uneasiness
外に出た。
梅雨の時期は過ぎ去りもしたが、それでも身を刺す様な寒風が吹きぬける七月の夜だった。
?「ご苦労様でした。これより、賞金をお渡しいたします。」
そして正面からの声。
声の感じからすると、前回前々回と同じ人間のようだ。
葵「う・・・ん・・・・・」
葵が目を覚ました。
そして辺りを見回す。
葵「え・・・と・・・・・ここどこ?」
すぐに幸市に『お姫様抱っこ』をされている状態の自分に気付いて顔を真っ赤にする。
葵「あの・・・幸市先輩。恥ずかしいので降ろしてください。」
幸市「ああ・・・ごめんごめん。」
そう言って幸市は葵を地面に降ろした。
?「高隈葵様。」
空気を読んでか読まずか、『黒服サングラスで髪型がオールバックなお兄さん』が葵を呼んだ。
葵「え?何ですか!?」
葵は驚いて返事をし、続いて不安げに幸市の顔を見たが、幸市が行くように促したので、仕方なく『黒服サングラスで髪型がオールバックなお兄さん』に近づいた。
?「一億円入っています。これは貴方のものです。」
葵「え?きゃ!!」
いきなり十キロもあるアタッシュケースを渡されて、葵はよろめいた。
葵「え・・・嘘・・・・・これ本物ですか?」
葵がアタッシュケースを開け、中を見ながら幸市に訊いた。
幸市「ああ、そうだよ。」
そして、幸市も真帆も賞金を受け取った。
『生き残り記録を更新した人』はいなかった。 |