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俺は闇、幼馴染みは光の勇者様  作者: 焼き芋(ちーず味)
第三章 セカンドワールド 堕勇と勇者の戦争
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34話 斬新カット

一周年目なのに、コレ……。

なんか、すんません…いろいろボロボロな内容です。

それは徹夜…つまり、ある彼女かれと彼女が会う前。


「ふわぁ~……」

少女は、階段でぶつかった人が慌てて逃げていった後で、顔を真っ赤にして呻いていた。

その少女は…何かにハッと気づいたように立ち上がる。


「……あッ!! S組ファンクラブの集まりに遅れちゃった…!?」

そんな事を呟くも、彼女の周りを、そのファンクラブとやらは通過して行った後であり、少女は一人だけポツンと座っているだけだった。


そして、少女がソレに気づき…諦め、自分の教室に戻ろうとするために自分の持っている鞄にさっきの女性が集めていった教科書などを入れ始める。


「…何コレ?」

少女が持っているものは、中身が真っ白の本。

それは徹夜がなんとなく学校に持ってきた物であり…さっきぶつかった拍子に、少女の持ち物に混ざったものである。


「これ、さっきの人のかな……?」

少女は、そんな事を呟き…さっきぶつかった彼女かれが進んだ方向を見上げる形となる。


「返さないと、ね…」

そして、少女は再び呟いた。

その顔はどこか嬉しそうにしているのは、多分気のせい……とは言えず、紛れもない事実だった。






    ─  ─



これは二日ほど経った日であり、初日はとても大変だった。

本当に少しだけ見せてあげようと、俺は思うわけだが…たぶんシリアスではなくギャグ話なので、問題はないだろう……あくまで多分だが…。


「…伊藤」

先生が、何故かわざわざ名前を呼んで出席の確認をしている。

高校の前は、中学校などに通っていた人なのでこれが癖であり、ずっとやめられないことらしい。

ちなみに、この先生は他の先生と比べると珍しい…この高校、S組がよく行く世界の住人をソレ専用に育てて、先生として通わせるため、この世界出身の者は少ない。


……それもこれも、S組の特権に反論させないためだ。



「はい」

先生の声に返事をする生徒達。

それらは、どんどんと進んで行き……俺の番になった。


「景山~…?」


「はい」

俺の返事。

…というか、何故疑問系?


「おい、徹夜は何処だ~?」


「……」

……………………え?


『そういえば、景山はどこだよ?』『知らね、というか徹夜の席に座ってる人は誰だよ?』『綺麗な人だよな~』『あの人、誰だか知ってるヤツはいないのか?』『さぁ? まぁ、俺的には景山よりもあの人がいたほうがいいと思うけどなッ』…などなどと。

というか、最後のヤツ…おい、コラ。


「よし、じゃあ…景山は欠席で良いな~?」

せん、せい……。


「俺が景山かげやま 徹夜てつやじゃアアアァァァァーーッ!!」


『……ッ!?』

皆さん、目を見開いて息をのむほど驚かなくてもよろしいんじゃないでしょうか…。




…という感じなことがおき、髪を縛ってる姿を見せ…納得させるのに30分ぐらいかけ……奈菜の罰ゲームの事まで教え…そして、俺は疲れ果てました。

この頃気づいたのだが……なんかストーカーらしきモノがいるんだよね(気づかないフリはしきれなくなった)



「…なんかさ(チラッ)この頃さ…(チラッ)なんかよくわからないんだけど、誰かに(チラ)ストーカーされてるんだけど……(チラッ)学校の中でも外でも…(チラッ)」

周りが気になり、常にチラリチラリと見てしまう末期な状態になった俺。

世の中、怖いよね……美月じゃないんだから、こんな事にならなくても良いと思うんだけど……本当に不幸しかない気がするんだ……。


しかも、そのストーカー…階段の所でぶつかった少女らしいじゃん……何それ怖い。

あのね…あの少女だけじゃなく、その少女の教室の人までストーカーしてるんだよ…テキトーに、一人だけ捕まえて聞いてみたんだけど、全員少女を応援しているから、ストーカーしてるそうです。

なんか怖いね…あれかな、集団で行けば怖くない精神かな…?


