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葵は正気を取り戻し、ゲームには普通に参加していた。
ただし、先程の質問の答えとして、ボールが人を殺すのに充分な威力を持つ爆弾だ、と奈緒美と真帆から聞かされて激しくショックを受けたようだった。
それを聞いて、助けを求めるように幸市の方に顔を向けたが、幸市は首を横に振っただけだった。
幸市「残り・・・三分を切った・・・」
それは幸市の呟きだった。
それはつまり、『爆弾ゲーム』の残り時間が後僅かである事を示唆しているのだ。
その言葉で他の三人に戦慄が走った様にも幸市は感じた。
幸市「奈緒美さん、真帆さん・・・そろそろ・・・・・」
葵「??・・・どうかしたんですか?幸市先輩。」
奈緒美「大した事じゃないよ。それにしても早過ぎないかい?」
言うまでも無いが、奈緒美の言葉の後半の部分は幸市に向けられた物である。
真帆「クスクス・・・行動が早い分には構わないでしょう?」
奈緒美「そうだねぇ・・・迅速行動は大切だよねぇ。」
その言葉が合図だった。
今ここに、奈緒美・真帆・幸市による同盟が結成されたのだ。
幸市(『NKM同盟』とでも名付けようかな・・・)
幸市は後で二人に言おうと心に決めた。
ボールは奈緒美と真帆と幸市の三人だけで回している。
葵は何故自分にボールが回って来ないのか少しの間不思議に思った様だが、やがてあることに気付いた様子で目をカッと見開いた。
葵「幸市・・・先輩?え・・・そんな・・・・・・・・・・・・」
幸市も気付いてしまった。
本来ならば、葵がゲームに参加した時点で気付くべき事。
そうならない為に、わざわざ泣くほど嬉しかった『告白』を断った事。
奈緒美と真帆は当然気付いていて、黙っていた事。
そうそれは、このまま同盟を実行すれば『今回のゲーム』で死ぬのは『高隈葵』となってしまうと言う事に、幸市は今更気付いた。
幸市にとって三回目になる『爆弾ゲーム』は、いよいよ終戦の時をすぐ近くに控えていた。
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