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俺は闇、幼馴染みは光の勇者様  作者: 焼き芋(ちーず味)
第三章 セカンドワールド 堕勇と勇者の戦争
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27話 徹夜の邪念が特にひどい

本当は昨日書こうと思ったけど…やる気でんかった……。

魔法陣の目の前。

そして…あれから一日後であるから、目標討伐の日であるわけでして…。


「眠いっすわ…」

起きたばかりでして……嬉々として奈菜と美月に起こされました。

でも、大丈夫…もう準備はできているはずだからさ!! まぁ、闇にほとんど入れてあるので問題はないんだよ……準備しなきゃいけないとき以外にも入ってるからさ。


「ほらっ、今日無事に終われば…元の世界に帰っていいんだから、シャキッとしなよ!!

ボクのために働け、少年よ!!」

奈菜が異様に高いテンションで俺の背中を叩いてくる。

こいつ、うぜぇわぁ~…。

ずっと待ち望んだ日だからなんだろうけど……異様にうざいわぁ~。


「ふぅむ…用意なんて特に無いからな~」

美月は、顎に手を置き頭をかしげてなんか考えていたりする。


「あれだ…アレを用意しよう……特に無いけど」

だから美月は何なんだ、お前。

いやさ~…特に何にもないよ、文句はね……でもさ~、なんか異様なほどのテンションだったり、リラックスだったりどっちだよ、って思うんです。

まぁ、俺が言えたことじゃないけどさ……。


「それで、いつ行くの?」

俺の質問。


「あと、一時間もすれば行くことになるよ~」

奈菜が返答を返してくる。

ちなみに、今は朝の6時くらいである……もっと、ゆっくり眠りたかった。

一時間もあったら…いや、もう眠りたかったことは忘れよう。

うん、そうしよう。


「まぁ、リラックスしてたほうが良いですよ」

そこで、ケイアさんが…こっちに来てそんな事を言い始める。

まぁ、美月を見てれば…よくわかります。


「じゃあ、もう一度寝まs…」


「寝ちゃダメだからね?」

美月に遮られたりしちゃうけいです。

結局、眠る事から離れていない俺だけども、もう別にいいや。





─  ─



そして一時間後。

結局ずっと、闇を使ってテキトーに剣やら動物やらを形どってみたりしてました…だって暇なんですもの。

前よりも細かい動作ができるようになったり……特にどうでもいいことなんだけどね。

いやさ…うん、なんでもないよ。


「…では、行きますよ」

魔法陣の上には、俺と美月と奈菜、そしてミサイゴ…じゃなくて名前間違った……ミサイドとコードである。

そして、周りにはケイアさんと…それをサポートする役目の魔術師が数名居る。


そして、それらの人が魔法陣に魔力を流し始める。

次の瞬間には視界が真っ青の光で埋め尽くし、目の前が何にも見えなくなる。




その光が収まり、周りの風景が見えてくる。

そこは、枯れ果てた木がポツポツと存在する、特に何もない場所だった。

背景には真っ黒な山があり……その山は、それなりに遠いが歩いていけるような距離にある。


「ん、ここなのか?」

俺の質問。


「……あそこに見える山がそうなのだが…なんで、こんな遠くに?」

ミサイドが、そんな事を言い…首を傾げる。

いや…あんたらがわからなかったら…少なくとも俺と美月はわからないんだが……。

なんとなくコードや奈菜の方を見てみるが、コードは首を横に振り…。


「いや、ボクも転送の魔法陣なんてある事知らなかったんだよ? それなのにボクがわかるわけないでしょ……」

奈菜もそんな事をいいながら、首を横に振る。

まったく、役に立たないなぁ~~…俺は、特に何にも言わないけどなッ!!

俺がわかるわけないだろ!! この頃、空気なリヤナさんならわかるかもしれないけど…あの人出すと色々と面倒だから嫌です!!


《え、それちょっと…ひどくない?》

絶対に嫌です…誰にどう反論されようと嫌に決まってるでしょうが!!

俺の頭の中に、例のあの人の声が響いた気がしたけど……無視!!


そういえばさ……この頃さ、俺が生まれた世界のことなんだけど、俺…すぐに寝ちゃうじゃん?

でもね、時々…寝ていたのに、ゲームを持ったまま胡坐で座っていたりさ…寝ていたはずなのに目が疲れていたりさ…おもいっきし、髪の毛縛らないままだったりとか……誰かさんが怪しくありませんかね?


《……ごめんなさい、色々とはっちゃけちゃいました》

どうせ、そうだと思ってましたから……何にも思いませんよ、俺…これでもとびきり優しいですから。


《いや…それは嘘じゃなi…》

うっさい、お前もう黙れ!!



とりあえずは、これを口に出してたらいろいろと痛い人だけども…俺は、表情に出さないから誰にも気づかれないはずなのであるからして…俺は恥ずかしくない人なのである。

そう、絶対に気づく人は居ない。


「どうしたの徹夜? なんか、いろいろとリヤナさんと話しているような顔してるよ?」

一人を除けばね…。

何この子、いつも思うけど俺の表情読みすぎじゃないかね…? 何で、そう俺の表情がわかるのかな~?