そして、帰宅。

この頃では、一回異世界に行ってきた…という事もあり、少しばかり休憩期間に入ってるわけである。

…追ってくるストーカー集団。

俺の後ろでは黒い影がウジャウジャと近づいてくる……何コレ怖い。


「…ッ!!」

逃げる…ただ逃げる。


「待って~ッ!!」

あの少女らしき声が聞こえるが、無視。


とりあえず逃げた…美月が後ろで楽しそうに追ってきてるのが、より頭痛をひどくしたのは事実だと思う。




    ─  ─


「あの、君を追ってる子…三年生なんだってさ~」

奈菜の言葉。


「え…あの中学一年生ぐらいの小柄な少女が俺より年上…ッ!?」

さすがに、これは驚くしかない。

ストーカーされて四日……何この地味にリアルな期間、マジ怖い。


「徹夜くん、楽しそうだね~」


「…時々目の前に現れて何かを抱えていると思ったら、恥ずかしいのか逃げていくのをずっと繰り返されるんだ……これの、どこが良いんだよ」

奈菜の言葉に反論する俺。

マジ勘弁して欲しいと思うんだが、なかなかやめる雰囲気が無い。

何回も言っていると思うが…本当に怖い。これを我が母である人物にボツリと言ったら、爆笑されたのでもう誰にも言う事は無いだろう。

我が母ながら、人の悩みを笑ってくれるとはなんともひどい事だ。


人生初のストーカー集団…美月の時には、俺にさっきを放つ感じだったので今回と比べると、180度方向が違うので、美月ファンクラブとは違う意味で怖い。

しかも、その180度違うストーカー集団が、俺の嫌な点である髪の毛を縛らない姿であるのだから、本当に嫌だ。


「徹夜~、弁当の中身を交換しよう!!」

ちなみに今は昼の休み時間。

相手が誰だかはともかく、学生なら一度はあるであろう(…と思われる)弁当の中身交換。


「俺のには、ろくな物が無いぞ?」


「いいの、徹夜が作ったものに意味があるッ!!」


「……さいですか」

なんか、ねぇ……。



と、まぁ…こんな感じなんですよね。

ちなみに、今の俺はゲッソリと疲れ果てているのだが……2万カロリー消費してポーカーフェイスを行っているので、疲れている様子は美月以外にはわからないらしい。

なんというカロリーの力、恐るべし……そして、それを見破る美月も恐ろしい。








…そして、ここで問題が1つ。

落ちまでの繋ぎが見つからないのだ……。

ストーカーされ続けているだけなのに…どうすれば、ネタがどんどんと見つかるのだろうか……? ハッキリ言って、俺には荷が重すぎたのだ。

調子に乗って、頑張ったのが悪いのだ…自分が出来ない事をちゃんと理解し、それから頑張って避けること(チキンな俺)が大切なのだ…。




……って、この本の後書きに書いてあるな」

俺は、昔買った小説を久しぶりに読み…なんとなく音読してみたりした。


「…何を書いて、そこまで落ち込んでるの? その作者」


「…ん~、頭脳戦だわな……尾行、ストーカーな感じの」

美月の問いに、俺は答える。


「しかも、頭脳戦とか無理で最後にはギャグでしめてるしな……」

……とっても、茶番な頭脳戦だった。

頭脳戦とかはともかくとして……無理って禁物だよね…本当に、無理な事をすると苦しみしか感じないんだよね~……。






  ─ …ということで、クライマックスまで飛べェェェ!!(斬新カット) ─



今は放課後、定番の体育館の裏。

ストーカー軍団の一人に言われて、ここに来たわけだが……来たのは、あの少女だった。

そしてストーカー軍団と美月たち(S組含めA組も…)が、隠れて楽しそうに見てやがるので…正直イラつく。


「つ、付き合ってください…!!」

え、えぇ…??


