僕ドラ2!僕の平和(かな?)なスクールライフ。(28/31)縦書き表示RDF


僕ドラ2!僕の平和(かな?)なスクールライフ。
作:文月



怒りと亀裂。


――――ドラ……リーニョ………




朦朧とする意識の中、3世の頭の中を一人の名前がよぎった。
自分を救おうと、死なすまいと思ってくれた彼。
自分のために、敵を迎え撃とうとしてくれたドラリーニョ。






なのに自分は何も出来ず、あげくドラリーニョは返り討ち。




悔しい。



自分にもっと力があれば…



そうだ、力を。



力が、欲しい……





                     

                    ***
元々薫は戦闘向きの人間ではなかった。
そんな薫でさえ、ショックガンを構え、目の前の敵に向けて放つ。その姿は数十分前の透と瓜二つだった、だがそれゆえに、想いの違いがより際立って見えた。
もう一人ののび太と薫の入れ替わり立ち代りの攻撃に、ドラえもんズは苦していた。




 「さぁ、どうするのかな?このままじゃぁ、何も出来ないよ?」






薫は口元を歪めながら問う。
のび太はかすかに、それでも確かに、焦りを感じていた。







このままでは負けると、のび太は確信していた。



何故かは分からない。
苛立ちと焦りで、手元の銃が滑り落ちた。





―――――何で!!?



何で、銃の撃鉄が動かないんだ!?








何回も引いた引き金が、カチリという音を立てても、弾は放たれない。それなのに、微かに銃が重みを増したように思える。





 「どうしたの、僕?」





もう一人ののび太が、本物の方に声をかけた。拾おうと顔を上げたのび太の額に、冷たく硬いものが当たる。思わず彼は、体をびくりと反応させた。




 「Checkmateチェックメイト♪」






                



                    ***
黒い猫が、床に鼻を当てて匂いを確認する。顔を上げ、ロンの声でその猫は伝えた。



 「あっちだ、向こうから匂いがする!」



そして、走り出す。その後を、皆が追いかけて行く。
途中、静香は何度振り返りそうになっただろうか。その度に首を振り、自分を戒めた。
そんな静香を見かねて、ジャイアンは静香に聞いた。



 「ドラミちゃんが、心配なのか?」


静香は走りながら、また首を振る。ただ、横でなく、縦に。
その様子を、スネ夫とノン子も二人の後ろから見ていた。



 「だって…ドラミちゃんはまだあんなに小さいのに…なのに、あんなにみんなの心配をしてるのよ…?
あんなに小さい子に、どれだけのものを背負わせているのかと思うと……どうしても、もう一度引き返したくなるの…」




 「じゃぁ何で、引き返さないんだ?」


ジャイアンのその質問が、ぐさりと静香の心に突き刺さる。
引き返したい、だったら引き返してつれて来れば良い。





 「ちょ、ちょっとジャイアン。今そんなこと言ってる場合じゃ…」


スネ夫が間に割って入ろうとするが、そのスネ夫の肩をノン子は掴む。振り向いたスネ夫に、今は駄目、と首を振って意思を伝えた。
静香は少しうつむき加減に走った後、もう一度ジャイアンの方を真っ直ぐ見る。




 「戻ってもドラミちゃんの重みが更に増えるだけ。
今私が本当にしないといけないことは、そうじゃない。」


ジャイアンは微かに口元を上げた。





不意に、猫の姿のまま走っていたロンがブレーキをかけた。それに伴って、後ろを追いかけていたメンバーの全員が思わず前につんのめりそうになる。


 「ロ…ロン?どうしたんスか?」



小龍の問いかけにロンは答えもせず、代わりに自分達の右側にある牢屋の向こうに顎をやった。振り向いた先にいた人物に、思わず静香は声を上げる。






 「出来杉さん!!」






猿轡を噛まされ、太いロープで縛り上げられた出来杉。
血みどろになった学ランと、牢屋の隅に彼はいた。









                     ***





 「もう…許せないであーる…」


ドスの効いた声が僕の耳にも、そしてもう一人の僕の耳にも飛び込んできた。口調から察するに3世なのだろう。だけど、様子がおかしい。
此処から見える3世の影が、今までの3世のものより随分長くなっている。
僕は思い切って足でもう一人の僕の腹部を蹴り、殺される一歩手前から逃げ出した。
小さな声を漏らしたもう一人の僕は一メートルほど先に転がった。僕は息をつく暇もなく、3世の方を振り返る。






