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ぷるるん戦士奮戦記「日本諸鬼」 作者:ナカノ・R・シンイチ
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第二十話 忘れられないランチタイム(前編)

●猿渡花子と鳥居翼と
 犬飼風美が保健室に行ったまま
 昼休みになってしまった。
●先生に言われて3人のお弁当を
 保健室に届ける事になった卯乃。
 お弁当を持って保健室の前まで
 やってきた。

●卯乃がウサギに話しかける。

(卯乃)
猿渡さんたちにも、
もうあんたが見えるんでしょ。
ちょっとここで待ってて。

●ウサギを廊下に待たせて
 保健室に入る卯乃。

(卯乃)
失礼しまーす。

●女性の保険の先生が
 卯乃に声をかける。

(保険の先生)
あ、望月さん。
あなたも調子が悪いの?

(卯乃)
いえ、わたしは大丈夫です。
こちらに、
猿渡さんたちが来てませんか?
お昼になったので、
猿渡さんたちのお弁当を届けにきました。

(保険の先生)
それはごくろうさんね。
こっちよ。
3人とも奥のベッドで休んでるわ。

●カーテンで仕切られた、
 3人が休んでいるベッドへ通される卯乃。
●保健室にはベッドが2つしかない。
 一つに猿渡さんと鳥居さんが、
 もう一つに犬飼さんが寝ていた。

(保険の先生)
3人とも。
望月さんがお弁当持ってきてくれたわよ。
大丈夫?
ごはん食べれる?

(猿渡)
あ、大丈夫です。
起きます。

●猿渡と鳥居がベッドから起きあがる。

(保険の先生)
じゃあ、わたしもお昼に行ってくるから、
望月さん、ちょっと3人を観てて。
猿渡さんたち。
ポットのお茶、
飲んでいいからね。

(卯乃)
はい。

●そういうと、保健室を出て行く
 保険の先生。
●猿渡が卯乃に話しかける。

(猿渡)
ねえ望月さん。
あれ見える?

●そういうと、
 ベッドの隅で小鳥とじゃれあう
 小猿を指さす猿渡。

(卯乃)
え、あ、うん、さぁー?

●とぼける卯乃。

(猿渡)
そう、
あなたにも見えないの。
はー。
ちょっと寝たら
消えるかなって思ったのに。
どうしちゃったんだろ、
わたしたち。

●すやすや寝ている犬飼を
 猿渡が起こす。

(猿渡)
風美、風美、起きなさいよ。

●ぐっすり寝てて起きない犬飼。
●ベッドに座ったまま足をのばして
 犬飼をつっつく猿渡。

挿絵(By みてみん)

(猿渡)
風美、ふーーみっ。

●犬飼、ぼんやり目を覚ます。

(犬飼)
あ、おはよう。

●犬飼の胸の上に
 子犬がのっている。

(犬飼)
わっ、まだいる!
やっぱり夢じゃないんだ。

(猿渡)
ねえ、望月さんが
お弁当持ってきてくれたから、
みんなで食べよ。

(鳥居)
ねえ、花・・・。
わたし、なんか馴れてきた。

(猿渡)
え?

(鳥居)
こうなったら
前向きに考えようよ。
わたしマンションだし、
お母さんが動物ダメだから、
今まで生き物飼ったことないんだよね。
この子かわいいし、
誰にも見えないんだったら、
このまま飼おうかな。

(猿渡)
そうね。
うちも食堂だから、
ペットダメだったんだよね。
風美は?

(犬飼)
うちは犬と猫とダルマインコと、
ハムスターと亀と金魚がいるから、
ひとりくらい増えても平気。
って、誰も見えないのか。
増えてても誰もわかんないね。
でも変なの。
わたしたち3人だけに見えるって。
これって、わたしたちが、
特別な友情で結ばれてるってことかな?

(猿渡)
そうじゃない。
ねえ、おなかすいたー。
お昼にしよ。
わたしお茶いれるわ。
望月さんも一緒に食べよ。

(卯乃)
えっ?
わたしも?・・・。

(猿渡)
お弁当は?