「えっと、俺…山本やまもと 李氏りしって言います!! お願いです、付き合ってくださいッ!! こんな見た目でも男です!!」

山本 李氏…だと……ッ!?

え、何…この展開、マジで怖いんだけど……偶然がここまで来ると本当に怖いんだけど、俺どうしたら良い?



《みゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああーーーーーーーーッッッ!!

リィィィィィィィィィシィィィィィィィィィィーーーーーーーーーーーーーーーッ!!》

荒ぶるな、そこの変態女ァァァァァ!!


 『静まれ…我が体の内に秘めし、第二の魂よ』という、中二病まっしぐらな言葉(あながち間違ってはいない)を、ふざけて考えつつも、目の前の少女(実は男だったり…)の方を見る。

そんな輝いた目で見ないで…眩しいからっ。


とりあえず断ろう…無駄な事を言うと相手を傷つけるだろうから、無駄な言葉をカットして、できるだけ傷つけないように言おう…うん、それが良い。



「女に見える(けど、俺…本当は男だ)から、あなたと付き合うのは…ちょっと……」

あれです、腐女ナントカさんが好きな展開になります、正直怖いです。


そして、省略する場所が大事な所だったので…なんか別の意味になった気がするんだが……これは気のせいだろうか? うん、たぶん気のせいだろう…俺がこんなミスをするわけがない(邪魔な自信)



「うわあああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんッ!!」

あ、泣いて走っていった。




「……うん、正直悪いと思ってる」



「徹夜、意外とザックリいくんだね…」

美月の言葉。

美月は近づいてきて…他のみんなは、どこか気まずい感じで戻っていく…なんか、罪悪感パネェ。

とりあえず…


「美月行くぞ」


「え……?」


「ありゃあ、李氏だ」


「……………………へ?」


美月の手を引っ張って走っていく…あの日記には18歳と書いてあった。

そして、今の李氏は18歳……もうすぐである。





   ─ カッツ!! ─



「うぅ…ぐすっ……」

そこか日記でも見たときのある泣いている声が聞こえた。

正直、あんな事を言ってなんだが……尾行中である。当然、髪を縛ってあるので、バレる事は無いだろう。




本当に…偶然とは恐ろしい。

次の瞬間には、見たときのある魔法陣が李氏の足元に現れる。


「え? ほぇ……?」

何も反応できずに、消えていく李氏。

そして、徹夜は気づいていないが……後の二代目勇者の日記となる中身が真っ白な本は李氏と共に消えていく…600年前の異世界に……。





「……止めなくて良かったの?」

美月が、何故か俺に向かって問う。

…俺というよりもリヤナに、であろうが……リヤナは何も言わず、ただただ心の奥へともぐっている。


「わざわざ過去の事を変えなくていいだろ…それに、もし変えたら何があるのか、わからないぞ?」


「……」

美月は黙って、こちらをジ~と見つめてくる。


「美月の元が李氏なんだから、ここで変えたら……美月が、どうなるかわからないしな」


俺は、そんな事を呟きながら美月の頭を撫でる。

李氏は、俺と美月にとっては過去としか呼べず……その過去を変えてしまっては、今何がどうなるか、そんな事はわからないが…それを考えてしまっては何もする事ができない。




李氏がどうなるかが、わかっていても変えてはいけない……それはリヤナさんも理解しているのだろう。

ギャグじゃない? ギャグ回のはずなのにシリアスが混じってる? 微妙に二章最後の時につくったフラグ回収? …なんの事だが、サッパリわかりません。



誤字・脱字があれば御報告宜しくお願いします

少し今後のことについて書いた活動報告を書きました。暇な人はどうぞ見てください。

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