決闘01:
(…開会式は終了…それで、城之内がレア・ハンターに『真紅眼の黒竜』のカードを奪われていて、その事を遊戯に伝えて、バトルシティ最初のデュエルが始まるか。)
丁度、目の前ではバトルシティ最初のデュエル、遊戯VSエクゾディア使いのレア・ハンターの決闘が始まる所だ。
デュエルディスクでのデュエル方法は知っていたが実際に目の前で見ていると迫力が違うことを再確認しつつ、気付かれない様にその場所から離れる。
主にマリクから目を付けられない為に…離れたはずなんだけどなぁ。
SIDEアウト
現在、龍牙の目の前にいるのは見るからに怪しげな黒いマントを着たデュエルディスクを腕につけた『グルーズ』のレア・ハンター4(原作では名前未登場のレア・ハンターは3まで登場、1とは現在遊戯がデュエル中)がいた。
(なんで、関わらない様に行動して、思いっきり出会っちゃうんだよ、オレ?)
強いて言うなら、周りに気付かれない為に態々『裏通り』に入って行ってしまった事が原因だろう。
デュエルディスクにセットしてあるデッキの内容は初期型のE・HEROとネオスの混成デッキ。相性で言うなら、もう一組のヒーローデッキの方がいいんだろうが、今はまだ使わない。
もう一組のヒーロー達は今後の展開用の保険として持ってはいるが、暫くの間はデュエルには使用しない予定だったのだ。
「緋天 龍牙。ここでお前と出会えるとは私も運がいい。今、この場でお前にデュエルを申し込む。」
(なんで、こうオレって関わりたくない相手に関わるんだろうか? まあ、逃げる訳には行かないか。)
「行くぞ!」
「ああ、闘ってやろう。」
「「決闘!!!」」
レア・ハンター LP4000
龍牙 LP4000
龍牙の手札
E・HEROクレイマン
ドレインシールド
戦士の生還
闇の量産工場
融合回収
「私のターン、ドロー! 私は『バードマン』を攻撃表示で召喚! カードを一枚伏せてターンエンド!」
レア・ハンターのフィールドに仮面を付けた鳥人の姿をしたモンスター、バードマンと伏せカードが一枚実体化する。
(バードマン…攻撃力1800の風属性の鳥獣族モンスターか。手札にバードマンの攻撃力を超えるモンスターはいない…だったら。)
「オレのターン、ドロー! オレは『E・HEROクレイマン』を守備表示で召喚。カードを一枚場に伏せて、ターンエンド。」
ドローカード『ヒーローシグナル』
重厚な体を持ったゴーレムの様なモンスター『E・HEROクレイマン』が守備の体制で実体化し、伏せカードがセットされる。
(…オレの伏せカードは『ドレインシールド』…時間を稼いで、チャンスを待つ。オレのいる『バトルシティ』と『原作のバトルシティ』の差異がオレを助けてくれる。)
事前にバトルシティのルールを確認したが、一つだけ原作のバトルシティのルールが存在しなかった。ただ一つ存在していないルールは『融合モンスターはそのターンに攻撃できない』の一点。
「ふっ、それがお前だけが持つ『E・HERO』か。」
(っ!? E・HEROを持っているのはオレだけ? どういう事だ?)