(卯乃)
教室。

(猿渡)
じゃあとってきなさいよ。
お茶いれといてあげる。

(卯乃)
え、ほんと?
ありがとう。

●きょとんとして保健室を出る卯乃。
●廊下でウサギが待っている。

(ウサギ)
どうだった?
連中おまえのキビ団子の虜だったか?

(卯乃)
お昼に誘われた・・・。

(ウサギ)
えっ。

(卯乃)
わたし、お昼のお弁当
いっつも独りで食べてたの。
誰も誘ってくれなくて。

(ウサギ)
なんだそりゃ。

(卯乃)
お弁当・・・とってこなくちゃ。

●卯乃が急いで教室に自分のお弁当を
 取りに行った。
●その姿を見送るウサギ。

(ウサギ)
うん?

●しばらくして、
 卯乃が勢いよく保健室に入ってきた。

(卯乃)
しつれーしまーす。

(猿渡)
ごめん。
先食べてるよ。

●ベッドに座ったまま向かい合って
お弁当を食べてる3人。
ベッドの間にパイプ椅子を置いて、
そこに湯呑み茶碗に入ったお茶が
4つ置いてある。

(猿渡)
これ、望月さんのぶん。

(卯乃)
ありがとう。
わたし、こんなふうに
誰かと一緒にお弁当食べるのが
夢だったの。
わたし、嬉しくって。
誘ってくれてありがとう。

(猿渡)
何?そのささやかな夢。
そんな事なら、
いつでも声かけたのに。

(鳥居)
おい、花。
お前が望月さんを
嫌ってたんじゃないか。

(猿渡)
そうだっけ。

(鳥居)
美味しいものもらったら
態度を変えやがって。
風美。
こいつのこと、軽蔑しろ。

(犬飼)
まあいいじゃない。
みんな仲良くしようよ。

(猿渡)
で、望月さん。
なんでそんな遠くで食べるの?
こっち来なさいよ。

(卯乃)
え?
いや、これくらいでいいです。

(猿渡)
なによ。
そんな遠くじゃ
お茶にも手が届かないでしょ。

●少し離れたところで、
 診察椅子にすわってお弁当を
 食べようとしている卯乃。

(卯乃)
わたし、お弁当変なの。

(猿渡)
はぁ?

(卯乃)
なんか、茶色っぽくて、
ぜんぜんかわいくないの。

(猿渡)
何言ってんのよ。
小学生じゃあるまいし。
わたしのお弁当なんて、
いつもお店の残りだから、
千切りキャベツとか、
今日なんて塩鯖よ。
風美だって似たようなもんよ。
風美、見せたげなよ。

(犬飼)
見る?

(卯乃)
なにこれ?
エサ?

(犬飼)
でしょ。
犬のエサみたいでしょ。
お母さんが、
いっつも煮物とかいれるから、
ごはんがぐしょぐしょなんよ。
でもこの汁のしみたごはんが最高。

(猿渡)
ね。わかった?
みんな似たようなもんよ。
でもね、
翼のはすごいよ。
翼、ほら、
翼も見せたげなさいよ。

(鳥居)
やだよ。
わざわざ人に見せるようなもんじゃない。

(猿渡)
もーっ。
望月さんいらっしゃい。
ほら見てごらん。

●恐る恐る近づき、
 鳥居翼のお弁当をのぞき込む卯乃。

(卯乃)
うわーー!
すごーーい!
かわいーーー!
ウ、ウィンナーがペンギンだーー!
それに、
ゆで卵がチューリップだーー!
いいなーー。

(鳥居)
何言ってんのよ。
これはこれで
恥ずかしいんだ。

(猿渡)
望月さん。あんた、
そのお弁当食べなきゃ、
おなかすいて困るでしょ。
お父さんが作ってくれたのか、
自分で作ったのか知らないけど、
お弁当に感謝しなきゃ。
さ、やっと近くに来てくれたね。
風美の隣に座って。
一緒に食べよ。

(卯乃)
うん。(^-^)

●優しく、楽しい時間が流れた。
 卯乃にとってこの日の昼休みは、
 良くも、悪くも、
 学園生活での忘れられない
 想い出になった。




次回をお楽しみに^^
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