third game end
実は奈緒美には、葵が奈緒美に投げ返してきても生き残る為の秘策があった。
しかし、その『秘策』は永遠に日の目を浴びることは無い。
葵「きゃぁぁああぁぁぁああ!!!!!」
上半身が吹き飛び下半身だけになった奈緒美の死体を見て、葵は人間が発しているのを疑うくらいの叫び声をあげる。
葵「ヴ!ヴゲ・・・ゲホッ!ゲホッ!!」
そして、激しく地面に嘔吐。
その姿はとても美少女とは言えない物だった。
幸市(美女のゲロ程ドギツイ物も無いな・・・)
幸市は初めて参加した『爆弾ゲーム』の感想も忘れて、暢気な事を考えていた。
幸市(それより・・・これで爆弾ゲームを生き残れる。)
幸市は頭の中で何度も『アレ』のやり方を反芻していた。
幸市(あ!!そんなことより、大切なことがあった・・・)
幸市は自分で提案した同盟を裏切った上に、真帆の友達とも言えるであろう奈緒美を殺したのである。
『真帆に恨まれていやしないか』と不安になったのだ。
真帆「クスクス・・・あら?葵ちゃん気絶しちゃったわよ?」
後ろを振り向くと、確かに葵は倒れていた。
幸市(いや・・・だからそんな事じゃなくて・・・)
真帆は笑っているのである。
幸市「どうして真帆さんは笑っていられるんですか?」
真帆「ん?クスクス・・・あなたが同盟を裏切って、奈緒美を殺したことを言ってるのかしら?」
鋭かった。
幸市「そうです。」
真帆「同盟なんて所詮は口約束。裏切ったからどうこうなんて事は無いわ。それにね?私は正直なところ、奈緒美が鬱陶しかったの。あなたが裏切らなくても、私は同盟を裏切って奈緒美に爆弾を投げてたわ。」
真帆は珍しく長い言葉を放った。
つまり、自ら同盟を裏切る予定であったということだ。
真帆「だから、今回ルールが変わった時は良かったと思ったわ。しかも都合のいい同盟まで提案してくれてね?」
その時、幸市は真帆の目の奥に宿る物を見た。
それは憎しみではない、まして恨みではない。
それは喜び、単純に自分にとって都合のいい状況になった、
子供が親に好きな玩具を買って貰った様な、そんな喜びだった。
真帆と言う人間は、幸市が思っている以上に残酷な考え方をする人間だった。 |