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俺は闇、幼馴染みは光の勇者様  作者: 焼き芋(ちーず味)
第二章  堕勇と堕天の面倒事
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番外編 六(-1)人の内のひとりの生活

なかなか、番外編のアイディアが浮かばない件について・・・。


今回も徹夜の出番なし

ある昼の時間。

そこはまだ暗く、闇の一族達の国。

まぁ、要するに魔界だが・・・。


「ただいま戻りました」

魔界のトップの実力を持つ魔族の女性・・・つまりリーシ・トルゥマアが無駄に豪華な屋敷の中に入って最初に一言言った。

それに対して丁度そこに居た召使達が友達のように元気よく挨拶をし返していた。

リーシはもともとは偉い身分ではなかった。

それが関係してか召使達には、普通に接してくれるように言っているのでこれは普通の事である。


「母様は?」

近くにいた召使の女性に質問をすると、すぐに答えてくれる。


「リミ様と一緒に食事をとっております」

それに軽く返事をするとリーシは歩き出し、召使も自分の仕事に戻っていく。

無駄に大きい屋敷はリーシが現『魔界六柱』のNo,1であるように、リーシの(義理のだが)父親であるカインズ・トルゥマアは前『魔界六柱』のNo,1であったことを考えれば当然である。


「母様、今戻りました」

リーシの今の姿はまだ包帯や絆創膏のようなものが取れていない状態である。

魔王相手に戦った末、勝利はしたが、致命傷は受けないようにしたものの戦いの中でのかすり傷や打撲などのものはさすがに食らっていた。

そしてそれらの攻撃は全て魔王の攻撃なので、魔王の膨大な魔力が邪魔をして簡単には治療魔法でも完全には完治できていないのだ。

なので、自然回復を待つことにした。

他の四人も同じ状態だが、無駄にタフな四人なんて気にする必要は無いだろう。


「あら、リーシ。遅かったのね」

ちなみに今はあの戦闘から数日はたっているが、この屋敷に戻ってくるのは始めてある。

魔王との戦闘時にはさりげなく気づかれないように肉体強化の魔法を使いまくっていたので、魔力を使いまくったせいもあり、数日間動けずにいたこともある。


ちなみに、リーシを笑顔で迎えてくれたのはカインズ・トルゥマアの妻であるミリア・トルゥマアである。

カインズは数年前に病気で死んでしまい、この屋敷では十数人の召使とリーシだけしかいなかったのだが、思わぬ所で一人加わった。


「・・・・うわっ」

突然、リーシが驚きの声をあげたのは抱きついてきた小さな影があるからだ。

その加わった一人であるリミである。

リミの頭を撫でてあげると、抱きつきながらこっちを見上げていた顔が安心したような顔になる。

それを見たリーシは思わず笑みを浮かべてしまう。


「リーシも良い顔になっちゃって、なんだか寂しいわ」


「こんな顔ができるのも、母様達のおかげですよ」

いかにも寂しいという顔をしているミリアにリーシは、本当に感謝しているという心を込めた返答を返している。


「そう言われると、嬉しいわね。

それにしても、そんな顔ができるんだったら、いい加減結婚してもらいたいわ。

あなたも、成人の女性なのを忘れてない?」


「魔族のトップで、実力も異様に高い、そんな女らしからぬ女なんて好きになる人もいませんよ」

リーシはそんな事を答えながらリミと並んでイスに座り、召使さんが持ってきてくれた紅茶を一口だけ飲む。

ミリアは食事は終ったのかリミを挟む形でイスに座り、リミを可愛がっている。


「でも、ミルリアちゃんなんてロシアンと良い雰囲気ぽくない?」


「ミルリアのあれは鈍感の天然ですよ。ロシアンからは気があってもミルリアは全然気づいてませんよ。

まぁ、戦争の後は少し変わってるように見えましたが・・・」


「じゃあ、リーシも大丈夫よ。あなたは美人なんだから」

そんな事をしゃべりながら、ミリアもリーシもリミを可愛がるのをやめない。

それに、少しばかりきつそうにしているリミだが、その顔はとても嬉しそうである。


「私はそう思いませんけどね」


「リーシは知ってる? リーシのファンクラブってあるのよ。

まぁ、『魔界六柱』全員にそれぞれが一つか二つはファンクラブがあるみたいなのよね。ジールクとルクライルの『恋を応援しようの会』というものもあったわ。

ちなみに、少ない会員だけどジールクとトールゥのもあったわ。正直、そういう趣味は理解できないんだけどもね」


「・・・へ?」

いきなりの重大発言に追いつけていけないリーシである。

一番追いつけていけない話題は、ジールクとトールゥの場所であるが、そこはリーシは触れないことを瞬時に決意したので無視は決定である。


「でも、何故でしょうね? クロイズルの場合だと性格が嫌だからってファンクラブが無いのよね。

あの人を馬鹿にしたような目が嫌いらしいわ」


「ちょっと待ってください、母様。私のファンクラブってどういうわけですか・・・?」


「何故かね、恨む魔族も多いだろうに勇者ファンクラブまでできてるから驚きよね。人(魔族だけども)の対応能力って凄いわね~」


「そっちも少し気になりますが、本当に待ってください。私のファンクラブってどういうわけですかッ!!?」

リーシの動揺したような言葉に、ミリアは思い出したような言葉で告げた。


「えぇ、あるわよ。ちなみにファンクラブNo,0002は私よ」


「おいッ!! どういうことですか、それはッ!!」


「ちなみにNo,0001はカインズよ」


「言わないでほしかったッ!! そんな事知る必要なかったのに、今まで同様ずっと隠しててほしかったですっ!!」

リーシにとってのカインズのイメージは、私生活では優しいが、訓練や私生活での叱る場所では厳しく、いつもスーツを着ているような(当然、着てないけどね)ビシッ…!!とした感じの男性だったのだ。

そして、魔王にもちゃんと意見してる所から、リーシにとっては十分に敬える人だったのだ。

それが、今・・・少しばかりひびが入った。


「ちなみに、各ファンクラブから二割ずつが『リーシとリミの姉妹愛』の会に移動しているわ」


「なんか姉妹って事になってますね・・・」


「一応は公では、私が養子にとったことにしてるもの」


「何故ですか・・・?」

一応、リーシが養子にとったはずなのだが・・・。


「それで、リーシちゃんに彼氏ができなかったら嫌じゃないっ!!

・・・まだまだ人生は長いのよっ!!」


それに対して、リーシはただ溜息をつくばかりである。

リーシも十年以上一緒に居るのだが、どうもこういうのには慣れないのであった。



勇者ファンクラブ=美月ファンクラブ、です。


どうにか、夏休みが終る前にはあと2~3話で終らせていただこうと思っています。

どうにかあと五日程度で終らせます。

夏休みももう終わり・・・辛いです。


誤字・脱字があれば御報告ください

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