レア・ハンターの言葉に対して疑問が浮かぶが、すぐに意識を現実へと戻す。今はただ目の前のデュエルにのみ集中するだけだ。
「私のターン、ドロー。『ブレードフライ』を攻撃表示で召喚。」
「ブレードフライ!? 厄介なモンスターを。」
レア・ハンターのフィールドに昆虫族モンスター『ブレードフライ』が召喚される。攻撃力は僅か600と驚異的な物ではなく、単独ではクレイマンの壁を破壊する事は不可能だ。……そう、単独では。ブレードフライの持つ特殊能力…それは。
「ブレードフライは場の風属性モンスターの攻撃力を500ポイントアップさせ、地属性モンスターの攻撃力を400ポイントダウンさせる。」
ブレードフライ
攻撃力600→1100
バードマン
攻撃力1800→2300
E・HEROクレイマン
攻撃力800→400
守備表示のクレイマンに対してそのカードの影響は大きくは無いが、問題は相手の場のバードマンの方に有る。攻撃力2300にパワーアップしたバードマンは龍牙の守備モンスターのクレイマンの守備力2000を上回ったのだ。
「バードマンでクレイマンを攻撃!!!」
レア・ハンターの場のバードマンが大きく飛び上がり、腕の爪状の武器を構えてクレイマンへ急降下してくる。
「罠カード発動、『ドレインシールド』!」
バードマンの攻撃が龍牙のフィールドのクレイマンに突き刺さる前に発生したバリアがバードマンの攻撃を吸収する。
「ドレインシールドの効果でバードマンの攻撃力分だけライフを回復する。残念だったな。」
龍牙 LP4000→6300
「くっ、私はカードを一枚場に伏せターンエンドだ。」
レア・ハンター LP4000
フィールド
ブレードフライ 攻撃力600→1100
バードマン 攻撃力1800→2300
伏せカード2枚
手札4枚
龍牙 LP6300
フィールド
E・HEROクレイマン 守備力2000
伏せカード無し
手札4枚
戦士の生還
闇の量産工場
融合回収
ヒーローシグナル
(ライフはオレが勝ってるけど、状況は不利だな。)
「オレのターン、ドロー!」
ドローカード『E・HEROスパークマン』
(スパークマン…攻撃力1600のモンスターカード。手札に融合さえあれば、一気に反撃が出来そうだが…ない物強請りは意味は無いか。)
「E・HEROスパークマンを攻撃表示で召喚!」
龍牙のフィールドに雷を待とう戦士族モンスター、スパークマンが召喚される。
「スパークマンでブレードフライを攻撃、スパークフラッシュ!」
スパークマンの手から放たれる雷がブレードフライを焼き尽くし、レア・ハンターへと襲い掛かる。
「ぐわ!」
レア・ハンター LP4000→3500
「これで、お前のバードマンとオレのクレイマンの攻撃力も元に戻る。もっとも、守備表示のクレイマンには意味は無いけどな。」
バードマン
攻撃力2300→1800
E・HEROクレイマン
攻撃力400→800
「だが、お前のフィールドには攻撃力1600程度のモンスターが攻撃表示のまま残っている、次のターン。」
「分かってるさ。カードを二枚場に伏せて、ターンエンドだ。」
レア・ハンター LP3500
フィールド
バードマン 攻撃力1800
伏せカード2枚
手札4枚
龍牙 LP6300
フィールド
E・HEROクレイマン 守備力2000
E・HEROスパークマン 攻撃力1600
伏せカード2枚『ヒーローシグナル、闇の量産工場』
手札2枚
戦士の生還
融合回収
「私のターン、ドロー! ふっふっふっ…いいカードを引いた。」
「…お前、ポーカーフェイスって言葉知ってるか、態々そんな事を相手に教えてどうする。」
ドローしたカードを見て笑みを浮かべて宣言するレア・ハンターに対して呆れたような表情でそう突っ込みを返す龍牙。だが、彼の予感は間違いなく『嫌な予感』を示していたのだ。
「私はバードマンを生贄に『疾風鳥人ジョー』を攻撃表示で召喚!!!」
レア・ハンターのフィールドに両腕に緑の翼を持ったハーピィレディの男版の様なモンスターが召喚させる。召喚された瞬間、疾風鳥人ジョーの巻き起こす風が吹き飛ばされ、お互いの伏せカードが手札へと戻る。
「ふっふっふっ、疾風鳥人ジョーは風属性モンスターを生贄に召喚した時、お互いのフィールド上の魔法・罠カードを全て持ち主の手札に戻す。さらに墓地のブレードフライをゲームから除外して、『シルフィード』を攻撃表示で特殊召喚!」
疾風鳥人ジョー 攻撃力2300
シルフィード 攻撃力1700
「二体のモンスターか。」
「シルフィードでスパークマンを、疾風鳥人ジョーでクレイマンを攻撃する!!!」
レア・ハンターの宣言と共にシルフィードの剣がスパークマンを切り裂き、疾風鳥人ジョーの爪がクレイマンを引き裂く。
「つぅ。」
龍牙 LP6300→6200
「私は改めてカードを二枚場に伏せて、ターン終了。」
レア・ハンター LP3500
フィールド
疾風鳥人ジョー 攻撃力2300
シルフィード 攻撃力1700
伏せカード2枚
手札3枚
龍牙 LP6200
フィールド
無し
伏せカード無し
手札4枚
ヒーローシグナル
闇の量産工場
戦士の生還
融合回収
(モンスターを途切れさせる事は無くても、次の相手の攻撃で確実にダイレクトアタックは受けるな。……どうする?)
