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俺は闇、幼馴染みは光の勇者様  作者: 焼き芋(ちーず味)
第三章 セカンドワールド 堕勇と勇者の戦争
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10話 結果は…?

「ボクの能力は『創造者クリエイター』・・・。

造るには造る物の重さ、大きさ、威力、効果などで造るためにかかる期間が変わるんだよ。今まで使ってきた武器は、ボクが今まで造って来た武器なんだ。

武器が現れるのは、この両手首にあるブレスレットの能力。これもボクが造ったものなんだけどね~。

これによって、いくつもの武器を使い、いくつものパターンで戦う。だから、『武器庫』と呼ばれるようになったんだよ」

奈菜ちゃんが、ゆっくりと歩きながら自分の力についてそんな事を言った。

歩き続け、折れた木が積み重なっている場所の前で立ち止まる。

そして、少しの間止まっている。


「せぇいっ!」

手に持っていた自分の体よりも大きい剣。

詳しく説明するといくつもの鉄板を重ねて塊にしたものを無理矢理剣の形にしたようなもの・・・つまり『重の大剣』を振りかぶり、おもいっきり力を込めて振り下ろす。

すると、斬撃が木の積み重なった山を吹き飛ばした。


「ハァッ!!」

いきなり横に現れた私の剣を、奈菜ちゃんが自分の剣で受け止める。


「いつまでも現れなかったから、気絶してるんじゃないかと思ったよ」


「ちょっとの間どうすればいいかを考えていただけだよ」

私はボロボロな姿になっており、吹き飛ばされたせいで結構痛い目にあった。

木の枝などでも引っかき傷などがあり、少しばかり出血の多い場所もある。


「ふふっ、それじゃあ……いくよっ」

その言葉と共に奈菜ちゃんが剣を振るう。

私の許容範囲外の力で横に振るわれたのを、私はしゃがんで避けた後に、後ろに跳んで距離をとる。


「逃がさないよ~」

その言葉と共に私のほうに向けて突き出した両手には、大剣と手袋が消え、代わりに銃のような物が握られていた。

次の瞬間には一秒間に何百発という弾丸が打ち出された。

見た目はただの拳銃なのだが、連射速度がハンパではない。


「・・・っ!!」

それに対して、私は剣の持っていない手のほうに光の剣を造りだし、持つ。

そして、迫ってくる弾丸を光の剣といつも使っている剣で弾き始める。

相当多くの弾丸なので、全てを弾くことは不可能。

なので、見える範囲で自分だけに当たるような弾丸を全てを弾いていく。


「話には聞いていたけど、本当に弾くとはね~・・・。

じゃあ、違うヤツで攻めるかな」

その言葉と共に銃が無くなり、剣が現れる。


「……『加速の剣』。どぉ~んと行っちゃいましょ~ッ!!」

そんな事を言うと同時に奈菜ちゃんは動き出す。

剣の名前の通り奈菜ちゃんのスピードは数倍に上がっている。


「ふッ!!」

一瞬の内に私の前に現れ、剣を横に振るう。

それを剣で受け止める。

私に防御されても、何回も何回も奈菜ちゃんは凄い速度で振るうのだが、それを私は全て防御する。


「この剣を使ってるのに、追いついてこれるとは……ホント、驚かされるよ」


「あはは~……正直、辛いけどね」

そんな感じのことを言ってる二人なのだが、どちらも顔には焦りは無く。

ずっとの間、剣のぶつかり合う鋭い金属音が響いている。


「ハァッ!!」


「ッ!!」

今までよりも大きく、爆発的な轟音が響き、二人とも数㍍後ろに吹っ飛ばさる。

二人の靴裏が地面を削りながら、吹っ飛ばされた勢いを殺す。

そして、二人とも剣を構え、にらみ合う。


「いやぁ~……実力だけを見るつもりのゲームだったのに、こんなに楽しいんじゃあ、どうしても相手を負かしたくなるな~」


「私は、さっき結構痛い目にあったから、これ以上は面倒だけどね~」


「そんな事言いなさんな~」

軽い感じで会話をしているが、にらみ合いは続き、一歩たりとも動かない。

