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15.クルビスさんのこと

「クルビス君のことなんだけどね。」



 クルビスさんの?

 わたしが聞いていいのかな?



(でも、好きなひとのことだし…うん、聞いちゃおう。)



 恋愛でも仕事でも成功には情報ありきです。

 あって困ることはない。よし。どんとこい。



「黒一色はクルビス君だけっていうのは言ったよね?こっちで黒っていうのはすごく「強い色」なんだ。」



 良い色だっていうのは聞きましたけど、「強い色」ですか。

 色に強弱があるんだ。まあ、こっちでは色が個人情報らしいから、そういうのもあるのかも。



「こっちではね、色は濃ければ濃いほどいいんだよね。魂の資質が高くて魔素の量もあるって証明なんだ。

 それって身体にも影響してね。濃い色を持ってると身体能力も高いんだよ。」



 ああ。わかります。クルビスさんって走るのものすごく早いんだよね。

 森で抱えられたことを思い出して、ちょっとブルーになる。



 最初の思い出が荷物かかえって…。

 どんな出会いかただか。



「その中でも濃い色一色の個体が飛びぬけて力が強くてね。「単色」って呼ばれてる。クルビス君はその中で一番濃い「黒」の単色だ。」



 …クルビスさんってホントにすごいひとなんだなぁ。

 隊長さんだし、昨日は街で「クルビスさま」って言われてたし、能力も高いって…ラノベで言う「英雄」タイプですか?



 これはかなり身分違いかも。

「口説く」って言われたけど、ライバル多そうだなぁ…。



「だから、飛びぬけて力が強いし、寿命も長い。…同族に置いていかれるくらい。」



 置いて行かれる…。

 自分だけ寿命が長くて、取り残されるってこと?そんな…。



「今はまだ若いし、友達も家族もみんないるよ。でも、それもいつかは…。」



 置いて行かれる。

 1人だけ…?そんな、そんなのさみし過ぎるっ。



「これからクルビスくんとの付き合いを続けていくなら、これは頭に入れておいてね。皆知ってるけど、口には出さないことだから。」



 ああ、そっか。これもこっちの常識なんだ。

 当たり前すぎて誰も口に出さないけど知ってるってこと。



「…教えていただいてありがとうございます。知らないままだと何か失礼なことを言ってたかもしれません。」



 ホントに。教えてもらってよかった。

 そんな深刻な話だったなんて。私との寿命の違いにもショックを受けてたけど、あれもこのことに関係してるのかな?



「あの、私の寿命が80年くらいだって知った時もクルビスさんすごくショックを受けてたんですけど…。」



「ああ…。そうだろうね…。……うん。そうだね。やっぱり話しておこうか。誰かに変な風に聞いてもいけないしね。」



 まだあるんですか…。

 情報は1度にお願いします…。

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