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ぷるるん戦士奮戦記「日本諸鬼」 作者:ナカノ・R・シンイチ
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第二十六話 お母さん

●鬼が吹き飛ばされ、
 あたりに一瞬の静寂。

(北大路警部)
なんだぁ、何が起こったんだ?

●すぐさま沸き上がる歓声。

(警察官達)
やったー!
すごいぞねーちゃーん!

わーー!
やったーー!

たいしたもんだ、
バニーちゃーん!


●その歓声も耳に入らず、
 すぐさま
 吹き飛んだ鬼を追って、
 高野川の対岸へ飛び移る卯乃。
 杵を振りかざし、
 怒りと悲しみに突き動かされ、
 鬼に襲いかかる。

(卯乃)
おまえは、
ひどい鬼だーー。

ドカーーン。 

(卯乃)
先生を返せー。

ドカッ。
ドカッ。

卯乃の奇襲と
息をもつかせぬ連続攻撃に、
なすすべなく、
やられる鬼。

●卯乃に一足遅れて
 ヘロに乗った
 猿渡、犬飼が現場に到着。
 上空の鳥居も
 二人のところへ降りてきた。

(犬飼)
望月さん。
あんなのと戦ってる。

(猿渡)
あれが望月さんの
おばあちゃんが言ってた
大鬼なんだよきっと。

(犬飼)
わたしたちも、
望月さんを応援しようよ。

(3人全員)
うん。

(鳥居)
花。
花はお母さんを探しな。
こっちは、
私と風美でどうにかするから。

(猿渡)
でも・・・。

(鳥居)
いいから。

(犬飼)
うん、行って。

(猿渡)
風美、翼、ありがと。
すぐ戻ってくるからね。


●そういうと、
 警察の集団の中へ
 飛び込んでいった
 猿渡。
●一般人の進入を制止しようとする
 警察官をふりきって、
 現場責任者、北大路警部のところへ
 駆け寄る。

(猿渡)
あなたがここの責任者さんですか?

(北大路警部)
えっ?
あ、あなたはどなたですかいなあ。

(猿渡)
猿渡葉子はどこにいますか?
あなたが昨日逮捕した
おさる食堂の女将です。

(北大路警部)
いや、あの。

(猿渡)
お願いです。
教えてください。

(北大路警部)
は、はい、
警察署にいた参考人の人達は、
うしろのバスに乗っとるよ。

(猿渡)
ありがとうございます。

●教えてもらったバスへ駆け寄る猿渡、
 入り口に立っている
 警察官に話しかける。

(猿渡)
ごめんなさい。
ちょっと中に入れてもらえますか?
家族の者です。

(警察官)
いや、だめです。
たぶんだめです。

(猿渡)
あちらの、ちょんまげの方の
許可をいただきました。

(警察官)
そ、そうですか。
ではどうぞ。

(猿渡)
失礼します。

おかあさん。
おかあさんどこ?

あ、お母さん。
お母さんっ!

(母)
えっ?
あなた誰?

(猿渡)
わたし花子。
こんな姿になっちゃったけど。
花子よ。

(母)
あなたが花子?

(猿渡)
もう大丈夫だよ。
お母さんはわたしが守ってあげる。
安心して。

●その時、バスのすぐそばで
 爆発が起こった。

ドドーーン。
ドカーーン。

(バスの中の人達)
うわあー。
きゃあー。
助けてくれー。
ここから出してくれー。

●バスに閉じ込められている
 警察の参考人が
 いっせいに取り乱しはじめた。

(猿渡)
みなさん落ち着いてください。
みなさんの事は、
私たちが必ずお守りします。
だから、冷静に行動してください。

(おっちゃん)
俺たちを守るだって?
いい加減な事を言うな!
俺は見たんだあの怪物を。
俺の目の前で
何人もの警察官を
あの怪物は喰っちまいやがった。
どでかい体で。
ごっつい力で。
あんた一人で何ができる。
ちきしょー!
ここから出しやがれ。

(猿渡)
フーンバット分身!

バババババババババ。

●突然分身の術を使った猿渡。

挿絵(By みてみん)

(おっちゃん)
うわぁ!

(猿渡)
わたしは一人じゃない。
窓の外を見て。
あそこで戦ってるのも
わたしの仲間です。
わたしもまだ事情がよくわかってませんが、
とにかくがんばりますので、
みなさんもがんばってください。

挿絵(By みてみん)

(母)
花?

