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絶対に働きたくないダンジョンマスターが惰眠をむさぼるまで 作者:鬼影スパナ

ダンジョンコアの集会

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ランキング

『それじゃ、みんなそろそろ気になってるだろうし、DPランキングを発表しようか』

 『父』の言葉に、ざわり、と場の空気が再び張り詰めた。

『はーい注目。まずはトップ10の発表だ! まぁ、ここはこの数年順位の変動もないし、一気にほいっと』

 1位から10位までが表形式で一気に発表された。
 ロクコの知る一昨年と比べても順位の変動はなかった。
 1位から3位までは、それぞれ1番、2番、3番コア。4位は7番コア、5位は9番コア、6位は6番コア。そして7位にハクこと89番コア、8位に5番コア、9位に10番コア、10位は8番コアだ。

 がぁあああ! と悔しそうな5番コアの咆哮と、黒炎のブレスが天に向かって放たれた。

 トップ10位は殆ど1桁番号コア(シングルナンバー)が占めている。その中に割り込んでいるハクは、やはりすごい、とロクコは感じていた。
 尚、DP保有量も一緒に表示されていたのだが――ロクコは、兆より上の桁を知らなかったので、果てしなくすごいのは分かるが、読めない程だった。

『うーん、やっぱり1番、2番、3番は優秀だね。僕は嬉しいよ。この調子でもっとたくさんのDPを集めなさい』
「お褒めに与り、恐悦至極に存じます、父上」

 膝をつき、騎士のように礼をする1番コア。それに習うように2番コア、3番コアも頭を下げた。2番コアと3番コアは、それぞれ銀色、銅色の騎士姿で、とても様になっていた。ファーストロットと呼ばれる1番~99番までの中でも、特にこの3名は『父』がじっくり丁寧に作ったという話だから、ある意味当然ともいえた。
 しかし、読めない程たくさんのDPを集めた上で、さらに尚「もっとたくさん集めろ」とは、次元が違うなぁとロクコは思った。

『7番、9番もよく頑張ってる。できれば3番コアを抜かすくらいになってくれよ?』
「はい、父様」
「微力を尽くしますわ」

 7番、9番コアは緑の髪、青の髪をした女性の姿をしていた。『山の神』、『海の神』と呼ばれているらしい。まぁハクも『白の女神』と呼ばれているし、似たようなものだろうと、ロクコは思っている。

『6番、89番、5番は順位が下の者の面倒をよく見てくれているね。底上げというのもまた大事なんだ、ありがとう』
「勿体なきお言葉」
「お父様に喜んでいただけて、何よりです」
「父よ、未熟ながらこの5番コア、お役に立ててうれしく思います」

 6番コア。禍々しいほどに黒い鎧に身を包んだ初老の(いかめ)しい男。通称『大魔王』と呼ばれており、その派閥は魔王派と称されている。
 89番コア。言うまでもなくハクだ。ラヴェリオ帝国の祖であり、ロクコの姉。ここでは『裏切者』と呼ばれている。
 5番コア。10位までの中では唯一人の姿をとっていない、黒いドラゴンだ。正体を隠すまでもない、『父』に貰った姿を隠すなどしない、という意思の表れでもある。通称を『龍王』という。イッテツ含めて爬虫類系のコアを多く従えており、こちらは龍王派と呼ばれている。

『10番、8番。君たちもがんばっているようだね。これからも末永くよろしく、長生きしなよ?』
「我が王よ、有難き幸せ」
「全力をもって期待に応えましょうぞ、師父」

 10番コア。『父』の法衣を真似た、しかし煌びやかな装飾をゴテゴテと飾った法衣に身を包んだ年老いた男性だった。
 8番コア。10番コアとは真逆に、質素な布の服を纏うのみの、杖をついた老人だった。

『それじゃ、699位まで、全部発表だよ。いやぁ、下の方は順位の変動が多くて見てて楽しいね?』

 10位までの表より、文字は小さいが遥かに大きい横長の表が現れた。ケーマが居たら、まるでテストの順位発表みたいだと言ったことだろう。
 11位から699位までの全ての順位、ダンジョンコアが表示されている。
 そこには379番コアのように死亡したダンジョンも記録されている。その時点でのDPで記録され、以降の変動はないが。

 そして、ロクコは自分の名前を探して最下位のあたりを見ようとしていた。
 とはいうものの、ケーマがきてからだいぶ稼いだわけだし、最下位くらいは脱出してるんじゃないかなと期待していた。
 そして、下から順に見て行き……産まれてすぐに死んだコアや、最後の抵抗でDPを使い果たしたコアたちのような、DPがほぼ0の順位を抜いて……400位まで見たのだが、「695番」は無かった。そのまま300位の方まで見て行く。

 300位あたりは600番台が多く、まだ人化できない者が殆どのため見た目のバリエーションが特に豊かだ。
 そんなロクコを見て、629番コア、オレンジ色のウサギが顔をくしくし擦りつつロクコに話しかける。

「んきゅ? どうしたきゅか695番。最下位はあっちきゅよー?」
「えっ、あっ、いや、その。……私の番号、ないんだけど。おかしいわね」
「……ついにパパにも忘れられたきゅか?」
「そ、それは無いと思うんだけど」
「なら、DPの欄をみて探したらどうきゅか? 見落としてるにきまってるきゅよ」

 ああ、それもそうか。と、ロクコは自分の保有してるDPを思い返しつつ、目の前のランキングのDPを確認する。
 ……300位、629番。保有DPは35万1200。

 あれ? そういえば私、今DPいくつだったかしら……? ハク姉様から宿代にDP結構貰ってたし、それなりにあるはず、よね?
 と、メニューのDP表示を確認する。最近は自分が使える分、という制限表示をかけていたから、ずっと10万くらいの表示になっていた。久しぶりに総DPで確認する。

 72万9359DP。

「……うん?」

 ごしごしと目をこすり、改めて見る。
 表示はかわらず、72万9359DPだった。

 ……いやいやいや、ばかな。うちの資産はむしろ金貨の形でとっているはずだ。すこし前に、今あるDPより持ってる金貨を全部潰した方が多いってケーマが言っていたはず。
 え、ちょっとまって。ということは、実質さらに倍以上……?
 そうでなくても300位の35万より、もっと上ってこと?

「どうしたきゅか? ぼくの、ためにため込んだDPをそんなに見つめちゃって。羨ましいのは分かるけど、自分で稼がなきゃダメきゅよー?」
「あ、いやその。そうね。うん」

 そしてさらに上位の方へ足を運ぶロクコ。……250位で、大体50万DP。
 えっ。えっ、どこまで行っちゃうの? と、ロクコはついに自分の番号を見つけた。

「……210位、695番……?」

 もう一度確認したが、間違いなく695番と書かれていた。一度後ろを向いて、改めて見てもやはり210位に695番があった。
 ちなみに200位から先は100万DPとかで、どんどん上がって150位あたりで1000万を超えていたが。

「……ふへっ」

 思わず変な笑みが漏れた。
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