「オレのターン、ドロー!!!」
ライフではまだまだ勝っているが、状況は上級モンスターである疾風鳥人ジョーを含む二体のモンスターが出揃っているレア・ハンターの方が有利なこの状況、それを打破する為の一枚絵は浮かんでこない。
自身の不安を断ち切るかのごとく、何時もよりも大きな声で叫びカードをドローする。
ドローカード『融合』
(良し!)
「手札から魔法カード『闇の量産工場』発動。その効果で墓地の通常モンスター二枚を手札に加える。そして、魔法カード『融合』発動!!!」
スパークマンとクレイマンの姿が重なり、スパークマンの印象を持ちクレイマンの様な巨体を持ったモンスターが召喚される。
「『E・HERO サンダー・ジャイアント』を融合召喚!!!」
「なに!?」
「サンダー・ジャイアントの特殊効果発動! 1ターンに一度、手札を一枚捨てる事でフィールド上に表側表示で存在する元々の攻撃力がサンダー・ジャイアントよりも低いモンスター1体を選択して破壊する。」
サンダー・ジャイアントの効果を宣言しつつ、手札の魔法カード『戦士の生還』を墓地に送る。
「お前のフィールドのモンスターは二体ともサンダー・ジャイアントよりも元々の攻撃力は低い。オレは『シルフィード』を選択する。」
龍牙のフィールド上に存在するサンダー・ジャイアントは片腕を振り上げ、レア・ハンターのフィールド上に存在するシルフィードへと振り上げる。龍牙のその行動にレア・ハンターは一瞬、自分の伏せカードへと視線を向ける。
「ヴェイパー・スパーク!!!」
サンダー・ジャイアントの放つ雷が一瞬にして、レア・ハンターのシルフィードを焼き尽くす。
(どういう事だ? あいつ…今、伏せカードを発動させようとしていたのに発動させなかった…。あいつは……モンスターを『破壊して欲しかった』とでも言うのか? それとも、単純に発動しても無意味だったとでも言うのか?)
「どうした、サンダー・ジャイアントで攻撃はしてこないのか?」
レア・ハンターの言葉に意識を思考の中から現実へと戻し、すぐにサンダー・ジャイアントへと攻撃の支持を出す。
「(迷っていてもしょうがないか。)サンダー・ジャイアント、疾風鳥人ジョーへ攻撃!!! ボルティック・サンダー!!!」
サンダー・ジャイアントの振り下ろす雷を纏った拳が疾風鳥人ジョーへと振り下ろされ、レア・ハンターのフィールド上に存在する疾風鳥人ジョーを粉砕する。
レア・ハンター LP3500→3400
「それで終わりか?」
「いや、カードを一枚伏せる。オレはこれでターンエンドだ。」
レア・ハンター LP3400
フィールド
無し
伏せカード2枚
手札3枚
龍牙 LP6200
フィールド
E・HEROサンダー・ジャイアント 攻撃力2400
伏せカード1枚『ヒーローシグナル』
手札1枚
融合回収
ターンエンドを宣言し、レア・ハンターの表情を見る。龍牙のフィールドには攻撃力2400のサンダー・ジャイアントが存在しているのに対してレア・ハンターのフィールド上に存在しているのは伏せカードが2枚のみと、圧倒的に龍牙の方に利が有るのだ。
(奴のフィールドの2枚の伏せカード…あれは…なんだ?)
