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絶対に働きたくないダンジョンマスターが惰眠をむさぼるまで 作者:鬼影スパナ

第三次ダンジョンバトルの準備ターン

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ロクコの5連1万DPガチャ

 ダンジョン作成2日目。ロクコにガチャを回してもらうことにした。
 内容によってはダンジョンの構成を大きく変えるかもしれないからな。

「じゃ、早速1万DPガチャ行ってみるわね」
「ああ。頼んだぞ」

 50万DPのうち、20万は回してもらおうと思う。まずは1万DPガチャを5回、その後1000DPガチャを150回だ。

「そういえば、ケーマさんは1000DPガチャで召喚されたんでしたっけ?」
「ええ、そうですね」

 ハクさんに「では、これからガチャで出てくるのは、ケーマさん10人分ということですね」と微笑まれた。
 それ、不死鳥の卵のときにもうやりましたから

「ガチャなんて効率が悪い。何が出てくるかわからないし、内容がはっきりしているカタログから召喚する……というコアの方が圧倒的多数なんですよね。実際、当たりが出るということは殆ど無いのですよ。普通にDPで交換した方が良い場合がほとんどです」
「あれ? ハクさんもガチャでドラゴン召喚したとか聞きましたが」
「ええ、DPが有り余ってたので検証したときの話ですね。1000DPガチャ1万回で、ホワイトドラゴンの幼体が1体出ました。他はみなハズレでしたが」

 1000万DP使って当たりは1回か。……確率0.01%かよ。

 ん? まてよ、それじゃあガチャ回して余裕で元以上の結果しか出ていないロクコの運って一体……いや、考えるのはよそう。

「俺は、ロクコの運を信じてる!」
「信じられた! じゃ、いくわよー。……ていっ」

 ぎゅぃん、と直径10mくらいの巨大な魔法陣が広がった。
 前に1万DPガチャで不死鳥の卵(フェニ)を当てたときと同じくらいだろうか? あの時は部屋の外まではみ出してたけど。

「……いきなりの当たり演出ですね」
「これ、そういう意味だったんですか」

 そういえば俺がガチャを回した時はなんか魔法陣ちっさいなって思ったよ。
 そして、魔法陣は回転しながら直径2mくらいまで小さくなり――

 うじゅる……と、半透明な触手が湧き出て、全容が明らかになる。
 テンタクルスライムさん が あらわれた!

「うわっ、何コイツ……って、ちょっと前に見たわね。あれはこの倍くらい大きかったけど」
「テンタクルスライムとは……ちょうど今回のダンジョンと相性がいいですね。あ、前に闘技場で見たのはこの進化形のビッグテンタクルスライムよ、ロクコちゃん」
「ふむ、小さいのが当たったんですね」

 尚、DPにして8万相当だ。早速の大黒字に思わずニッコリ。
 さすがロクコ。それじゃ、そのまま2度目の1万DPガチャを回してもらおう。

「あら? 小さいわ」
「これはハズレですね。まぁ良くあることですよ」

 なんと、魔法陣が1mくらいしかないではないか。どうしたロクコ?!
 と、魔法陣からぽんっと、タコが出た。丸い頭にデフォルメされた8本足。なぜかハチマキを巻いている、アニメチックなタコだった。
 ……タコ、だよな? ダゴンでしたってオチはないよな……?

「トゥーンオクトパスね。見た目の可愛さから愛玩用にも人気があるけど、モンスターとしては弱いわ」
「むむ、そうなんですか」

 カタログでは500DPだが、銀貨数十枚で取引されることもあるとかだ。
 ……とりあえずハクさんのツテで売りさばいてもらおうかな?

「ああ、でも水中なら煙幕が使えるわね。数十秒で効果が切れるという持続性のない煙幕で、一面を真っ暗にするという特殊な代物よ。あと攻撃がなぜか致命傷にならず、様々な攻撃を食らっても死なず、大怪我しても一週間もすれば完全復活するとか」

