覇王(4/39)PDFで表示縦書き表示RDF


覇王
作:緒俐



第四話:覇王を目指すもの


 「この世界は終わった」
 
 ただその言葉だけが彼女によぎっていた・・・・・


「おい、立てるか?」

 瑞貴は手を差し伸べる。
 確かおてんばで有名な「スズナ」という一つ年下の女だと、
 彼の脳にはインプットされていた。
 しかし、そのおてんば娘は全く動こうとしない。

「おい、何か反応を見せたらどうだ?」

 再度声をかける。
 普通の女子ならここで蕩けていた筈だが、
 今はそんな状況ではない。

「ったく!」
 
 白い手がスズナの腕をつかもうとしたそのとき!

「やあああ!!!」
「なっ!」

 突如スズナは瑞貴に殴りかかってきた!

「お前は!」

 次々に拳打が繰り出される。
 しかし、瑞貴はそれを全て見切り避けていく。

「お前は!」

 さらに繰り広げられる攻撃に、
 さすがの瑞貴も受けざる終えなくなってきた。
 いや、受けたほうが早いと思った。
 スズナの拳を簡単にその手におさめる。

「お前が何だよ」

 涙を流しながら攻撃してくるスズナを動けなくし、
 その凛とした黒曜石の目で見据えた。

「・・・・・! お前がアイコたちを殺したのか!!」

 スズナは叫んだ!
 そして、さらに拳打を繰り出そうとするが、
 瑞貴の魔法がそれをさせない。
 悔しさで唇を噛み切る女に、瑞貴は告げた。

「違う。俺はあんたを助けただけだ。とにかくここは危険だ。
 一気にここから移動するから、少しぐらい落ち着け」
「落ち着け・・・・!!」

 『落ち着けるか!』と言おうとしたが、
 瑞貴はそれをさせなかった。
 完全に自分の精神を操られている。
 言葉を止められている。
 それだけが事実だった。

「俺を信用しろ。俺は「瑞貴」。
 『覇王』を目指すものだ」

 そう告げて二人はその場から消えたのだった。


ようやく更新しました。遅くなってすみません。
これからも楽しく読んでやってくださいませ。











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