「私のターン、ドロー。私は『ドレイク』を攻撃表示で召喚する。」
「は?」
レア・ハンターのフィールドに召喚されたモンスターを見て思わずそんな声を出してしまった。
それもそのはず…レア・ハンターのフィールドに召喚されたモンスター『ドレイク』の攻撃力は僅か800、その攻撃力の差は1600と、どれだけ強化してもサンダー・ジャイアントには簡単には届かないモンスターなのだ。
「そして、罠カード発動『ゴッドバードアタック』。」
「なに!?」
レアハンターのフィールドに存在するドレイクの全身が燃え上がり、龍牙のフィールドのサンダー・ジャイアントとヒーローシグナルを破壊し、龍牙のカード二枚を道連れにそのまま燃え尽きて消え去っていく。
「オレのサンダー・ジャイアントが…。」
「ふっふっ…さらにもう一枚のカードも発動させる。『リビングデッドの呼び声』。」
レア・ハンターの罠カード『リビングデッドの呼び声』の効果によってフィールド上に再びバードマンが召喚される。
「バードマンでダイレクトアタック!」
レア・ハンターの宣言と共にバードマンの爪が龍牙の体を引き裂く。立体映像の筈のそれは痛みはないが、現実に自身が引き裂かれた様にも感じてしまう。
龍牙 LP6200→4400
「くっ。」
「1枚カードを伏せてターンエンドだ。」
レア・ハンター LP3400
フィールド
バードマン 攻撃力1800(リビングデッドの呼び声の効果で蘇生召喚)
リビングデッドの呼び声
伏せカード1枚
手札2枚
龍牙 LP4400
フィールド
無し
伏せカード無し
手札1枚
融合回収
「オレのターン、ドロー!」
ドローカード『E・HEROフェザーマン』
(墓地のカードはサンダー・ジャイアント、スパークマン、クレイマンの三枚か…融合回収で手札に戻しても意味は無いか…。)
「フェザーマンを守備表示で召喚してターンエンドだ。」
「何だ、早々に逃げの一手か? 私のターン、ドロー! 私は『音速ダック』を攻撃表示で召喚する。」
レア・ハンターのフィールドに新たに召喚されたのは緑色のダック…外見は弱そうだが、その攻撃力は1700と隣に並んでいるモンスター『バードマン』との攻撃力の差は僅かに100と高い攻撃力を持ったモンスターなのだ。
「音速ダックでフェザーマンを攻撃、バードマンでダイレクトアタック!」
音速ダックの突進がフェザーマンを打ち砕き、それに続くようにバードマンの攻撃が龍牙の体を引き裂く。
「くっ。」
龍牙 LP4400→2600
「私はこれでターンを終了する。」
「オレのターン、ドロー!」
ドローカード『E・HEROエアーマン』
「オレはE・HEROエアーマンを攻撃表示で召喚!」
龍牙のフィールドに召喚されたジャイロをつけた翼を持った戦士。
「エアーマンの効果発動、導きの風『コーリングウィンド』!!!」
エアーマンの翼が巻き起こす風が龍牙のデッキから一枚のカードを吹き飛ばす。そして、そのカードは龍牙の手札へと収まる。
「エアーマンの効果は二つあり、召喚した時一つ選んで発動できる。オレはデッキから『HERO』と名の付いたカードを1枚手札に加えることが出来る効果を使う。オレはこの効果でデッキから『E・HEROネクロダークマン』を手札に加える。そして、魔法カード融合回収発動、手札に墓地のスパークマンと融合を加えて、『融合』発動!!!」
龍牙のフィールドにスパークマンと新たに呼び出されるモンスター『ネクロダークマン』と混ざり合い新たなモンスターを誕生させる。
「来い…『E・HERO ダーク・ブライトマン』!!!」
新たに龍牙のフィールドに召喚されたのはネクロダークマンを意識させる黒い体にスパークマンを意識させる金色の鎧を纏ったHERO『E・HERO ダーク・ブライトマン』、攻撃力2000とレア・ハンターのフィールド上に存在するもっとも攻撃力の高いバードマンの攻撃力を上回るE・HEROの闇属性の融合体の一体。
「ダーク・ブライトマンはバードマンに…エアーマンは音速ダックに攻撃!!!」
龍牙の攻撃宣言によって、彼のフィールドに存在する二体のHEROがそれぞれの攻撃対象に向かう。だが、レア・ハンターは龍牙のフィールドに存在するモンスター達の攻撃に対して、余裕を持ってカードの発動を宣言する。
「甘い! 罠カード発動!!! 『攻撃の無力化』!!!」
「くっ。オレの手札は無いターンエンドだ。」
バトルフェイズが終了し、手札が無い以上は、既に自分に出来ることと言えばターンエンドを宣言することだけ、自身のターンの終了を宣言する。
レア・ハンター LP3400
フィールド