(猿渡)
お母さん。

(母)
花、まかせたで。
実は私も普通じゃないの。
自分が自分じゃないみたいで、
自分が怖いの。
あの化け物、
元は人間だったんじゃないかしら。
そんな気がする。
もし私もあんな化け物になってしまったら、
あなたお願い。
私を殺してね。

(猿渡)
おかあさん。

●再び、バスの近くで爆発が起こる。

ドドーーン。
ドカーーン。

(バスの中の人達)
うわあっ!
きゃあ!

(猿渡)
おかあさん。
また一緒に食堂やろっ。

(母)
あんた、
ほんまに花なんやねぇ。

(猿渡)
じゃあね。
行ってくる。

(母)
気をつけてね。



●少し時間をさかのぼり、
 場面転じて鬼と戦う卯乃。
 鬼が正気を取り戻し
 反撃に出る。

(ダースベー鬼)
こいつ、うさぎめー。
弱いくせに、調子に乗るなあっ!

●そう叫ぶと、
 鬼は両手を卯乃にむけて、
 手のひらから溶岩のような
 灼熱のツブテを発射してきた。


ビシュン、ビシュン。
ビシュン、ビシュン。

ドンドン、ドカーーン。

(卯乃)
うわー。
なんか撃ってきた。

(ウサギ)
鬼弾だ。
逃げろ。
当たれば即死だ。

●あわててけつまづき、
 転んでしまった卯乃。

(卯乃)
ひーー。

●すかさず鬼が卯乃を狙う。

ドンドンドンドン。

●その瞬間、犬飼の乗ったヘロが
 鬼の手に噛みついた。

がぶっ!

●鬼の狙いがそれる。
 鬼の放つ灼熱の弾丸が、
 卯乃のすぐ脇に着弾。

(卯乃)
きゃあー。

ひゅーーん。
ぱしっ。

●間一髪。恐怖でへたりこむ卯乃を
 鳥居がすくい上げた。
●卯乃とともに空中に舞い上がる鳥居を
 鬼が狙い撃ち。

ビシュン。ビシュン。

●その隙に警察のいる対岸へ
 一目散に逃げるヘロと犬飼。
●鳥居、すばらしい上昇力。
 器用に体をひるがえし、
 鬼の射撃をかわす。
 その表情は冷静だ。
●鳥居にかかえられている卯乃は、
 恐怖で身をこわばらせている。

(卯乃)
ひ、ひ、ひ、
と、鳥居さん、
す、すごい。
背中に目があるみたい。

(鳥居)
なんだかね。
見えちゃうのよ。

ドンドンドンドン。

●鳥居を追って鬼の射撃が続く。
●鬼の着弾が
 警察官たちの陣営におよばないよう、
 空中で大きく旋回し、高度を下げ、
 ビルの間をぬうように、
 猿渡、北大路警部たちの所に
 降りてきた、鳥居。
 ヘロに乗った犬飼も
 土手を飛び越え戻ってきた。

(猿渡)
望月さん。大丈夫。

(卯乃)
うん。
でも先生が、上終先生が・・・。

(猿渡)
先生がどうしたの?

(卯乃)
あの化け物が先生なの。

(猿渡、鳥居、犬飼)
えー?

(卯乃)
先生。
心も体も、鬼に食べられちゃって、
鬼になっちゃったの。

(鳥居)
そんな事って。

(ウサギ)
過去のこの国の歴史の中でも
何度かあった事例だが、
全体的には珍しいケースだ。
よほどあの鬼が強力だったのか。

あるいは、
先生がものすごいエネルギーを持っていて、
それを吸収した鬼が強大化したのか。
いずれにせよ、

あの鬼はもう小鬼じゃない。
以前とは比較にならないくらい強い
大鬼だ。
おまえよく一人で突撃したなぁ。

(卯乃)
だって。


●そんな卯乃たちの会話を
 いぶかしげに聞いていた
 北大路警部が、
 意を決して口を開いた。

(北大路警部)
あんたら、一体なにもんなんだ?

(猿渡)
あ、すみません
突然おじゃましまして、
見てのとおり
正義の味方です。



 



次回をお楽しみに^^
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