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幸市が提案したアイデアは、少し考えれば誰にでも思いつく簡単なこと。
要は幸市、奈緒美、真帆の三人で同盟を組むということだ。
これだけでも察しのいい人は理解するだろうが、一応幸市の考えたアイデアを説明しておく。
ゲームの始めの方は普通に爆弾を回して構わない。
だけど残り30秒程から、幸市、奈緒美、真帆の三人だけで爆弾を回すようにする。
ただし、残り一秒の時には━誰が持っていようと━そのゲームで新しく来た、いわゆる外来者に投げる、という約束のもと回す。
そうすることで、ゲームの要領を得ていない新人を確実にハメることができ、幸市、奈緒美、真帆の三人は確実に生き残ることが出来るというわけだ。
奈緒美「ふ〜ん・・・成る程ね。」
真帆「クスクス・・・面白い発案ね?でも・・・クスクス」
幸市「ん?『でも』?何か穴でも?何なら誓約書でも書きましょうか?」
奈緒美「いや、そもそもこんな『非合法の殺し合い』の中に『法の力』が介入する余地があると思うのかい?そういう事ではないんだよ。」
幸市「??????」
幸市は奈緒美の言ったことがよくわからなかったようだ。
一応解説すると、例えその誓約が破られたとしても、それを法に訴える為にはどのような誓約が破られたのかを説明する必要がある。
しかし、『爆弾ゲーム』は非合法の殺し合い。
自分だって人を殺している。
幸市は直接的にはまだ殺していないが、そもそもこの殺し合いに参加している時点で、共犯という捉え方も出来るだろう。
つまり、法的な保護はすでに受けられない状況にいると言う事だ。
真帆「クスクス・・・つまり、私も奈緒美も自分を守る為の手段があるのよ?わざわざそれに参加する必要はないのよ。」
幸市「あっ!?」
幸市はわざとらしく驚いたが、実はそんなことは分かっていた。
『これ』といった保身手段が無かった幸市にとっての苦肉の提案だったのだ。
奈緒美は爆弾を蹴り返す。
幸市にはそんな技術は無い。
真帆は手袋を使う。
そう言えば、幸市は手袋を持ってくるのを忘れた。
グローブでも付ければいいのだが、野球道具がなぜか手元に無い。
必死に考えたアイデアだったのだが、あっさりと欠点を指摘され、幸市は途方に暮れるしかなかった。 |