バードマン 攻撃力1800(リビングデッドの呼び声の効果で蘇生召喚)
音速ダック 攻撃力1700
リビングデッドの呼び声
手札2枚
龍牙 LP2600
フィールド
E・HERO ダーク・ブライトマン 攻撃力2000
E・HERO エアーマン 攻撃力1800
手札0枚
「私のターン、ドロー! くっくっくっ…先ほどのお前のターンは危なかった。もう少しで大事な生贄を全滅させられる所だった。」
ドローしたカードを手札に加え、手札のカードの中の一枚を手に取り、レア・ハンターは笑を浮かべながら、そう語り始める。
「そう、わがデッキ最強のモンスターのな!!! フィールドの風属性モンスター二枚を生贄に捧げ…来い、神鳥シムルグ!!!」
レア・ハンターのフィールド上に召喚されるのは王冠を頂く風をイメージさせる緑の羽毛を持った巨鳥、神鳥シムルグ。風属性の鳥獣族モンスターの中で最大の攻撃力2700も驚異的だが、一番の脅威はその特殊能力にあるのだ。
「厄介…いや、このタイミングで最悪なモンスターを…。」
フィールドに召喚された神鳥シムルグを一瞥しつつ、そんな感想を漏らす傍ら、『このモンスター…バトルシティの時に存在してたのか?』等と言う感想を浮かべてしまう。
「神鳥シムルグでエアーマンを攻撃! ゴッドストーム!!!」
神鳥の巻き起こす風がエアーマンを吹き飛ばし、その体を砕く。攻撃力2700の攻撃力に対して、攻撃力1800のモンスターの戦闘の結果では、明らかに分かりきったものでしかなかった。
「くっ。」
龍牙 LP2600→1800
「更にカードを二枚場に伏せ、ターンエンド。さあ、神鳥シムルグの特殊能力発動! ゴッドトルネード!!!」
空高く舞い上がった神鳥シムルグが龍牙とレア・ハンターのフィールドに竜巻を巻き起こす。レア・ハンターのフィールドでは二枚の伏せカードが盾となるが、龍牙のフィールドには盾となる物は無く、そのまま竜巻が直撃する。
龍牙 LP1800→800
「神鳥シムルグの特殊効果、お互いのプレイヤーはエンドフェイズ毎に1000ポイントのダメージを受ける。だが、プレイヤーが受けるダメージは魔法・罠カードをコントロールしている数×500ポイント少なくなる。お前の手札はゼロ、このターンに魔法・罠カードを引き当てなければ、このターンでお前の敗北は決定する。仮に引き当てたとしても、次のターン何もしなければ、私の勝ちだ。」
「…そうか…。オレのターン、ドロー。」
勝ち誇って自分の切り札の能力を解説するレア・ハンターに対して龍牙は飽く迄冷静に言葉を返す。
(確かに…奴の言うとおり、神鳥シムルグをダーク・ブライトマンの効果で破壊したくても、攻撃してくれなきゃな…。)
ドローカード『ホープ・オブ・フィフス』
(…使わなくて負けるより、このカードを使って得られた可能性に賭ける…。)
「オレは手札の魔法カード『ホープ・オブ・フィフス』を発動、墓地のクレイマン、スパークマン、フェザーマン、エアーマン、サンダー・ジャイアントの五枚の『E・HERO』をデッキに戻して、シャッフル。その後、二枚のカードをドロー。」
魔法カードの効果で二枚のカードをドローし、そのカードを確認した時、龍牙は表情を変える。
「くっくっくっ…どうやら、最後の希望も「いや、オレは希望を掴んだ。」なに!?」
デュエルディスクの一部が展開し、フィールド魔法使用を使う際に設置する部分が展開され、その場に手札のカードの中の一枚をセットする。
「フィールド魔法『ネオスペース』発動!!!」
それに伴い周囲の景色が変化する。ソリットビジョンで映し出されるフィールドは路地裏の風景から、七色の風景を持つ空間へと変化する。
「くっ…だが…。」
「やれやれ…このカードはまだ使う気は無かったんだけどな…今の状況じゃ贅沢は言えない。オレは墓地のネクロダークマンの効果で手札の『E・HERO』を生贄なしで特殊召喚する。」
龍牙は自分の手札に存在する最後のカードを召喚する。
「来い、『E・HERO ネオス』!!!」
龍牙が召喚したモンスター『E・HERO ネオス』…今までのE・HEROとは印象の違う姿をしたモンスターで、★7の通常モンスターで攻撃力2500と能力は平均的な上級モンスター。本来の力を発動するには他のカードの力が必要となる。だが…今は単独の能力だけで十分勝ち目はある。
「だ・・だが、攻撃力はシグルムの方が…。」
「フィールド魔法ネオスペースの効果でネオスの攻撃力は3000にUP。」
「なに!?」
「行くぜ…ネオスで神鳥シグルムへ攻撃!!! ラス・オブ・ネオス!」