それ数秒間続き、同時に走り出す。


「ふっ!!」

私が奈菜ちゃんを後ろから横に切り裂く。

それは奈菜ちゃんは防御できずに、胴体が二つに切り裂かれた。


「斬った感触がない・・・?」

それは私の疑問。

簡単に切り裂けた事にも驚きだが、斬った時の感触が一切無いことにも驚きだ。


「……『鏡身きょうしんおうぎ』」

私の頭上から、そんな言葉が聞こえる。

そちらを見ると、『加速の剣』を持っていない方の手に持っている扇で面白そうに目を細め、顔を隠している奈菜ちゃんが居た。

それを確認したと同時に、奈菜ちゃんが上から剣を振り下ろす。


「おっと・・・っ」

それを紙一重でかわす私。

正直、これには驚かされる。まだまだいろいろと隠していそうな奈菜ちゃんは厄介だ。


「めんどくさい・・・徹夜じゃないけど、めんどくさい」

本当にめんどくさい。


「ん~、なんでここで徹夜くん?」


「徹夜はいつも心の中で『めんどくさい』って連呼してるからね」


「・・・・・・んむ? 何で心の中で連呼してる言葉がわかるんだい?」


「・・・秘密だよ。

もぉ、めんどくさいのは嫌だから・・・次の斬り合いで終わりにしようか」


「えぇ~、ボク的にはまだまだ続けたいんだけどな~」


「終らせないと、レースで負けちゃうからね・・・ッ!!」

その言葉と共に、私は走り出す。

そして、それと同時に私の周りに光の剣が数本作り出す。


「いけっ!!」

私の言葉と共に放たれた二本の光の剣。

それを奈菜ちゃんは身をひねってかわし、私へと迫る。

それに対して、私が振るった剣を奈菜ちゃんはかわし、私の腹に思い切り蹴りを入れた。


「ぐぅ……っ」

そのせいで木に背中からぶつかった私の目の前で、銀色に輝く剣の切っ先が止められた。

それに対して、再び数秒の間二人は止まる。片方が、苦い顔をした・・・・。



私ではなく、奈菜ちゃんが・・・。



「さすが、美月ちゃん。私の刃があなたに届く前に、見えない光の刃を造り出すなんて・・・・」

その声。

奈菜ちゃんの周りにはうっすらとだが、地面からいくつもの刃がのびており、奈菜ちゃんの動き、そして剣の動きを阻害している。

私達の戦闘で揺れたことにより、木から数枚の葉が落ちてくるのだが、その葉が刃に触れた瞬間に真っ二つになった。


「いやぁ・・・ホントに大変だよ。今までの高濃度の光の剣じゃなくて、低濃度の光で刃のように鋭くしなきゃいけなかったんだからね」


「これで、まぁ…通過を許可しようじゃないか」


「ありがと~っ」


「その前に治療しようか?」


「いや、大丈夫。急がなきゃいけないからね!!」

そんな感じで急いで走る私である。


「あれっ!? 私と戦っていたときよりも速いッ!?」

ホントに全速力である。






─  ─



「うぉわあぁぁぁっ!!?」

横に跳んで避ける俺。

いくつもの闇の球体のようなものに襲われており、美月のように速いわけではないので、全部を避けきれるわけが無いので、それなりに傷を負っている。


「逃げているだけで良いのか、カゲヤマ?」


「ええぇぇ、なにそれ?? 何か問題でも? でも、気にしなくて良いんだよっ!! 逃げるのが俺の得意分野ですからねェェェッ!!」

・・・この嘘。今、作りました。

まぁ、あながち嘘じゃありませんけどね……あはははは…。

……逃げるの大好き。


「・・・・・・ま、まぁ…そういうのもいいんじゃないか?」

なんだその可愛そうな物を見る目は・・・これが俺なんだもの、しょうがないじゃないか。


そんな感じな俺達だけども、戦闘を続けており、ルルの球状の闇の攻撃をすり抜け、握り締めた右腕の拳を放つ。

それをルルは闇をまとわせた細剣レイピアで防御をした。

防御をするのには不適切な細剣レイピアは軋んでミシリ…という音をたてるが、闇をまとわせているので折れもしなければ曲がりもしなかったのだが、闇をまとわせているものに対して軋む音をたてさせているのだから、さすがは俺である。


