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俺は闇、幼馴染みは光の勇者様  作者: 焼き芋(ちーず味)
第三章 セカンドワールド 堕勇と勇者の戦争
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40話 ご都合展開は止まらないノダ

魔法使い から 魔術師という書き方にします。

魔法使いだと、なんか書きづらいので……

そこは、ある世界…サラサラに乾いた白い砂の地面。

つまりは勇者と堕勇が争った世界なのだが…その場所から、それなりに遠い場所に数百匹の虫が空から飛んできて、一箇所に集まる。

そして、虫の群れが一人の少女の姿に変わる。


「く、そ……要め」

そんな事を言った少女の体は下半分が消失してちぎれた様に無くなり、虫と人間の混じった体をズルズルと引きずりながら這いずって前へと進む。


「半分の虫が…消し飛ばされた、か……」

忌々しそうに呟いた紗枝。



「これは手酷くやれれたな…虫」

そんな声。

それは少女の物で…遠くに逃げたはずの紗枝を追ってきたのは瑞穂と戦っていた『妖刀』だ。


「よくここがわかったわね…」

それを見た紗枝が相手に向かって、口を開く。


「…特別に魔法具を持ってきたからな。

それで別の話題に移すが……」


「……」

相手の言葉に、片方の眉毛を吊り上げて不快な顔をする。


「…グレモア様は言ったはずだ。失敗は二回まで、と。

『武器庫』の世界で失敗しても罰は与えないといったが…今回失敗したら罰を与えると」


「……あなたが、ソレをできる立場なのかしら?」


「私が罰を与えていいか、どうかの問題じゃあない。

グレモアにとっては、ただソイツの存在が必要かどうかの問題だ」


「私以外にもやられた堕勇は居るでしょう…」


「お前は勇者側から来た人間だ。

私や『魔道書』以外の堕勇は要に負けてもしょうがない…だが、勇者側で一番弱い要に負けるお前は…ハッキリ言って戦力外」


「…なッ!?

で、でも…!! 私の役目であるアレは…一応、要には生みこんだし、問題ない筈よッ!!」


「アレはただの保険でしかない計画であり、勇者の大半はグレモア様一人が居れば殺す事はできる。

……つまり、何があろうとお前は不要な存在」


「……ッ!!」

その瞬間に紗枝は、数百という虫に分裂して逃げようとしたが……その虫の行こうとした先に少女がすばやく回りこむと、意味は無いはずなのに虫の群れの中心を刀で斬った。

すると、虫の群れに変化がおき…動きが鈍り、地面に落ちていく。

そして、最終的には少女の姿に戻った。


「ど、どうしてっ…斬撃ぐらいなら効かない筈なのにッ!?」

苦しそうに息を吐きながら紗枝が大声で叫んだ。


「私は誰にも自分の能力を言わない様にしているから、知ってるとしても瑞穂辺りだろうけど……死ぬ前に教えてあげようかな」

そんな事を言った少女は刀を回しながら紗枝へと近づいていく。


「私の刀は意識したものを1つだけ何でも斬る事が出来る…お前が虫に分裂したけど、ちゃんと人間の姿に戻れるように基本的には一つ一つの虫は繋がっている状態なのはわかっている。

