1 コトの始まり
「もう勘弁して下さいよおおおおおおおおおおおおお!!」
昼飯も食わずに俺、舞木智一は廊下を全速力で駆けていた。
背後からは目をギラギラと光らせる先輩達が駆けて来る。
「お前が止まれば済む事だろ〜?」
「そうだぞ! 止まれよ、舞木!」
「無理ですッ!!」
背後から掛けられる言葉に言い返し、俺はひたすらこのなっがい廊下を駆け続ける。
この追掛けっこの始まりは、約三十分程前まで遡る――――
* * * * * *
「んー、やっと昼飯だ〜」
キーンコーンカーンコーンと最もポピュラーで詰らないチャイムが鳴り、俺は大きく伸びをした。
今日のおかずは何だろう?とか考えつつ、後ろの席の友人、相田祐樹へと振り向く。
「祐樹ー飯食おうぜー」
弁当箱を持ち、椅子に座ったまま祐樹の机へと寄る。
がたりと祐樹は椅子から立ち上がり、財布片手に俺を見下ろす。
つか、俺見下ろされんの嫌いなんだけど。
「オレさ、今日食堂なんだ。 だからさ、食堂で食わねえ?」
「あーうん。 別に良いけど」
頷き、弁当片手に俺と祐樹は教室を出る。
廊下には見渡すばかりの男男男・・・・やっぱり男子校はむさ苦しいな。
女の先生は何人か居るけど、四十過ぎとかばっかだし・・・若いのは居ねえし。
「つかさ、男子校って本当に男ばっかだよな」
「何だよ急に?」
「だってさ、男子校なんだしもっとこう・・・女の若い先生とか居ても良いと思うんだよね俺は」
むぅと不機嫌な顔を作り、腕を組んでみせる。
はははと祐樹は笑い、俺へと顔を向けた。
「まぁ、それは全員が思ってるだろうよ。 オレもそうだし」
言って人の良さそうな笑みを浮かべた。
だよなぁ、目の保養って感じでもっと女の先生を入れて欲しいってモンだ。あ、若い女ね、此処伏線。
「しっかし、今日は何食―――――「まーいーきックーン♪」
祐樹の言葉の途中で、低くも高くもない声が前方から飛んだ。
肩を跳ね上げ、バックバックと高鳴る胸を押さえ、たらーと頬に嫌な汗が流れ落ちるのを感じ、どうか俺の嫌な予感が当たりませんようになんて思いつつ、声が掛った方へと目を向けた。
・・・ああ、やっぱりでしたか。うん、予想通りですね。ははは・・・
「出たあああああああああああああああああああ?!」
「酷いなぁ〜そんなお化けが出たみたく叫ばなくても良いじゃん」
ぶすーと頬を膨らまし、金髪で男から見ても格好良い先輩が言う。
その後ろの数名もそーだそーだと声を揃える。
いや・・・そんな事言われても・・・つか、頬膨らましても可愛くねーですよ?
「つっ、つか! 今日は何の用ですか?用が無ければそのままどっか行って下さいよ!」
「そんな言い方しなくて良いじゃんかー冷たいよねー? 舞木クンは」
「んなの知ったこっちゃないですよ!!」
目を細める先輩のもの言いに言い返し、ビビリな俺は祐樹の後ろに隠れる。
あー・・・自分でビビリって言って少し傷付いたよ・・・・情けねえ。
「まーいっか、今日こそオレ達に付き合って貰うよ? 舞木クン?」
ニヤリと不気味に笑い、先輩方は俺達へとにじり寄る。
嫌な汗が全身の毛穴から噴き出したように、身体中が汗まみれになるのを感じた。
祐樹は目を瞬かせ、小さく息を吐いた。
「・・・智一、お弁当持っててやるから取り敢えず逃げれば?」
「はぁ? 何お前、俺を助けようとは思わねえの?!」
「いや、だってほらオレ飯食いたいし。」
「俺だって食いたいさ・・・ああ食いたいさ!!!」
叫んで弁当箱を祐樹に押し付け、俺は涙を散らしつつくるりと方向転換をして駆け出す。
「あっ!逃げた!!」、先輩方は言い俺の後に続く。
祐樹は相変わらずのムカツク笑顔で振り返り、手を口元に添え
「食堂に行ってるからー」
「お前は一辺死んで来いッ!!」
マジで本気でヤツは死ねば良いッ!!!何で俺だけこうなるんだ!!!
と、言う事で冒頭に至る訳である。
あー本気で腹減って来た、今日は何だかもう駄目な気がする・・・ヤバイ。
空腹に耐えつつ、体力の限界を目の前にした頃、やっと廊下の壁が見えて来た。
「舞木クーン! そろそろ体力の限界じゃなーいー?」
「ッ、ふ、ふん!! 俺はまだまだ走れますけどッ!!」
「フフフ〜そんな強がりな所も可愛いね」
「あああああああああああああああああああ!!!」
半ば我武者羅に掛け続ける。
壁が近付き右へと曲がる体制を作り、きゅきゅっと音を立てて右へと曲がった。
そして少し走ってすぐ左へと曲がる。
ああ、何でこんなにこの学校の構造は変なのさ?コレじゃ迷子になっちゃうよ、マジで。
「つか、もう体力・・・が・・・・」
ぜーはーと荒い呼吸を肩で整えつつ、少し走る速度を落とす。
後ろを振り返り、まだ角を曲がって来てない事を確認。
よし、今の内に隠れるか・・・――――
「ぶッ」
急に前に現れた壁にぶち当たり、俺は妙な声を上げた。
壁・・・と言うよりかは柔らかく、若干甘い香りが鼻をつく。
ばっと顔を上げ、視線の先にあったのは縁無し眼鏡を掛けた肩までの黒髪が綺麗な男。
多分、いや絶対先輩らしかった。
「あ、ごっ、ごめんなさいッ! あの、俺、急いでるんでこれで!!」
がし
・・・―――――へ?
「あ、あの〜・・・?」
「こっちだ」
ぐいぐいと俺はその先輩に右手首を掴まれ、引っ張られて行く。
あ、あの・・・これ今どんなフラグ立ちましたか・・・?
昼飯フラグなら良いけど・・・さ。
初めましてorお久しぶりです!! 四つの葉と書いて四つ葉と云います!!
これは第二作目の一人称作品です! 凄い緊張しました。(何で
またまたBLと言う事で、それなりに頑張ります!←
こっちは四日に一回くらいの更新になると思います。
どうぞ、お付き合いよろしくお願い致します!!!
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