どうせ消耗品だ、と、666番コアは躊躇(ためら)うことなく骨達を進ませた。

 そこはまるで海底であった。
 明るさは殆どなく、海藻が生えていた。ゆらゆらと揺れて、ただでさえ悪い視界をさらに悪くしている。
 水に入って上を見ると、月明かりのように光が洩れる小部屋があるようだった。

「中々に、洒落(しゃれ)たフロアだこと」

 が、そこは当然ダンジョン。当然のように、罠が仕掛けられていた。
 道を切り開くように海藻をスケルトンの手でかき分けようとすると、手が唐突に落ちた。

「……? 何か、された? いや――ここに、()るのか」

 念のため、とスケルトンをさらに進ませて、先ほどと同じように腕(骨)を振る。
 ある一カ所で、スパンッと骨が輪切りになった。

「……これは……(じじ)様、何かしら、コレ」

 666番コアの質問に、6番コアはモニターを見つめる。
 見辛かったが、6番にはそれが何か判別することができた。
 それは、糸――オリハルコン製の、とても細く丈夫な糸だった。

「ほう。これは、オリハルコンでできた糸のようだのう。……ここまで細くすると、ああなるのか」
「オリハルコン! そういえば695番はオリハルコンの指輪をつけていたわ、爺様」
「そうだったか。きっと腕のいいドワーフの鍛冶師を抱え込んでいるのだろう。……そうだ、今度オリハルコンをインゴットで見せてやろう、中々に美しいぞ」
「ふふ、楽しみ。約束よ?」

 しかし、糸か。切ろうにも、オリハルコンでは手が出せない。
 たとえどんなに細くとも、ドワーフの持つ加工技術がなければオリハルコンは決して壊れない。それはつまり、この糸を撤去する手段がないことを示していた。

 調べると、直進と横道に分かれる通路があり、直進の方に糸が仕込まれていた。そして、その先で2つにわかれた道は合流している。
 糸は、荒い網のように張り巡らされている。
 スケルトンには関係ないが、息継ぎができそうな小部屋が網の先にあった。
 もし近道をしようとしてこの通路をまっすぐ(・・・・)走り抜けようものなら――その鋭い切れ味によって細切れになることだろう。

「……そう、そういうことね」

 666番コアは、たとえばそれと流水トラップを組み合わせたところを想像した。
 触れただけで骨を輪切りにする鋭い糸だ。流水で押し付けられよう物なら、網目の形にバラバラにされるだろう。想像するだけでも、えぐい。素晴らしい。

「私の魔剣だと、どうかしら? 爺様」
「触らせん方が良い。儂の魔剣は『不壊』の特性があるから対抗できるが、それでもオリハルコンを断つのは骨が折れそうだしの」
「へぇ……爺様の魔剣でも」

 【サモンスケルトン】を続けつつ、666番コアは不敵に笑った。

(体調不良でちょっと短め。夏風邪だコレ…… あ、なんか早いとこだともう2巻手に入れてる人居るみたいですね)
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