だから、虫と虫の間に繋がっているモノの痛みを感じる部分だけを斬った」


「く、そ……」


「……じゃあ、死ね」

次の瞬間には刀が紗枝に向かって振り下ろされ…首から上が切断された。

血が飛び散り、刀を片手に持っている少女の服に付着したが…それを気にする少女ではなかった。

その手の中にある刀が霧状と化して消えた。


すると、その少女の後ろに何かが現れる。




「うぅむ…ここにったのか、あおい

それはグレモアと呼ばれる老人。

老人は『妖刀』という少女のモノだと思われる名前を口にした。


そして、その横には仮面をかぶっている少女(?)……つまり『魔道書』である。

その少女がグレモアを瞬間移動で、ここまで移動させたのだ。



「…っ」

そして、その『魔道書』の方から息をのむ音がし…その視線は仮面でわかり辛いが、首が飛んだ紗枝を見たのであろう。


「うぅむ…その『蟲女』はどうしたのじゃ?」


「さぁ…私が来た時には既に死んでおりました。

……『獣の主』にでもられたのでしょう」


「ふむ……そうか」

老人は綺麗に切断された紗枝の首を見ても何も言わない。


「元の世界でアイドルをやっていたコイツは、後始末が面倒だのう…。

ここは、勇者側のまとめ役の勘島 得にでも送りつけようか……勝手に、あっちで交通事故として処理してくれるじゃろ」

敵であるが便利なときには利用するわけである。


老人の影から出てきた人形が、紗枝を体の中に入れ…その後、老人の影の中に入っていく。


「うむ…では、元の世界に戻るとしよう」

そう、老人が呟いた。





─  ─



いろいろとあったが、一応元の世界に戻り故郷の世界に戻らず、中継ポイントにしている世界で一日泊まった訳だが…あの後はどうなったのかを教えようと思う。



「うおぉぉらァァァァ!!」

俺は、そんな感じで叫びながら、大きな岩を『魔道書』に向けて投げつけた。

大きな岩、と言っても…それは『魔道書』が魔法で造った相当高い岩の塔……その根元を闇で綺麗に切断して大きな槍と化した岩を俺が思いっきり投げつけたわけだ。


「…ッ!?」

俺の無駄な(頭が)馬鹿力を見て驚いた『魔道書』は、瞬間移動を使って俺のはなった大きい岩の槍を避ける。

当然、瞬間移動なので何もいない場所に突然現れる『魔道書』だが……突然現れるのと同時に空に赤い光の爆発がおき…それを『魔道書』がジィ…と見つめる。


「…退却の合図」

そんな事を親切にも呟いた後に、また『魔道書』は再び姿が消え…俺の近くに表れることはなかった。



…と、まぁこんな感じである。

奈菜は、結局美咲と戦い続けていたらしいが…決着はつかなかったらしい。

そして瑞穂は、どこから手に入れたのかは知らないがマントで首から下を全部隠していた……何故だろうか?

古里のほうでも戦っていたらしいが…最後に空を飛んでいる蛇に翼が生えた感じの竜が見えたので、そちらも決着はつかず…というわけだろう。


むぅ…本当に相手も手強くて、なかなか決着がつかないわな……。

俺的にはぱっぱと終わって欲しいんだが……、




まぁ…そんな感じで俺は、あの中継ポイントの世界にいるわけである。

ああ……正直言うと帰りたいんだけど、親に泊まって来る、と言ってしまったのでとりあえず一日は泊まって置いたのだ。

これで、あの母に怪しまれる事もないし、問題ないわけだ。


「徹夜~」

後ろから聞こえた声と思いっきりダッシュしているであろう足音。

それに反応して、美月の顔を抑えるように高さを調節して、振り向きざまにこっちに来ないように手を突き出すのだが……空を切った。


次の瞬間に後ろから、あまり重くないが上から下へと向かうように重さがかかってきた。


「美月…お前、前より速くなった?」


「うぅむ……そうかな? 自分では、よく分からないんだけど」


「うん、前より速くなった」

こんな感じで速さが上がっているような美月だけど。

前の世界では『魔眼』という堕勇に、一発も当てられなかったらしく…相当落ち込んでいた。

奈菜から聞いたのだが、『魔眼』はあの世界のカイラのように予知することが出来たり、間に邪魔なモノが無ければ数百メートル先のモノを見れたり、相手の心を目で見れたり…などの能力があるらしい。