「恐ろしいほどの力だな・・・っ」

眉間にしわを寄せながらルルが口を開いた。

防御はした。防御はしたが、俺の力は確実にルルに衝撃を与えている。

それなりに受け流したようだが、それなりに受け流しただけで、完全には受け流しきれてはいない。


「そりゃあ、どうも・・・っ!!」

その言葉と共に、回し蹴りを放つ。

さっきと同様にルルは細剣レイピアで防御をしたが、今度は吹っ飛ばされ、数㍍後方に着地する。


「むぉ・・・手が痺れるな・・・これはやり返してやろうじゃないか・・・」

そんな事を呟いたルル。

すると、球状の闇が霧のように細かくなり、ルルの周りに集う。


「おぉ、そりゃあ・・・怖いなぁ・・・」

そんなことを言う俺。こんなことを言っているが、余裕な様で余裕じゃない。

俺の体はこれでもボロボロ。

避けきれなかった攻撃は軽く50を超えているわけであり、正直なところ俺の四肢が無事に繋がっているのも驚きなほどの攻撃を数回食らったわけである。

まぁ、それでも無事なのは『俺だから』の一言で終らせようと思う。


「さぁ、食らうがいい……」

その言葉と共にルルが突きを放つ。

細剣レイピアの突き・・・その切っ先には霧状の闇がまとわり突き、凄い速度で回転している。触れてしまえば、ズタズタに切り裂かれることは間違いなしであろう一撃である。


「……真正面から受けきってやるよ。そして、負かしてやる」

そんなことを呟く俺。

それと同時に、二本の剣を闇から取り出し相手同様に闇をまとわせる。

闇をまとわせた二つの剣をクロスさせて防御体勢に入る。

そしてぶつかり合う。


「ふッ!!」


「ッ!!」

短い息と共に、ルルが突きにさらに力を込める。

予想以上の衝撃に声も出せずに奥歯が軋む程噛み締め、力を腕に込めて二本の剣で受ける俺。

ルルの細剣レイピア、そして俺の二本の剣…どちらも音をたてて軋む。(ちなみに、剣の中の双子の精霊が騒ぎ始めるが、防御に集中している俺の耳には入ってこない)


「うおぉぉぉらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーッ!!」

そんな感じで力をつい入れようとした結果、大声を出してしまい、それと同時に剣を上に思い切り振り上げ、ルルの細剣レイピアを闇ごと弾いた。


「なっ!?」


「これでしまいだな・・・」

驚きの声をあげるルルと、ジンジンと痺れる俺の両腕を無視して、ルルの首に剣を触れるか触れないかでつきつけた。

正直なところ、服で隠しているが、闇を体に纏わせていたのだが……、これをしてなかったら少し危なかったかもしれない。


「通過オッケぇ?」


「ふむ、許可しよう・・・」

よぉし、これで行けるぞ・・・。


「でも、これじゃあ、負けそうなんだよな・・・やっぱり木を無視してやるべきじゃないかな・・・?」


「・・・?」


「……あ、そうだっ!!」

ブツブツと呟いてる俺を見て疑問の表情になるルルだが、俺が何かを思いついた様子を見て、何をするつもりなのかジ~っと見ている。

それを気にせずに俺は闇を翼の形で背中から生やした。


「おぉっ!?」

それをキラキラとした目でみるルル。意外と心は少年なのかもしれない。


「ん~、じゃなぁ」

その言葉と共に翼で空に飛び立つ。

全速力だ。絶対に美月にゃあ、負けねぇぜぇ~!!! いつまでも美月に良い様にやらせてやるものか~ッ!!