 なにそれギャグ補正か何か? 漫画(トゥーン)だからか。
 攻撃に欠陥持ってるとか、レイとは仲良くやれそうなタコだよ。

 そして次の1万DPガチャを回す。
 ロクコの豪運が再び発動し、ぎゅぉおん、と、大きな魔法陣が現れた。

「また当たり演出……ロクコちゃん、ホント、運がいいわね」
「ふふ、当然ですハク姉様。さーて、何が出るかしら?」

 今度は1m程度まで魔法陣は小さくなる。そして、ごろんと(たる)が現れた。
 ……樽……? なんだこれは。

「……モンスターではなく、アイテムですね」

 そういえば前にも【料理】スキルのスクロールとかあったもんな。

「アイテムですか。どんなのでしょう?」
「お酒ですね。これは相当な年代物の(ビンテージ)ワインのようです。……なくしたら大変ね、私の方で保管しておいてあげます」

 うきうきと【収納】に樽を仕舞うハクさん。あの、それうちのDPで出たヤツなんですけども? ……まぁ、いいか。

 4回目。ぐわんっと、ひときわ大きな魔法陣が現れた。またか当たりか。
 あれ、なんか半径15mくらいあるんだけど?

「お、凄いのでそうじゃないコレ?」
「……大当たり演出、でしょうか。初めて見ましたよ」

 そこから、きゅっきゅっきゅ、と絞り込むように魔法陣が小さくなり、ころん、と手のひらサイズの光る玉が現れた。

「……これは、何かのスキルオーブですね。スクロールみたいなものですが、使うまで何のスキルか分からないという物です。……まぁ、普段私達がDPで出す場合はカタログでどういうものか分かるのですが」
「へー。そんなのあるんですね。じゃ、ケーマ、使ってみてよ」
「俺かよ。戦闘用スキルとか出ても前線に立たないぞ俺は。いいのか?」
「ああ、大丈夫ですよ。スキルオーブは、スクロールとは違って何回か使えますから」

 DPカタログを見るがスキルオーブは載っておらず、ハクさん曰く「スキルスクロールをあまり出してないからではないか」とのことだった。確かにそんなに使ってないもんな。
 ちなみにDPの基本的な相場はスクロールの100倍。それでいて10回程度で壊れるという、なんともDP効率の悪い代物だ。そりゃ誰も使わんし、世の中にも出回らんわ。

 とにかく一回使ってみることにした。
 使い方はスクロールと同じで、魔力を流し込むだけ。
 大当たり演出のあったスキルということで、期待しつつぐぐっと魔力を流し込む。
 流し込んだ魔力に呼応して、キィン、とオーブが光りを強め、魔法陣が頭に入り込んできた。

「うぉ、こ、これは……なんと使えないスキルだッ!」
「どんなスキルでしたか?」

 俺が覚えたスキル……それは、【気絶耐性Lv9】だった。
 効果は……気を失うスキルや薬などの効果に耐性ができ、気絶しそうな環境でも気を失わないでいることが可能だ。……しかも「眠り」も「気絶」の範疇に入るらしく耐性がつく。しかもしかもLv9なので、1ヵ月くらい不眠でも大丈夫のようだ。

「ふーん。ダンジョンコアには不要ね」
「あら、でも冒険者やダンジョンマスターにはかなり有用なスキルですよ? 気を失わないということは活動し続けられるということですし。ダンジョンマスターならダンジョンバトル中に寝て離脱するということも減ります。……さ、これで眠らずに働けますねケーマさん」
「頼む、勘弁してくれ……」

 尚、パッシブスキルで、常時発動してくれやがるようだ。
 何が悲しくて睡眠を削らなければいけないのか。ここのところ働き過ぎて睡眠が疎かになっていた罰だというのか。ああ眠りの神様、どうか俺にご慈悲を!

「お、ケーマみてみて。1万DPガチャ最後の1回、ハズレだけど『超強力睡眠薬』がでたわ! お香タイプね!」
「おお……だが感覚で分かる。今の俺には効果がなさそうだ……!」

 あの、眠りの神様? この哀れな子羊をおちょくっておられるのでしょうか?!
 おちょくられた子羊は、羊を数えるときに反復横飛びしますよ!

「ケーマ、気絶耐性って発動のオンオフ切り替えできないの?」
「あ、できるっぽい。……助かったぁ……ありがとうロクコ。おかげで救われたよ」
「あら良かったですね。パッシブスキルには切り替えられないものも多いのですが」

 よかった。眠りの神様に感謝しとこう。居るのか知らんけど。
 まったく、こんな物騒なスキルはオフにしとくに限るね! 命にかかわるわ。


(気絶耐性、ものすごく有用なスキルです。寝ずに小説書き続けられるとか欲しいスキルではあります)
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