美月とは正直、相当相性が悪い。



「まぁ…色々と頑張れ、や……ッ!!」

そんな感じで、俺は美月を投げ飛ばした。






  ─  ─


徹夜達がいる防御結界が充実した王都の近くの空。

そこに仮面を被った少女が居た……つまり堕勇の『魔道書』だ。


「……あいつは絶対に殺す」

そんな事を呟いた堕勇は、一直線に王都へと迫る。


だが、これは奈菜の説明したとおりだが…王都には結界が張られている。

複数の結界が複雑に混ざり合っている結界は、攻撃の魔法も含め、許可の無い飛行船、後は『瞬間移動テレポート』も含め全て弾く、そして当然人間も通さないような作りをしている。

その結界に、その堕勇が触れた。


「私はいくつもの魔法を操り、全ての魔法の隅々までを理解する、だから『魔道書』……私に解析できない魔法は無い」

そんな事を呟いた堕勇は、次の瞬間にトプン…という、まるで水に飛び込んだような音をたてて、結界を通過した。







それは、混乱を呼んだ。

結界は城の中枢部で管理されており、一日に数回の交代制で10人ずつで魔術師たちが厳重に管理している。

だからすぐさま、侵入者が現れたことは、理解できた。


本来、進入不可能の結界を軽々と侵入した存在が居る事もそうだが…その侵入者に対して、索敵の魔法をすぐさま発動したのだが、その侵入者の反応は無い。

この王都に居る魔術師の魔法を、同じく魔法で欺きながら移動している敵の居場所が分からない。


その管理している部屋にカントクが、慌てて入ってきて…その場に居た魔道師に状況を簡単に説明されていた。



「…たぶん『魔道書』だな。

今、この王都に居る勇者に、今この状況を風属性の魔法の『伝達』で直に脳ミソに送り込め。

少しばかり送られた側には負荷がかかるが、勇者だから問題ないだろう」

カントクの指示に、少しばかり戸惑いながらも魔術師達は従い、魔法を発動した。




 ─  ─


景山 徹夜…つまり俺なのだが。


「いってぇ~ッ!!」

直で流し込まされた情報に脳ミソを思い切り金属の棒で叩かれたような痛みが襲ってきたわけだ。

同様に美月にも送られたようで頭を抑えて、しかめっ面をしている。


「『魔道書』ね。俺が相手したヤツか……めんどくさっ!!」

そんな事を呟いた俺。


「あのね、徹夜」


「……んむ?」


「人事みたいな事言ってるけどね…なんかこっちに近づいてきてるんだよね」


「はぁ…?」

俺が美月が見ている方を見ると…うん、今噂のあの人っぽい人が、こっちに突っ込んできている。

どんどんと近づいてくる。


「ふむ…そうか。

定番のご都合展開か……」

そんな事を呟くと同時に『魔道書』が俺にぶつかってきて、俺を巻き込みながら、何メートルも移動した。

その間に家などを巻き込まないように俺が闇で翼を生やし、うまく操る事で家を避け……丁度よく人目の少ない場所に引きずり込む。

多分後ろから美月はついてきているだろう。


とりあえずは仮面越しに相手の顔を鷲づかみにし、足を地面につける。

引きずられているので地面を足のそこで削っているが俺はソレを気にせずに、力を込める。



「…せぇいッ!!」

その声と共に、おもいきり相手を地面に叩きつけた。


「かはッ!!」

相手から背中から叩きつけられ肺から口へと空気が漏れる音が聞こえたが、それを気にせずに俺は相手を押さえ込む。


「その素顔…見せてもらおうかッ!!」

俺はその言葉と共に、仮面を剥ぎ取る。

どんな動きをしてもズレないため、魔法で固定していると考え、闇で上手く魔法だけを消し…仮面を剥ぎ取った。


「お前……」


「……絶対に殺してやる、景山 徹夜」

そんな事を呟いた堕勇の顔は……どこか、俺を家の中でいつも睨んでくる人間に似ている。

というか、モロその顔だった。



つまり……景山 栞だ。

 やっと…これで、義妹様問題を取り除くときが来た。

 前の週はテスト期間だったので、小説は一話しか書きませんでした。



誤字・脱字があれば御報告宜しくお願いします

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