friend
幸市は道を歩く。
近い高校に通っている為、登校は徒歩である。
幸市「あ゛〜ダリ〜なぁもう・・・」
なんとなくおっさん臭い声を発した後、自分の気分を口にする。
−タッタッタッタ−
と、その時、後ろから駆け足で近づいてくる足音を聞いた。
振り返ると、そこには、
?「よう幸市!ハウアーユー?」
発音の悪い中途半端な英語を使い、幸市に今日の気分を訊いてくる『井沢 正史』がいた。
ちなみに、正史も近くに住んでいる為、登校は徒歩。
いわば、幸市と正史は幼稚園時代からの幼馴染である。
幸市「よう正史。俺は英語だけは、そこそこできるのを忘れてないか?」
そう、幸市は“英語だけ”は意外とできるのだ。
『意外とできる』と言っても、定期テストで赤点回避に苦労しない程度である。
正史「フッフッフ、私の完璧な英語には一縷の隙も無いわ!!」
幸市「ああ・・・確かに完璧だ・・・完璧すぎて、逆に意味わからん。」
幸市は、普段からこのような態度を取る正史を、半ば呆れて、それでも、『付き合っていて楽しい奴』と捉えている。
正史「それはともかくとして、自信の程はどうだ?」
幸市「嫌味か?それは・・・。俺が自信あるわけ無いだろ?」
正史「それもそうだ・・・」
幸市「納得すんな!!」
こうして二人は他愛も無い話をしながら、高校への並木道を歩いていた。
|