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爆弾ゲーム〔休載中〕
作:柳条湖



enigmatic


 −パァン−

 ボールは気付いたらファーストのミットの中に入っていた。
周りはシーンと静まり返る。
野球部のメンバーが唖然としているのだ。
監督ですら、バットを振った姿勢のまま固まっている。
幸市には何が起こったのか理解できなかった。
やがて、我に返った部員達から堰を切った様に言葉が溢れ出す。

部員A「スゲー!!」
部員B「何?何?よく見えんかった・・・」
部員C「幸市のとこに飛んだボールが、ファーストのミットの中に瞬間移動したんだよ!」
部員D「そんな馬鹿なぁ・・・何かの間違いだろ?」
部員E「何を間違えたらそうなるって言うんだ?これはまさしく神奥義でしょ?」
部員F「いやいや自在法だよ!!」
部員G「違う!虚無の魔法だ!!いや、先住魔法か?」
部員H「NOだよNO!!これは眼鏡の再構築を忘れた宇宙人の仕業だ!!」
 正史「幸市も遂に井沢忍法を習得したか・・・」

 皆、口々に好き勝手なことを言い始める。
しかし、誰一人として、幸市が何をやったのかよくわからない様子である。

野球部監督「幸市・・・今何やった?」

 今まで固まっていた監督が、やっと幸市に話し掛けた。

 幸市「ハァハァわハァハァかりハァませハァハァハァんハァハァ」

 幸市は『千本ノック』によって、息も絶え絶えである。
声も出せない状態で質問攻めにするのは可哀想と思ったのだろう。

野球部監督「よし!!休んでこい。」

 と、監督は言った。

 幸市(何が起こったんだろう?)

 疑問は山程あるが、幸市はとりあえずグラウンドの隅の方へ行き、座って練習風景を眺めていた。
幸市も監督も野球部メンバーも、これが『罰トレ』であることを忘れていた。












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