2.魔術大会
「はぁ〜疲れた〜!!!」
ここは鈴蘭学院のすぐ側にある鈴蘭寮。そこの大広間でくつろいでいるのは、マユキである。
「あんな風に魔術使ったもんな〜仕方ないか〜」
『ちがうよ〜それは運動不足ってやつだよマユキ〜!!』
とマユキの下で批判の声が。マユキの使い魔クロである。
「むむっ失礼な!!!」
マユキは今日、5限目の体育の試合で魔術を使い圧勝したのである。
『それにしても何でしょうかね〜!寮長からいきなり集合かかりましたね〜!!」
「本当よね〜集合いきなりかかったし〜かかってなかったら今頃ベッドで寝てたのに〜!」
今、マユキ達が大広間にいるのは鈴蘭寮の寮長のヒロキからいきなり6年だけ集合がかかったのだ。。
ついでに、ヒロキは鈴蘭学院の初等部6年である。寮も初等部用、中等部用、高等部用と分かれているのである。
「ったく・・・遅いわね・・・自分から集合かけといて・・・・」
マユキのつぶやきと共に大広間のドアがいきなり開いた。
「スマンスマン・・・遅れてしまい・・・」
ヒロキが前のほうに出ながら言う。
「実は君たちに集まってもらったのは・・・」
「なんすか〜!」
「マユキ。静かに!!!」
「・・・・・・・・・・・」
ヒロキはマユキが静かになるのを確認してからしゃべりだした。
「毎年号令、今年も魔術大会の季節がやって来た!!
あちこちから「ああ〜!」と言うような声が上がる。
魔術大会というのは、試合の大型版のような事であるが、試合はチーム戦、魔術大会は個人戦と言うような違いがある。毎年初等部、中等部、高等部の一番上の学年が一週間にわたり行う。つまり今年は、マユキ達の学年が行うのだ。(ついでにちゃんと初等部、中等部、高等部と分かれて行う)
「今年は明日から開催だ!今年の対戦結果がついさっき決まった!表にして貼り出しとくからよ〜く見とくように!」
ヒロキはしゃべり終わると表を壁に貼った。みんなが見に行くのでマユキも見に行くことに。
「んん・・・・と!!あったあった!!1回戦は3日目の6時から、Cコートね〜!!相手は・・・」
マユキが見た先にあった名前は、
【ミレイ】
という名前だった。
「う〜ん・・・・ミレイか・・・・」
ミレイというのはマユキと同じ6年1組の女子である。しかしマユキと違ってミレイは、白魔術を得意とする魔法使い(マユキは黒魔術が得意)である。黒魔術から見て、白魔術との相性は最悪でマユキにとっては不利な相手であった。
「マユキ〜!相手どうだった〜!」
という声と共に、友達のミチカがこっちへ来た。
「あんたは?」
「ん?あたし?あたしは明日の7時から、Aコートで相手はリュウだよ〜!」
「ふ〜ん・・・リュウねぇ・・・」
リュウは隣のクラス、6年2組の生徒で黒魔術を得意とする魔法使い。ミチカは白魔術を得意とする魔法使いなので、相性的にはミチカのほうが有利である。
「で?マユキは?」
「あたしは3日目の6時から、Cコートで相手はミレイ」
「ミレイって・・・・マユキ不利じゃん!!」
「たぶん大丈夫だよ」
「そう?あっ私そろそろ部屋のもどるね!じゃっ!!」
そう言うとミチカは来たほうを戻って行った。
「うん。バイバイ。・・・・さぁ〜て!あたし達も戻るかっ!」
『そうだね。』
そう言うとマユキとクロも部屋へと戻って行った。
そして何事もなく夜は朝のあわただしさを消すような静けさで過ぎ去っていった。
「ひゃ〜また遅刻だ〜!!」
といつものようにマユキは鈴蘭寮からあわてて飛び出す。ちらっと腕にしている時計を見た。
【AM.8時29分】
と、時計には記されていた。ついでに鈴蘭学院の朝のチャイムが鳴るのはAM.8時30分である。しかし鈴蘭寮から鈴蘭学院までは早くても10分はかかるのでどう考えても間に合わないのである。ミチユのように瞬間移動が出来れば遅刻はしないが、マユキは瞬間移動だけはどうしても出来ないのが不便なところである。
『さっさと起きないから〜ったくもう・・・・』
とクロがつぶやいたが、マユキはそれを無視してリストボックスからホウキを取り出した。
「いっけぇ〜!」
マユキはホウキに飛び乗り空中へ。猛スピードでホウキを飛ばす。鈴蘭学院が近くなるとマユキはホウキのスピードをゆるめ、リストボックスからくしを取り出し髪をほどいた。このくしはただのくしではなく一回髪をほどいただけで、髪がさらさらになる魔法のくしなのである。
「おっし着いた!!」
とマユキは鈴蘭学院の校舎に入っていく。しかしその後6年1組の教室でエドワー先生の怒りの声が響いた。 |