countdown
燈の体には4つの銃痕がある。
頭、喉、胸、腹・・・どれか一つでも十分に致命傷となりえる箇所を4箇所も撃たれたのだ。
『生きている方がどうかしている』というもの。
奈緒美「まあこうなるだろうと思ったよ・・・妄想とは言え、最後に母親の顔を見て死ねるなんて幸せじゃないか?」
真帆「クスクス・・・あくまで『ある意味』だけど、少し羨ましいわ。」
幸市「・・・・・・・・・・・・・・」
また、幸市の目の前で人が死んだ。
しかし、以前のように吐いたりはしなかった。
幸市(これが人の死に慣れるってことなのかな・・・)
幸市は気分が悪くなった。
自分がどんどん『死』に慣れていくのが怖くなったのだ。
しかし、無情な文字がスクリーンに表れる。
『戸田幸市様、5秒以内にボールを拾ってください。』
『さもなくば・・・』
そう、燈と同じ文字が、今度は幸市に向けられたのだ。
幸市は足が竦んで動けない。
脳内で数字だけが静かにカウントを開始する。
− 5 −
幸市(無理無理ムリムリ・・・絶対ムリだって・・・足がうごかねぇよ・・・)
− 4 −
幸市(ムリ無理無理ムリムリ無理無理ムリムリ・・・)
− 3 −
幸市(なんで俺がこんな目に・・・こんな目にこんな目に・・・)
− 2 −
頭の中で残り2秒をカウントすると同時に、幸市は円から飛び出した。
頭の中は真っ白だった。
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