junkie
運ばれてきたのは、白衣の様な物を身に纏った、痩身の医者風の男。
ただ、顔のパーツは比較的整った感じで、恐らくは美形に属する容姿なのだろう。
?「う・・・・・ん・・・」
唸っている声も、アルトの効いた、男の割には高めの声である。
男性「・・・・・っは!!・・・ここはどこだ?」
その男は、比喩の通り飛び起き、辺りを見渡すと、すぐに幸市達に気付いた。
奈緒美「おやおやお目覚めだねぇ。私は八回目だ。」
真帆「クスクス・・・大変ね?私は五回目よ。」
幸市「ご愁傷様です。俺は二回目です。」
男性「????????????????????」
例によって、男は『意味の分からない』って顔をしている。
奈緒美「まあ意味分からんだろうけど、とりあえず自己紹介でもしようじゃないか?私は『平井奈緒美』だ。」
真帆「私は『外島真帆』よ。」
幸市「俺は『戸田幸市』です。どうもよろしく。」
男は『困惑している』様な顔をしていたが、相手が名乗ったのに自分が名乗らないのは失礼と思ったらしく、搾り出すように口を開いた。
男性「僕の名前は『長谷川 燈』と申します。以後、お見知りお・・・ウグッ・・・・・ハァハァ」
『礼儀正しい挨拶』が済まされようとしたその時、燈は急に苦しみだし、息を切らせ始めた。
燈は、白衣の中からおもむろに注射器を取り出すと、躊躇い無く自分の腕の血管の中に注射した。
燈は焦点の合わない目をして天井を見つめ、涎を垂らしながら、恍惚の表情を浮かべていた。 |