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日替わり35℃!!
作:天地 袋



第1話  The Third Mystery 前編


俺のクラスには既に、天使と悪魔が存在していた。
いきなりだが、彼らは数日前に転入してきたのだ。今思えば、この二人から、天使だの悪魔だのと、自己紹介を受けていた気もするが、少し頭の痛い連中くらいにしか思って居なかった。

そして、当然この2人は仲が悪い。
そんな事は、大して問題ではない。仲が悪い連中だって世界には五万といるんだ。
俺は、別に気にすることも無く、学園生活をそれなりに楽しんでいた。

 今日もなんら意味も感じず、教室の扉を開けた。
少しおかしな事もあるようだが、俺の目にはそんなもの映らない位だ。
天使と名乗る男と、悪魔と名乗る女が転入してきただけである。

 ノソノソと窓側にある、自分の席に移動すると壁に日本刀を立てかけた。
お家柄というか、そのような事情で俺は、国から帯刀を許可されていた。帯刀許可は、確かに大多数に与えられる権限ではないが、恐ろしく珍しいわけではない。

 十五歳で元服する時に刀をもらうのだが、その名前が自分の本名になる。
刀には打った人が、名前を付ける。俺のは『黒蝶雪村(こくちょうゆきむら)』という名らしい。まだ、ましな方だ、友達なんて『太郎』なんてのが付いていたのを見た。

 窓の外からグランドを見ると、不規則に何かが多数飛んでいる。

「ぼんとんぼか・・・。」
俺は、ポツリと言った。

「アキアカネだろ?」
前から声がして、振り向くとそこには、大辻慎太郎(おおつじしんたろう)がいた。前の席の男で、最近やたらと話してくるのだ。

「あぁ、そうなの?」
俺は大してどうでも良さそうに、あくびを一つした。

スッと視線を窓の外に戻すと、大量にいたとんぼは全て消えていた。

ガラガラ・・・。
丁度、扉が開いて担任の枕谷がはいってきたのを、音で確認する。

 ぼーっと、した気候が全身を包んで、もう一つあくびをした。
季節のせいか、薄い雲がマーガリンみたいに空に塗られている。

「あ〜、転入生が来たから、皆に紹介しておくな」
担任、枕谷の言葉だ。

あんだって?
俺が振り向くと、

そこには女神が立っていた。
そんな、古風な喩えはどうかと思うが、どう見ても女神だ。
精錬された顔立ちに、抜群のプロポーション。これで、女神じゃないなら、何だと言うんだ?

「あ〜、じゃ、自己紹介して」

俺が勝手に作り上げた、幻想的な空間に枕谷の言葉が割って入る。
黙れ枕谷。といいつつ、俺は女神の言葉を待った。

女神の口が開かれた。
「皆さんこんにちは。女神です。」

俺は、その場に氷ついた。

ぽろ・・・。食べていたドッボがおちる。

 あぁ、確かに君は女神だ。だが其れは見た目でな。まさか、本当に自分が女神だと言っているんじゃないだろ?

「あ〜、という訳で女神空(めがみそら)さんだ。」
枕谷の補足で、無意味な緊張は緩和された。

なんだ、そういうことか、ふと教室をみると、天使男がまるで神を見るような目で見ている。
 男だしな。俺もあんな目で見ていたんだろう。

対照的に、悪魔女は面白くなさそうな顔をしていた。
 女だしな。何か思うことがあるんだろう。

「じゃ、女神の席は・・・」

大方の予想通り、俺とは全く別の場所を枕谷は指していた。
物語のように現実は、うまい具合に行かないのである。ちなみに補足をすると、天使、悪魔も俺とは、全然違う席である。

なんら、面白い事は無い。
誰が来ようと、何も変わらない。

「くじら?」

俺の名前が呼ばれる、くじらとは、俺の幼名である。

 さっきも少し触れたが、お家柄のせいで、十五で元服する時に刀をもらうのだが、その名前が自分の本名になる。
つまり、俺の今の名前は、雪村なのだ。しかし、長い付き合いのやつは、俺を「くじら」と呼ぶから、勘弁して欲しい。

「なんだ?」

「あの子みた?あれマジすっげーの、モデルかな?」
どうやら、女神の事のようだ。

「あぁ、あれは、女神だね。」
俺も、一応のってみる。

「だろ?悪魔なんていってるけど、亜門もかなりレベル高いしこのクラスでよかったー。」

亜門とは、桐沢亜門(きりさわあもん)。転入初日に、「自分は悪魔だ」と言ったのでかなり面食らった。

「確かに、あいつもいい女だが、少し危険だろ?」
今日の俺は、何処までも素直だ。
「まぁ、俺らには関係ないさ。何も起こらないからね。」
俺はため息混じりに続けた。

「ちぇ、夢が無いなぁ」
つまらなそうに、そいつは席に戻っていった。



あとがき
 はい、こんにちは。天地 袋です。
この前、猫を飼いだしたんですよ〜。
とかいうのが書けたら話題になるんですが、金魚も飼ってない私には相当縁遠いかなと思っとりますよ。
最後になりましたが、見てくれた方ありがとうございました。











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