背中に生えた翼で空を相当速く飛び。

空に一筋の光が上っているところを発見した。


「ん、あれか・・・んむ? あれは・・・?」

マーキングを発見すると同時に、その近くに急接近している美月を発見した。

それと同時に美月から放たれた光の剣が俺の背中に生やした闇の翼を貫いた。


「なん…だと…っ!?」

闇が光に貫かれたせいで、俺の闇が消滅する。

くそっ!! 美月めっ・・・だが、これだけで終ってたまるものか・・・ッ!!


「食らえ、美月!!」

俺が空中で手を下に振り下ろすと、それと同時にいくつもの闇が雨のように降り注いだ・・・のだが、それを苦もなくかわしながら美月は目標の物に迫っていく。


「ちくしょぉぉー!! これはどんな仕打ちだぁぁ!!」

それでも、何倍もの量の闇を降らす。……だが、美月は止まらない。



そして、俺は着地した。

マーキングのすぐ目の前に・・・そして、目的の物……つまりは、見た限りでは何かが入っているであろう箱をゲットした美月の近くに・・・。


「ふふ~ん、私の勝ち~」

そんな感じでVサインをこっちに向けてきている美月。

ちく…しょう……俺が負けた、だと…っ。


「おぉ~、ナイトゥが勝ったか~」

そんな声が聞こえた。それはルルのものだった。


「あれ? 何でお前がここに・・・?」


「このマーキングは数回限定の空間移動テレポートできるようになっているからな」

だったら、それを俺に使わせろよ。


「それはゲームにならないだろぅ?」

確かにそうだが……その前に、俺の心を読むな。


「ふっふふ~ん♪」

そんな感じの鼻歌を歌いながらルルは箱を開ける。その中身は・・・。


角・・・?

それはカチューシャのようなものに少し大きめの角が二本くっついている。

それをルルは頭につけて、何故か胸を張って威張っている。


「なんだ、それ・・・?」


「ん? お前らの世界では魔王といえば大きな角なのだろう? 憧れたから部下に頼んで作ってもらった。・・・妹に、経費を無駄遣いするな、とキレられたが・・・」

こいつ、阿呆や・・・。

そして、魔王だから角という決まりは存在しない。


「おぉ、美月ちゃんが勝ったのか~」

どこかルルと同じ感じの事を言いながら、奈菜が現れた。


「豪華商品は・・・っ!!?」

美月が、すかさず質問をした。


「ふふ~ん♪ 商品の内容は・・・『徹夜くんに三回だけなんでも言う事をきかせる権利』です!!」

・・・はい?


「やった~♪」

・・・・・・・はい?

そして、茂みの中から音がして・・・。


「ルル姉さん!! また遊んでるのっ!? ちゃんと仕事してよ!! また、そのアホな角をつけてっ……恥ずかしくないの!?」

いきなり現れた魔族の少女。


「むむっ!? 我が妹であるニィでもこの角は馬鹿にはさせないぞ!! かっこいいだろ!!」


「そんな事どうでもいいから、さっさと魔王城に戻るよ!!」

そして、ルルはニィという少女に連れて行かれた。

んむ、まぁ、いろいろと急展開なわけですが・・・。


「・・・はい?」

俺は追いつけていけない。


「さぁ、帰ろうか。美月ちゃんと徹夜くん」


「オッケー」

美月はニコニコ笑顔で俺の手を引っ張って歩いていく。





「……はいぃぃぃぃぃぃぃッ!!?」

そんな俺の疑問の雄叫び。

戦闘が続いたので、なかなか書きづらかった・・・。

まぁ、とりあえずは終了♪

あえて書くなら、菜奈のブレスレットの能力は徹夜の闇に物を収納するのと同じ感じ。


そして、徹夜は自分の予想通り自分だけ嫌な目にあう。





誤字・脱字があれば御報告ください。

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