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2 イヤな午後の出来事
あー・・・うん、やっぱり飯はまだまだ食えそうにないや。

「・・・」
「・・・」

今現在、俺は例の先輩に手を引かれ、近くの教室で待機中。
ちなみに廊下ではさっきまで俺を追い掛けていたであろう、先輩達の声がする。

「あれ? 舞木クンは何処だ〜?」
「今日も逃したな・・・もうそろそろオレ達限界だぜ?」
「・・・放課後にでも襲うか?」
「あー、それでもいっか」

壁越しにくぐもった声が幾つか聞こえる。
つか、何気に問題発言しゃちゃってますよ?!

「昼飯いこーぜー」

声のトーンが何こか下がった声音で言い、足音がいくつか遠のいて行く。
それに止めていた呼吸を再開させる。
全身の力が一気に抜け、その場に座り込む。
あー・・・マジ助かった・・・帰り気を付けよ。

「あ、あの・・・助けてくれて、その・・・有難う御座いま――――」
「ふん、誰が助けるなんて言ったよ」

先輩は俺と視線を同じくし、ニヤリと不敵に微笑む。
って、今この人何てった・・・?
目を瞬かせ、俺はそんな事を思いつつ目の前の綺麗に整った顔を見る。

「オレは、自分に利益が無い事はしない主義でな」

言い脇に抱えていた教科書とか筆記用具を床に置いた。
手を顔の横と足元に付けられ、俺は正直びびる。
ちょ・・・逃げられねえ・・・

「あ、あの・・・お、俺に用でも・・・?」

目の前の先輩へと俺は恐る恐る尋ね掛ける。
ふがいない事に、自分の声は震えていた。
あーマジ情けねえな・・・、俺。

「当たり前だろ? だからこうしてお前をアレから逃がしてやったんだ」

至近距離でクスリと笑われ、鼻先に吐息がかかる。
自然と俺の頬が赤く染まり、無意識の内に心臓がドキドキと高鳴ってるのを感じる。
何で俺ドキドキしてるんだ・・・?訳分からん。

「お前が、舞木智一だな?」
「―――・・・ぁ、は、はい」
「噂通り、だな・・・オレ好みだ」

・・・はぁ?今何と仰いましたかこの方?!オレ好み?!噂通り?!

「あ、あの・・・アンタ、誰ですか・・・? つか何で俺――――」
「3年4組、日野大輔ひのだいすけ

俺の言葉を遮り、先輩―――日野大輔は言った。
さらりと前髪が垂れ、眼鏡の奥の瞳を隠す。
それがまた色っぽくて、男同士なのにも関わらず俺は見とれてしまう。
いやいや、気をしっかり持て!!相手は男だ―――俺はノーマルだ!!!

「オレはお前が気に入った」

日野先輩はその綺麗な顔で笑い、俺へと顔を寄せる。
俺は反射的に開いていた両手を使い、これ以上の接近を拒むように先輩の顔を押さえる。

「なッ、何ですか急に?! 気に入ったって、そんな事言われても俺が困るだけだし!」

そのままの体勢のまま、何故か顔が熱くなるのを感じ俺は半ば叫ぶように言った。
先輩は俺の手首を取って壁へと押し付ける――――って

「ちょ、ちょっとッ?!」
「困る事なんてない、お前はただオレを好きになればいいだけだ」

フンと鼻で笑い、先輩は舌で俺の首筋を舐め上げた。
ぞくりと背筋に痺れが走り、身体を仰け反らせる。

「んぅ・・・」

不甲斐なくも俺の口から妙な音が出た。
目をぎゅっと閉じて視界を遮断し、身体を捩ってみる。
捩っては見たけど・・・抜け出せる事も無くて・・・あー情けねえ。

「オレから逃げようなんて思うなよ?」

くすと小さく笑う気配がし、先輩は低く甘い声で囁く。
その声が何故か頭の中に木霊して・・・背筋に痺れを走らせる。

「お前は、もうオレ様のだ」

どこからその自信が来るのかとか思いつつ、俺は顔を赤くさせる。

「バッ! な、何で俺が先輩のにならなきゃいけないんですか?! 嫌ですよ!俺は嫌ですよ!!」

絶叫する俺の言葉に微笑み、先輩は手を離す。
くしゃりと髪を梳き、床に置いた筆記用具を手に取る。
てくてくと教室のドアへと先輩は歩き、取っ手に手を掛けて俺へと振り向く。

「お前に、拒否権はねえよ」
「な゛ッ」

悪戯に笑い先輩はガララララとドアを開けて出て行く。
ポカーンと口を開け、間抜けな顔の俺は先輩の出て行ったドアを眺めていた。
我に返ったのは昼休み終了を知らせる鐘が鳴った、午後1時半過ぎの事だった。

―――――・・・あ、飯食ってねえ。
こんな感じでグダグダと頑張ります!w

誤字・脱字等、ありましたらすいませんm(_ _)m


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