「いや…ずっと徹夜のこと見てきてるし…このぐらいだったらわかるよ?」


「もう、いいから、俺の思考を読まないでくれ…」

色々と恥ずかしくなったわけでして…。


「やっぱり美月ちゃん徹夜くんて、良すぎるぐらい仲が良いよね」


「余計な事を言うな奈菜……ほら、美月が嬉しそうにしちゃってるだろ」

嬉しそうに満面の笑みになるな、美月。



「…まぁ、遠くに転移したから良いが……あまりにも緊張感が無いな」


「緊張でガチガチになって動けないよりはマシだろう…」

ちなみにコードとミサイドの感想はこれである。

この感想は、前にもどこかで言われたことがある気がするのだが……たぶん、気のせいだろう。

……うん、気のせい。


「まぁ、とりあえずは…転移の魔法陣に少しばかりズレがあったのだろう。

…ここは歩くしかない」

ミサイドがそういうと、それぞれが山の方向へと歩き出す。

正直、わざわざ一列になる必要も無いだろう……わざわざ一列になるって、どこの遠足だ。


そうして、歩き出そうとしたときに……。


『…魔法具、発動』

そんな女性の声が聞こえると……


「「「むぐぅ…!?」」」

……なにかの魔法具で発動しているであろう、変な重圧が俺たちを襲った。

よくわからない重圧は、俺を含めてほぼ全員が膝をつくような重さが俺達にかかっている。


「なん、だ…これ?」


「魔法具の効果だよ……勇者の皆さん」

女性の声が聞こえ、そちらを向くと…俺が、少し前に闘った蟲さんが居た。

蟲さんと言ったけど、面倒だから省いたせいなんだけどさ……蟲女さんでござんす。

うぇぇ……なんかめっちゃ気持ち悪くなってきたから、仰向けに寝とこうと思う……気持ち悪いときには寝とかないと、もっとひどくなるからね。


「徹夜、目の前に敵がいるのに…凄いマイペースだね……」


「いや、だって異様に気持ちが悪いんだもん……胃の中の物を吐きそうなぐらいに」


「いや、気持ちが悪くなるのは私も同じだけど…そこまで、ひどくないよ…?」

しょうがないじゃないですか、気持ちが悪くなってるんだモノ…。


「いやいや…ここは少しでも、緊張感を…持とうよ!!」

辛そうな声をあげながら、奈菜は両手に赤い刃の剣を持ち、それを振るう。

…すると、いつもよりは少し勢いは弱いが、炎が噴き出し蟲女さんを、後ろに後退させる。


「この魔法具は、相手が魔力を持っている分だけ、相手の体調を悪くする……つまり、少ない者でも相当な魔力を持つ勇者対策の魔法具だ。

そして、この魔法具が発動している最中に、魔力を使うだけでも体調を悪くする」

蟲女さんが、わざわざ説明してくれる。

さすが、親切設定であるからでして………。


ちなみに…

元から相当な量を持っている美月…そして魔法具を造ることに特化している奈菜ももちろん、相当辛いのだが……前世の魔族の女性が体の主人に隠して、相当魔力を溜め込んでいるせいもあり、結果的に…一番辛いのは徹夜である。

ちなみに、それを知らない感じである徹夜は、なんで美月より俺のほうが苦しいんだ? と疑問に思うのは当たり前である。


「…これ程、楽なことはない」

そんな事を呟きながら、蟲女の厚着の服の後ろから鋭い大きなトゲがついた、まるでサソリの尻尾のような物が突き出される。

何コレ、蟲女…怖い。

それが、人を刺そうと思い切り突き出される……俺目掛けて。


「何で俺ッ!?」


「この間のお返しよ…」

そんな呟きが聞こえた。

なんか理不尽…じゃないかもしれないけどさ!!



……だが、それは俺に突き刺さる前に、金属の音が響き…サソリの尾が受け止められた。

その金属音は、ミサイドの剣のモノだった。


「誰だかは、知らないけど……あなた、動けたの?」


「あいにく、根っからの騎士だから…あまり魔力は持ってないんだ。

なぁ、コード?」

ミサイドが、確認するようにそんな事を言うと、蟲女に目掛けて何かが投擲され…それを蟲女は後ろにバックステップをして避ける。


「まぁ、騎士ではないけど…俺も、あまり魔力を持ってるわけじゃないから少ししか魔法は使えないけど…この状況では十分動けるから、ここは俺たちの出番だね」

魔法具の効果でやられてるフリをしていただけのように、コードはスラリと立ち上がり、面白そうに笑っている。


「正直、騎士としてはあまり多対一などはしたくないが…確実に、倒せるように行くか」


「リョ~カイ…俺たちは、奈菜さん達をできるだけ消耗させないで目的の場所に連れて行くことだからね」

蟲女さん…というか、なんで『さん』付け?

まぁ、とりあえず蟲女さんの前に立ち塞がるように立つミサイドとコードの二人。


「……本当に、邪魔ね」

いろいろと厚着してて顔もわからない女が…そんな事を呟く。




「本当に、殺したいわ……」

それと同時に、厚着の服から虫が空気を揺らすほどの勢いで噴き出した。

少し可笑しいかもしれませんけど……ごめんなさい。

正直、違和感しかなかった系です。



誤字・脱字があれば御報告宜しくお願いします。

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