地面まで降りた髪がざわざわと揺れる。
怒りの感情に満ちた3世の眼が、もう一人の僕を捕らえた。
いつもよりも高くなった身長は、もう少しで廊下の壁につきそうだ。





 「ドラメッド…まさか、お前…」


キッドが、ごくりと息を飲む。
3世はキッドの声も気にかけず、右手をもう一人の僕の前に突き出した。そして、凛とした声で叫ぶ。



 「風よ、我輩に従うであーるっ!!!」




風が、3世の手元に集まる。小さな台風のように渦巻くそれを押さえる右手。支えるように、腕に添えられる左手。
どぅん、という衝撃波のような音と、吹き荒れる風。



壁に打ち付けられる鈍い音と、3世が地面を蹴った音が僕の耳に届いたのは同じ頃。首筋を力いっぱいに掴んだ3世から逃れようとするが、いくら力んでも出てくるのは荒い息ばかり。



 「謝るであーる…」


ぼそりと呟く。聞き取れないほど小さい声。




 「ドラリーニョに、謝るであーるっ!!!」





ドラリーニョはまだ、眼を瞑ったまま。押し付けられた体を中心に、壁にびし、びしと亀裂が入っていく。それと同時に、もう一人の僕も声にならない悲鳴を上げる。
その光景にドラえもんズが、そしてセワシ達もさえ声を出せずにいた。
隣にいたドラリーニョの手が、微かに隣にいた王ドラの手を、握り返した。
ゆっくり、ゆっくりドラリーニョはまぶたを持ち上げる。



少しずつ視界に入る惨状に、ドラリーニョは突然、眼を見開く。










 「ドラメッドぉっ!駄目ぇぇぇぇっ!!!」

















                    ***







壁に入る亀裂の隙間から、駸々と何かが湧き出てきた。
その亀裂が多くなるにつれ、その何かの量も増えていく。





3世の眼が、それを捉えた。







 「み、み、み、水であーるっ!!
水怖い水怖い水怖いーっ!!」







ぼん、というなさけない音と煙。次の瞬間には、さっきの威厳は何処へやら、いつもと同じ格好のドラメッドが、あたふたあたふたと水から逃げようとしていた。だけど、ほっと一息ついている場合ではない。
水は勢いを増して、この空間に広がろうとしている。



…さっき自分達が落ちてきた穴は高すぎるし、それにここの何処かにノンちゃん達も居るはず。ほかの人を置いて自分たちだけ逃げるなんて…。だけど、どうしたら…!




 「A−002!ここに空気砲を!」


声に反応したもう一人の僕が、薫さんの示した先の壁に向けて空気砲を構える。そこは、ひび割れて水が漏れ出している反対側の廊下の壁。見るからに固そうな壁に向かって放たれた弾は一発ではなく、ヒビが入り割れるまで数発の弾を要した。
そして、壁に入った亀裂が割れ、穴が開く。



地下に不自然に広がる、何も無い空間。
その空間の下の方から、かすかに聞こえてくる呻き声、悲鳴、喚き声、き声。
それは、更に下層の地下に何かが存在し、蠢く事を物語っていた。



人の声とも猛獣の声とも取れない、声。
地獄の底から逃げ出したいと訴えている、声。





漏れ出した液体は逃げ場を見つけ、更に下層へとうねりながら落ちていく。
だけどとりあえず、溺れ死ぬと言う最悪の事態だけは免れたのは分かった。









そんな中。





ビシ……バキ………ピシィッ…………




何かが少しずつ、悲鳴を上げている。
それは、生物のものじゃない。




コンクリートの壁が突然、限界に達した。
























 






















 「セワシさんっ!!!!」













薫さんの悲痛の叫び。








響く。









僕の耳に。






短くてすみません。テスト週間前なんですな文月です。
この次かその次あたりで最終回です。ありがちパターンですか、これ。この終わり方。
サイトの方もやっとこ6000HITSして改装もそろそろ終わってなんかもう気合が抜けてます。


さて、であそろそろ次回作の説明に入っておきます。テスト前日なのでさっさと終わらせましょう←


まず、次回作について今の所決まっているのは↓
・クロスオーバーです
・2・3作品とのクロスオーバー
・何とクロスさせるかは投票にて決定。
・そのため、ドラズグループも数人ずつのまとまりに分かれます。
・クロネコ・時空警察陣も今の所参加予定。
(作品によっては大人数になるため、もしかしたらいないかも。)


です。投票の方は本舗http://maruuta.web.fc2.com/にて最終回が公表された後に行われます。

今の所ネタが何とかなりそうな作品勢を以下載せておきます。出来るだけ多くの人が知っているものをチョイスしたつもりです。
作品のリクなどは受け付けますが、必ず2・3作品の中の一つになるとは限りません。


・クレヨンしんちゃん
・ONEPIECE
・銀魂
・家庭教師ヒットマンREBORN!
・ケロロ軍曹
・ひぐらしのなく頃に
・その他これからも増える予定。

因みに個人的にはクレしんとワンピとケロロが最有力候補。


です。
最終回と投票令発動までしばしお待ちを。


では。











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