ネオスの振り下ろす手刀が神鳥シグルムを切り裂き爆散する。
レア・ハンター LP3400→3100
「わ・・私のデッキの最強モンスターが…。」
「続いて、ダーク・ブライトマンでダイレクトアタック、ダークフラッシュ!!!」
ダーク・ブライトマンの攻撃が守りの居ないレア・ハンターへと直撃する。
レア・ハンター LP2500→1100
レア・ハンターのライフが削られると同時に龍牙のフィールドに戻ったダーク・ブライトマンは守備の体制を取る。
「くっくっくっ…このターンで私を「確かにこのターンに倒せなかったけど…シムルグを失った今、そのデッキにネオスを倒せるカードは入っているのか?」くっ…私のターン、ドロー。」
「カードを一枚伏せ、ターンエンドだ。」(くっ、私の伏せカードは『忍法 変化の術』と『呪われた棺』…だが、最後の一枚は『聖なるバリア ―ミラーフォース―』攻撃宣言した瞬間、貴様のモンスターは全滅だ。)
「オレのターン、ドロー!!!」
ドローカード『R−ライトジャスティス』
「オレは手札から魔法カード『R−ライトジャスティス』を発動。フィールドに存在する『E・HERO』と名のついたカードの枚数分だけ、フィールド上の魔法・罠カードを破壊する。オレのフィールドのE・HEROはネオスとダーク・ブライトマンの二体…。」
(くっ、だが…『聖なるバリア ―ミラーフォース―』を当てる確立は三分の二…。だ・・大丈夫だ。)
「オレは、右端と左端のカードを破壊する。」
レア・ハンター LP1100
フィールド
伏せカード 3枚
『忍法 変化の術』→破壊
『呪われた棺』
『聖なるバリア ―ミラーフォース―』→破壊
「な!?」
「ネオスでトドメだ。ダイレクトアタック!」
龍牙のフィールドのネオスのパンチが直撃し、レア・ハンターを吹き飛ばす。
レア・ハンター LP0
「オレの勝ちだ………って、何か大事なことを忘れているような気が…。」
『フフ…さっきの遊戯のデュエルが終わった時には居なかったようだけど…君が龍牙か。』
頭に眼の紋章が浮かび上がったレア・ハンターが立ち上がり、龍牙へと話しかけてくる。口調、人格…その二つが明らかに別人である事を龍牙へと告げている。
(しまった!? レアハンター達ってマリクの意思が宿ってる事忘れてた!)
「おっと、驚かせて悪かったね…ボクの名はマリク。この男はレア・ハンターの中でもそれなりの実力のある男…まさか、勝つとは思わなかったよ。負けた以上はルールに従い、アンティカードの神鳥シムルグとパズルカードを渡しておくよ。」
差し出されたパズルカードをポケットに収め、神鳥シムルグのカードを凝視する。
「…密造したカードじゃないだろうな、これは?」
「ああ、安心してくれていいよ。そのカードは本物だ。ああ、そうそう…君にも忠告しておくよこの町のどこかに神のカードをもつレア・ハンターが潜んでいる。そいつと出会ったら、君と君の持つ『E・HERO』の力を持っても…瞬殺だよ。」
原作のコミックを読んでいる以上誰が神のカードを持っているのかも、神の能力も知っているが、あえて口には出さない。
「さて…それはどうかな…。『E・HERO』の力も『ネオス』の力もこんな物じゃない…。」
宣言するのは情報を極力伏せたままの最低限の挑発…宣戦布告…。
「君との闘いも楽しみにしているよ。」
そう言い残し、レア・ハンター4は眼の紋章が消えると同時に意識を失い崩れ落ちる。
「……はぁ…。完璧に目を付けられたな…。バトルシティ編のこの漫画で係わり合いになりたくない人間の同率一位の二人の内の一人に…。」
今まで余裕を崩さずに居た龍牙だったが、マリクが去った事を確認し、安堵の息を吐き、後悔の篭った声を出してしまう。
「…それより…あのレアハンターは『E・HERO』をオレだけが持っている様な事を言っていたし、マリクも…。こっちの世界のオレはどんな立場に居るんだ?」
心からの疑問であった。
緋天龍牙
パズルカード二枚所有
レアカード「神鳥シムルグ」
をゲット。
???SIDE
「ドレッドガイの攻撃で終わり。」
「うわぁぁぁぁぁ!!!」
少女のフィールドにいる鎖で繋がった拘束具のような仮面を付けたモンスターの攻撃が直撃し、対戦相手が吹き飛ばされる。
「私の勝ち。」
そう呟き、その少女はパズルカードとアンティルールのカードを受け取り、その場を立ち去っていく。
「…一人はやだよ…龍牙…。」
悲しみを含む少女の呟きは誰にも届く事無く、町を包む歓声の中に消えて行った。
つづく…
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